舞台は再びヨーロッパ。F1ヨーロッパGP予選。
予選結果:
2012 FORMULA 1 GRAND PRIX OF EUROPE - The Official F1 Website
予選後ドライバーコメント:
Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
予選後記者会見:
FIA post-qualifying press conference - Europe - The Official F1 Website
3度目のポール
ベッテルが前戦カナダに続き、今季3度目のポールポジション獲得。
……とはいえ、今回のレッドブルはなんとも読めません。今回、レッドブルが今回持ち込んだ空力アップデートは結構「当たり」とされており、金曜のフリー走行のタイムを見てもベッテルは好調(2番手とトップ)。またマシン底面になにかポイントがあるようです。
レッドブル、バレンシアで「Wフロアシステム」投入: FMotorsports F1
んが、土曜のフリー走行ではベッテルのタイムはイマイチ伸びず、予選でも悪くはないものの、なかなかポンとタイムが伸びてこない。あれ?と思っていたら、Q3になってQ2の自己ベストをコンマ5秒近く上回るタイムを叩き出しポール獲得。一体なにがあったというの。
当然、Q3に向けてセットアップを変えてきたんだと思いますが、ここまで劇的にタイムが伸びるというのはちょっと驚きです。ただこれ、逆に言うと決勝でもコンディションの変化次第ではどう転ぶか判らないのかも。ベッテル自身得意としているこのコース、今度こそ「2勝目ドライバー」が誕生する公算が高いですが、果たしてどうなりますか。
一方で、ウェバーさんはなんとQ1ノックアウトという有様でしたが、DRSが使えないトラブルが発生していた模様。ただでさえ接戦の傾向が強い昨今の予選、しかも全開区間が結構長いこのコースでDRSが使えないのは致命的。
I had no DRS, which costs about 1.3 second per lap and made it difficult.
via: Mark Webber:Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
チームメイト同士で明暗くっきりな予選でした。
面白い上位陣
ベッテルの横にハミルトンが並んでいるのは良いとして、3番手にマルドナド、そしてその後ろにはグロージャン、ライコネンというロータス勢が並ぶ格好に。あと、8番手ヒュルケンベルグ、10番手ディ・レスタとフォースインディアが2台揃って予選トップ10に。
フォースインディアは予選のスピードが足らない印象が強かったんですけど、今回は妙に予選で目立ってましたね。決勝ではどうなるのか見物ですが、また可夢偉の壁になるようなマネだけはしないで欲しいところ。
しかしその可夢偉はインド勢の前の7番手を獲得しているワケですが。今回の可夢偉はQ1をプライム1セットでしのぎ、Q3でも1アタックの中でキレイにベストタイムを並べて7番手という、非常にスムーズに決めた予選でしたねぇ。流れだけで言えば、今季ベストの予選だったんじゃないでしょうか。しかも奇数列なんで、決勝にも期待。グロージャンの事故にだけは気をつけて!
あと気になるのは3番手のマルドナドですか。初優勝後カラ回っていた感もありましたが、ここに来て再び流れを手繰り寄せてきた感じ。ムラッ気の強いドライバーなのかなぁ。経験を積むにつれ安定していくのか、はたまたアンドレア・デ・チェザリスのようなワイルドでデストロイな感じのドライバーになっていくのかはわかりませんが、しかしクレバーさが強く求められる現代のF1において、この存在は貴重な気もします。
フェラーリ轟沈
ここんとこ調子を上げているフェラーリ、今回は会長のモンテゼモロや元監督(そしてFIA会長)のジャン・トッドもやってきているようですが、今回は2台ともQ2ノックアウト。偉い人が来るとロクなコトになりませんね。
不調だと言われ続けた時でも、アロンソは開幕戦を除いてはQ3に進出し続けていたんで、今回の予選結果はフェラーリにとっては大誤算だと思いますよ。Q2が大接戦だったというのもあるとは思いますが、そういう状況でも強さを発揮できるのがアロンソというドライバーですからね。
逆に言うと、その接戦の中でまんまとワークスを出し抜いた可夢偉は大したもんです。