大須は萌えているか?

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F1[12]カナダGP 決勝

昨年のような波乱は無いものの、興味深いレースでした。F1カナダGP決勝。

決勝結果:
FORMULA 1 GRAND PRIX DU CANADA 2012 - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Canada - The Official F1 Website

7人目

なんとハミルトン優勝で、7戦で7人目のウィナー誕生。ううむ、まだ途切れませんかこの記録。

ちなみに川井ちゃんがレース中言いかけてましたが、開幕から7戦連続で勝者が違うというのは恐らく前例が無いものの、年間8人以上の勝者が誕生したシーズンというのは何度かあったりします。一番新しい例で言うと2003年で、この年はミハエルが6勝を上げる強さを見せた一方で、他に7人の勝者が誕生したという。ちなみに、その中にはフェルナンド・アロンソの初優勝も含まれてます。

一番多くのウィナーが誕生したのは1982年。ちょうどカナダGPが行われているサーキットにその名を冠する、ジル・ヴィルヌーヴゾルダーで事故死した年。この年はなんと11人の勝者が誕生。3勝以上したドライバーが居ないという波乱のシーズンで、ニコの父ケケ・ロズベルグがわずか1勝でワールドチャンピオンを獲得した年でもあります。

そのジル・ヴィルヌーヴ没後30年という年に、これまた波乱のシーズンになっているのは興味深いところではありますが、しかしモントリオールのファンはどこかフェラーリの活躍を期待していたようにも見え、ハミルトンがアロンソを易々とオーバーテイクするシーンでは観客席がなんとなく白けていたように見えたのは気のせいでしょうか。

ハミルトンは予選の雰囲気からすると、ベッテルに少々遅れを取るかなぁ?とも思ったんですが、力強いレースをしましたね-。迷って1ストップに切り替えようとして失敗したアロンソベッテルを尻目に、作戦も含めて見事なレースでした。

ベッテルはたまらずピットに駆け込み4位、アロンソはずるずる後退し5位フィニッシュ。しかし、フェラーリのパフォーマンス自体は悲観するモノじゃないし、むしろかなり上り調子であるコトを証明しましたね。

一方で、マクラーレンはハミルトンが復活の勝利を遂げたものの、バトンが相変わらずクソミソな状態から脱出できずにいるのが気になるところです。こちらはかなり深刻そう。

2ストップか1ストップか

今回、厳しいと言われた1ストップ作戦に挑むところが意外と多くって、しかもグロージャンとペレスはまんまと表彰台ゲットという大躍進。ペレスなんて15番手スタートだったのに、なんとも驚きです。特にレース終盤のペースは素晴らしかったですねぇ。

一方で、同じく1ストップ戦略を採用した可夢偉は9位入賞。こちらは当初2ストップの予定だったものの、前がつっかえてる状況を考慮し1ストップに切り替えてのポイントゲット。状況を考えれば9位入賞は上出来かと思いますが、ディ・レスタがおらんかったら……というレースでもありました。ペレスが2度目の表彰台に上っているだけに尚更ね。可夢偉の表彰台、見たいなぁ。あとは運だよねぇ。

ライコネンも途中まではペレスらと同じとこ走っていたハズなんですが、第2スティントでオプションのユーズドしか残ってなかったのが響いた格好でしょうか。レースペースが伸びませんでした。でもオプションのユーズド→プライムのユーズドと繋いだグロージャンはまんまと2位なんですよねぇ。こ辺は展開のアヤなんでしょうけども。ピット回数を減らす場合、如何に「良い空間」で走れるかがポイントってコトなんでしょう。

今回は2ストップ作戦か1ストップ作戦か、という選択のバランスがなかなかにギリギリで興味深いところでした。

そのほか

そういや、DRSが壊れてリヤウイングが開きっぱなしになっちゃってリタイヤしたミハエルですが、ピットインしたときにクルーがウイングを手で強引に閉じようとしていたのがちょっと面白かったなぁ。いや、F1マシンのようなハイテクの塊でも、最終的には人力で強引に叩いて直す、みたいなアナログさがなんとも微笑ましくて。

それから、niftyのF1ニュースでこんな記事があって。

マクラーレン・チーム代表、名指しで「曙ブレーキ」讃える: FMotorsports F1

実際F1公式サイトのウィットマーシュのコメント見てみたら、確かにありました。

Lastly, I want to pay tribute to Akebono, whose brake callipers coped brilliantly on the circuit that by some margin poses the biggest braking challenge of the Formula One year.

via: Martin Whitmarsh:Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

ストップ&ゴーでブレーキに厳しいサーキットですが、こうして名指しでブレーキサプライヤーを賞賛するというのはマクラーレン代表らしい心配りですね。日本企業がほとんど居ない今のF1にあって、こうしたところでまだ日本のサプライヤーの名前が出てくるのはなんだか嬉しいものです。