先週末、鈴鹿サーキットで開催されたモータースポーツファン感謝デー(ファン感)、題して「Honda F1復活祭」に行ってみました。メルセデスに乗って。Aクラスだけどな!
鈴鹿のファン感は毎年開催されておりますが、毎年のように行ってみようかなぁと思いつつ結局行かないパターンばかりで、実際に参加したのは今回初めてだったりします。今年ようやく行く気になったのは、ホンダF1復帰にちなんで過去のホンダエンジン搭載マシンが大量に展示されるというのに惹かれたからなんですけども。ちなみに出掛けたのは2日目の日曜日。土曜日は天気がイマイチだったので。
どれくらい混むのかようわからんかったので、メインゲートが開く1時間くらい前、つまり7時鈴鹿サーキット着をターゲットに出掛けたんですが、朝7時の時点で既に駐車場ゲート付近で渋滞が起きており、結局駐車場にクルマを駐められたのは7時40分くらいでした。スムーズに行きたいなら、もう30分~1時間くらい早く行かないとダメみたいね……。ファン感は鈴鹿サーキットのWEBサイトにある招待券を提示すれば無料で入れてしまうので、やっぱり来る人多いんですねぇ。
クルマを駐めたあとはちゃっちゃとメインゲート方面へ向かったものの、既に結構な行列が出来ておりました。さらには、ゲートオープン後にはダッシュでグランドスタンドへ向かう人たちがちらほら。トークイベントはグランドスタンド中央下のスペースで行われるので、グランドスタンドの中でもなるべく真ん中の席を確保しないと肉眼で見られないんですよね。にしても、ホンダV6ターボもかくやというスピードで走り去る人たちを見て、とりあえず席はもう適当でいいやと思い、まずはGPスクエアに展示してあるF1マシンの写真を撮るコトに。
F1マシン展示
私は以前ツインリンクもてぎのホンダコレクションホールに行ったコトもあるし、日本GPなどでも結構過去のマシンの展示はあるので、1度は見たコトある車両が多くはあったんですが、それでも20台以上のホンダF1マシンが一堂に会している様は圧巻ですね。
もちろん初めて実物を見る車両も結構ありました。こちら↓はホンダRA099、第三期F1活動のプロローグであり、ハーベイ・ポスルスウェイトの遺作となったマシン。
結局ホンダはシャシー開発は断念し、エンジンサプライヤーとして第三期活動を開始。供給先は、前年ミナルディをも下回るコンストラクターズ最下位を記録した新興チーム、BAR。BARホンダというと佐藤琢磨の表彰台なんかが思い起こされますが、最初BARとのジョイントが発表された時は「大丈夫かよコレ……」と思ったりしたもんでした。
……ていうか、今改めて見るとBAR002のカラーリングってイマイチだなぁ。
んで、琢磨が表彰台を獲得したマシンがBAR006。このへんのマシンもホンダコレクションホール所蔵のものかと思いますが、私が行ったときには展示されてなかったんですよねー。
しかし翌年のBAR007では琢磨が一転して大不振に、そしてバトンの移籍問題に振り回されながらBARのシートを失うコトに。まー琢磨は気の毒ではありましたが、しかし堅実にポイントを重ねたバトンに対して、この年の琢磨に見るべきモノが無かったのもまた事実。
第二期のマシンは一度は見たコトある車両が多かったですが、ウィリアムズFW10は初めてかな?1985年に4勝を挙げ、ホンダ第二期F1活動の栄光を予感させたマシン。しかしこの年のウィリアムズって、マンセルとロズベルグ(ニコの親父の方ね)というやたら「濃い」コンビだったんですねぇ。
そういや、展示されていたマクラーレンMP4/5Bのノーズ、よくよく見ると少し亀裂が入っておりました。
あと、第二期のマシンに混じって無限ホンダV10を搭載したジョーダン198も展示されておりました。ゲストに招かれていたデイモン・ヒル繋がり?(ヒルがジョーダンに初優勝をもたらしたマシン)
スーパーフォーミュラとマクラーレン・ホンダ
F1マシンを眺めたあとはグランドスタンドへ。中央付近は既に埋まってしまっているみたいだったので、1コーナーよりの方へ。トークショーは場内モニターで見られるから良しとしましょう。レーシングコースでは、時間的にちょうどスーパーフォーミュラの公開テストをやっている時間でした。そういや、今年は可夢偉もスーパーフォーミュラで走るんですよねぇ。
セッション終了後には、どこかでクラッシュしたマシンが運ばれてきたりもしておりました。よくよく見ると、マッチのチームのクルマですねコレ。
スーパーフォーミュラのテストのあとは、「マクラーレン・ホンダ 動き始めた時間」と題したトークショー&マクラーレン・ホンダのデモラン。トークショーは川井ちゃん・森脇さんに加え、亜久里にアレジ、ヒルという豪華な顔ぶれ。そしてマクラーレン・ホンダのデモランはMP4/4、MP4/5、MP4/6というホンダV6ターボ、V10、V12がそれぞれ1台ずつというステキなチョイス。
東コースを2周というあっという間のデモランではありましたが、3種類のホンダサウンドを一度に聴けるというのはなかなか贅沢な時間でした。改めてホンダV12の音聴いちゃうと、今のF1の音がますます物足りなくなっちゃうなー……。
ただちょっと残念だったのは、グランドスタンドの席がほぼ埋まってしまっていたコトもあってか、やたら通路で立ち見する人が多かったコト。おかげで、走行中のマクラーレン・ホンダを撮影しようにも無理な状態でした。その後ホームストレートでパフォーマンスを見せていたD-1車両を撮影しようにもご覧の有様だよ!
一応、通路での立ち見を禁じる注意書きはそこらにあるんですけどねぇ……。
さらにその後は、「スーパーフォーミュラ オープニングラップ」という7周のデモレースが行われてました。デモレースなんで多分にファンサービス的なところもあったでしょうが、一貴と可夢偉の1-2フィニッシュという結果に。F1にフルタイム参戦した日本人ドライバー2人が同じシャシー、同じエンジンで争うってのはなかなか面白いですね。
グリッド&ピットウォーク
この時点で時刻は12時を回り、今度はホームストレートとピットロードを解放してのグリッド&ピットウォークの時間。そしてグリッドには、ついさっきデモレースを繰り広げたスーパーフォーミュラのマシンが駐められています。やっぱり人気があったのは昨年チャンピオンを獲得した一貴のマシンと、
その隣にいた可夢偉のマシン。
スーパーフォーミュラではルーキーとなる可夢偉ですが、タイトル争いに絡んでくるんですかねぇ。以前琢磨がスポットで乗ったときにはパッとしない成績でしたが、事前にテストも行ってフル参戦を果たす可夢偉はどこまで結果を残せるか。当然一貴も可夢偉のコトは意識してるでしょうし、結構盛り上がるかも知れませんね。今年はスーパーフォーミュラ観戦もアリかも。
あと気になったのはアレだ、セルモ・インギングのマシン。
過去にスーパーGTに続きフォーミュラにも痛車登場、みたいな話題になってたよーな気がしますが、その後話題を聞いてなかったもんだから存在を忘れておりました。公式サイトなんかを見てみると、なんかキャラ付けに失敗している感があるんですよねー……。結局、レーシングカーの痛車で認知度的に成功したと言えるのは初音ミク号くらい?
さらに後方のグリッドに駐まっていたKCMGのマシン、中山ってなんか聞き覚えのある名前だなぁ……と思ったら、3年ちょっと前に行ったトヨタのモータースポーツフェスでサーキットサファリのバスに同乗していた彼だ!
あの時はまだF3ドライバーだったハズですが、スーパーフォーミュラにステップアップしていたんだなぁ(実は去年から参戦しているようですが、全然見てなかったので知らんかった)。1年目はノーポイントで終わってしまったようですが、2年目のシーズン頑張って欲しいところ。トヨタの育成ドライバーなので、ここで頑張ればトムスとかに乗れる?
他にも駐まっていたスーパーフォーミュラのマシンは一通り写真撮ったんですが、数が多いので割愛。あと残った時間でピットの方も少し見て回ったんですが、このあとデモ走行する予定のティレル019、ラルースLC90、ミナルディM192などもおりました。
しかし一番スゴイ人だかりだったのはやはり3台のマクラーレン・ホンダ。なんとかピットウォーク終了時間ぎりぎりで写真撮るコトができました。
やっぱり日本のF1好きにとってマクラーレン・ホンダって特別な存在なんだなぁ、と実感できる人気っぷりでした。それだけに尚更、今年のホンダは大丈夫かなぁ、という思いも強くなってしまうんですが。
再度のデモラン見物とマクラーレンMP4/29H
ピットウォーク後は出店で昼飯を買ったりしていたのですが、そうこうしている間に再びグランドスタンドが満席に近い状態になってしまったため、最終コーナーでメシ食いながらデモランを見物。まずアレジ(とゴクミ)の長男であるジュリアーノがフォーミュラ・エンジョイ2で走行。
今年4輪レースデビューするんだそうですが、今回はかなり遠慮がちな走行でした。まー多くの観客の前で無理はできなかったのかもしれませんけども。しかし、コーナーでの首の傾けっぷりは父親譲りかもしれません(?)。でも、もうちょっと傾けたいかな。
そしてお次は先ほどピットで準備されていたティレル・ラルース・ミナルディを中嶋悟・鈴木亜久里・中野信治がドライブ。亜久里のラルースがちょっとエンジン掛かるのが遅くてヒヤヒヤしましたが、無事始動。……しかし、なんかケツから白煙噴いてますよ亜久里さん?
しかしこうして90年代初頭のF1マシンが並んで走るのを見ると、やっぱりなんか「良いなぁ」って思っちゃいますね。
この後もまだプログラムは残っていたのですが、帰りの渋滞が心配だったのでここらで切り上げるコトに。ていうか、この日花粉が凄くってクシャミが止まらなくなってたし。ただし、帰る前にGPスクエアでマクラーレンMP4/29Hはしっかり見物。
このクルマ、朝イチの時点では展示されてなかったんですよね。鈴鹿サーキットのサイトにはマクラーレン3台のデモラン後に展示されると書いてあったので、帰りがけに見物した次第。
このマシンは昨年型のMP4/29にホンダ製パワーユニットを搭載してアブダビテストを走った車両。しかし改めて見ても、このチ○コは無いわー。
シルバーメタリックの車体に描かれた「HONDA」ロゴ、そして「ALONSO」の文字。
アブダビテストの時には、まだアロンソの加入は発表されてなかったワケなんですがね?スポンサーロゴもテスト時のものではなく、今年のものに改められてますね。この車両も注目度は高く、見物する人が絶えませんでした。
いよいよ今週末にはF12015年シーズンが開幕するワケですが、プレシーズンテストの状況を見る限りでは、マクラーレン・ホンダはかつての栄光からほど遠いポジションからのスタートとなりそう。今回のファン感でホンダはマクラーレン・ホンダの「復活」を宣言したワケですが、果たしてそのネームバリューに見合うだけの成績を残せるようになるのか。
ただまー、やっぱりF1にホンダが戻ってくるのは嬉しいし、頑張って欲しいところではあります。たぶん今年もメルセデスはクッソ強いと思われますが、鈴鹿からの帰り道にはメルセデスを運転しながらホンダのクルマ4~5台くらいに道を譲ってあげたので大丈夫ですよきっと(何がだ)。