大須は萌えているか?

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トヨタがついに勝ちましたねえ

トヨタ、ついに勝ちましたねえ。

ル・マン24時間初制覇の中嶋一貴「まずはホッとしました」日の丸を背負い喜び

他にLMP1のメーカーワークスが存在しなかった以上は勝って当たり前とか、いや24時間レースは他車以上に自分たちとの戦い、つまり信頼性やミスとの戦いなんだからこの勝利は偉業とか、モタスポファンの中でもいろんな見方が出ている感じがしますが、まー個人的には「買って当たり前」とまでは言わないものの、「勝つべくして勝った」レースかなとは思います。

強力なライバルが居ないってコトは、無理をする必要性がないですからね。それは当然ながら、「自分たちとの戦い」にも有利に作用するワケで。正直、今年勝てなかったらいつ勝てるんだよ、っていうのはありました。そういう周囲の期待は当然チームも分かっていたでしょうし、一貴の「ホッとした」というコメントはそれを象徴しているのかな、と。

ただ、これでトヨタの2台がガチガチのチームオーダーの元、ホントに一貫して慎重なペースで走ったりしたら「なーんだ」って気分になってたと思うんですが、トヨタの2台はちゃんとレースしてましたね。優勝したトヨタ8号車の周回数は388km、これは「I have no power」の悲劇があった一昨年に優勝したポルシェの周回数を4周上回ってますし、3分17秒台というレース中のファステストラップは、速さでポルシェに勝った昨年のタイムを1秒くらい上回ってますし。

そしてそれでいて、今年のTS050はほとんどメカニカルトラブルを起こさなかった。途中で可夢偉の7号車がスローダウンしたときは肝が冷えましたが、これはなんとも言えない「ヒューマンエラー」でしたし。まあ、レース序盤からセンサートラブルが発生してクルマをアジャストできず、ペースが伸び悩んでいた、というのはあったようですが……。

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それでも、ピットストップし損ねるポカをするまではそれなりに8号車に食いついていってみせてたワケなので、十分な速さはありましたよね。正直、今年のトヨタの出来ならポルシェが居ても勝ててた気がします。そう考えると、これは胸を張って「勝った」といえるレースであったろうと。

ホントは、残り1時間くらいのタイミングで7号車が8号車の前に居るような展開を見てみたかったんですが、残念ながらそれは叶いませんでした。ただ、8号車をドライブしたフェルナンド・アロンソは実に見事なドライビングでしたねえ。一貫して速く安定したレースペース、そしてミスを全然犯さない。7号車に乗ってたホセ・マリア・ロペスがスピンやらかしてたりしたのを見ると、よりアロンソの「耐久ルーキー」とは思えぬ一貫性が際立って見えました。

インディ500のときもそうでしたが、新しいカテゴリーのドライビングに習熟するスピードが半端なく速いですねアロンソ。これだけのドラビングを見せられると、ル・マン初参戦で優勝という結果も納得せざるを得ない。

あと気になるのは、スーパーシーズンの最終戦となる来年のル・マンは良いとして、再来年以降トヨタはWECとル・マン参戦は続けるの?という点ですが……ただ、ル・マンの新機軸となる「ハイパーカー」にもいち早く対応していく構えを見せていますし、これからも継続的なコミットメントが望めそう。

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そうなると、今度はライバルとなるメーカーワークス相手に勝つトヨタを見てみたいものです。……アロンソは来年のル・マンまではトヨタに乗るんでしょうけど、その後はどうすんだろ?