ラスト2戦ですね。F1ブラジルGP予選。
- 予選結果: Qualifying
- 予選後ドライバーコメント: In quotes - Saturday in Brazil
- 予選後記者会見: FIA post-qualifying press conference - Brazil
5戦連続ポール
ロズベルグがまたしてもポールポジションを獲得、これで5戦連続となりました。従来ロズベルグって予選が得意な感じでしたが、今年はハミルトンが予選のペースを大幅に改善し、予選・決勝ともハミルトンがロズベルグを圧倒するシーンが多かったりして。そこを今ようやく、ロズベルグが巻き返してきたという感じでしょうか。
F1公式サイトのインタビューでも、予選ペースの改善に必死に取り組んでたから結果が出て嬉しい、みたいなコメントしてますね。
Seems my hard working on my qualifying mode has really paid off. Because in the past I have considered it one of my weaknesses and it was definitely one of the reasons why Lewis won the championship this year - because I have helped him a lot starting first all the time… So yes, I am pleased.
ハミルトンはQ1、Q2とロズベルグをリードする形で来ていたものの、Q3で逆転を喰らった格好。最後のアタックも、自己ベストを更新してロズベルグのQ3 1回目のアタックのタイムは超えてきたものの、ロズベルグがさらにタイムを更新したために届きませんでした。
で、記者会見で「ブラジルではまだ未勝利だけど、未達成の記録の中でどれくらい重要?」と質問された際、「僕の今年のメインの仕事は終わってる(=チャンピオンを獲得した)からね、最重要ってワケじゃない」みたいなコメントをしたりして。
Well, my main job is done this year, so it’s not the most important thing, but of course that’s the target.
その後に「もちろんターゲットではあるけどね」と付け加えてますが、「別にそんなに気にしてないですよ」感を強調している感じ。しかし、彼の尊敬するセナの母国サーキットであり、わざわざセナカラーを取り入れたブラジル仕様のヘルメットまで持ち込んでいるんだから、むしろめちゃくちゃ勝ちたがっているでしょう、彼。
しかし、そこを「いやーめちゃくちゃ勝ちたいよー」とは言わず、「俺チャンピオンもう獲得したしー、あとは些末なことだしー」みたくロズベルグに対するイヤミを含んだコメントをしちゃうあたり、こいつホント負けず嫌いだなと思わずにはおれません。
なお、先のインタビュー記事で「ルイスが記者会見で勝利はそんなに重要じゃない、主な仕事は終わったから、とコメントしてましたが……」と質問されたロズベルグは、「彼は利口なヤツだからね、必要なときには良い言い訳を思いつくんだよ」みたいなコメント。
He’s a smart guy. So he will find good arguments when he needs them.
なかなかお互い遠慮の無い物言いです。後続とのタイム差を考えても、決勝はまたこの2人のマッチレースになるんでしょう。
表彰台争いは
メルセデスの後ろにはベッテルが付けるいつもの状態となっておりますが、この短いサーキットでタイム差がコンマ5秒程度あり、結構厳しそう。4番手につけたボタスはフリー走行中の赤旗掲示後に追い抜きをしたというコトで3グリッドダウンペナルティを科されるとのコト。
そうなると、ベッテルの後ろはライコネン、ヒュルケンベルグ、クビアト……という並びとなりますが、まー特にトラブル無ければメルセデス、フェラーリが決勝でもそのまま行く格好でしょうか。ライコネンがベッテルを攻め立ててくれると面白い展開になりそうですが、ここでもライコネンあまり元気ないしなぁ。
あとはボタスの巻き返しにも期待ですが、タイヤのデグラデーションが結構厳しいみたいなので、ウイリアムズには少々辛いところでしょうか。雨降ったらそれはそれで厳しいでしょうし。
混迷するレッドブル・ルノー
未だに来年のPUに関する確定情報が出ないレッドブルですが、ここに来てやっぱりルノーと和解して、来年もルノーPUを積む(ただ、バッジをインフィニティに変える?)なんて話が有力視されてますね。ていうか、もうそれしか道は無いよね。
そしてリカルドは、敢えて10グリッド降格ペナルティを受けてブラジルにルノーの新型PUを投入。ところが、予選順位はクビアトの2つ下の9番手(スタート位置はさらに10グリッド降格)となってしまいました。
リカルドのインタビュー記事で「明日のレースもこのエンジンを使うと思いますが、恩恵は得られそう?予選ラップはダメだけどロングランは良いとか?」という質問に対し、「たぶん無い。決勝でより良い性能が得られる兆候も見られない」とバッサリ。
Apparently not. I believe not. Yes, it is a fair question, but from what I have seen there is nothing in it that would suggest it works better in the race. But don’t get me wrong: even if we haven’t gained lap time today I am sure that Renault has learned something from it.
via: Daniel Ricciardo Q&A: No immediate benefits to Renault upgrade
例えタイムが出なくても、ルノーがここから学んでくれれば無意味じゃないよね、的なコメントもしてますが、要約すると「長いコトやってるんだから学習したコトをいい加減パフォーマンスに結びつけろよカス」というコトですね。大丈夫でしょうかホントに来年もこの関係は継続されるんでしょうか。
さらに混迷するマクラーレン・ホンダ
そして我らがマクラーレン・ホンダは、アロンソがフリー走行・予選と立て続けにPUのトラブルによりマシンストップ。シーズン終わりかけの時期になっても信頼性のトラブルが収まらないマクラーレン・ホンダ、来年になってスパッとパフォーマンス向上できるんでしょうか。
そして予選でコース脇にマシンを止めたアロンソ、パドックに戻るためにはコースを横切らなくてはならず、Q1終了までコース脇で椅子に腰掛けて目を閉じているところをテレビに映され、それが今のマクラーレンの状況と相まって妙にツボにハマってしまった人が多かったらしく、早々にコラ画像祭となってしまった模様です。
Alonso’s frustrations trigger social media storm
どれも出来が良いから困る。
さらにその後、Q1を終えたバトンと2人で表彰台に上ってファンに手を振るなんてシーンも。アロンソ曰く、「表彰台が近くに見えたから、今年はこれ以上表彰台に近付けることも無いだろうから、最後に写真を撮って今年の記念にしようってことになったんだ」ということみたいです。
“We saw the podium that close, and we said we will not be this close any more, so let’s take a picture at least and we have a memory for this year,” Alonso told reporters in the paddock.
“Hopefully March will be the real podium.”
「3月には本当に表彰台に立ちたいね」というコメントが泣かせます。現役最強と謳われるドライバーのコメントですからねコレ。
ホンダは来年どうなりますかね。来年もどうやらルノーよりも遅そうだ、となったら、アロンソとバトンがシーズン途中で離脱しても不思議じゃ無い雰囲気すら漂ってる感がありますが。契約上は無いハズですけど。