大須は萌えているか?

gooブログからこっちに移動しました

F1[18] 日本GP 決勝

台風が空気読んでくれたおかげで、3日間のうちでもっとも好天に恵まれた1日となりました。F1日本GP決勝。

今までF1って、観客席からの動画撮影はNGだったんですけど、最近は2分以内なら撮影・及びSNSへの投稿OKという方針になったそうで。

と、いうコトで決勝のスタートシーンを撮影してYouTubeに上げてみました(初めてYouTubeに動画アップロードした)。

観戦していたB2スタンド、やはりスタートシーンを眺めるには最高の場所ですねえ。ただ、思いの外キレイなスタートが切られ、これといって波乱が無かったのが残念といえば残念(?)。

メルセデス完勝

フェラーリが予選でヘタこいた時点である程度見えていた話ではありますが、決勝でもメルセデスがまったくスキを見せない完璧なレース運びで1-2フィニッシュを達成。フェラーリメルセデスに追いすがるコトすらできず、むしろレッドブルの後塵を拝する立場に終わってしまいました。決勝は金土に比べてずいぶん暑くなったので、メルセデスのタイヤマネージメントはどうかなーと思ったりはしたんですが、フェラーリが近くに居なかったおかげでマネージメントに専念する余裕がありましたよね。

終盤、ボタスにフェルスタッペンが追いすがって1-2を崩すか、と思われたシーンもありましたが、レース後のボタスは「シケインでロックアップさせてマックスが接近してきたけど、すべてコントロールできていたよ」と涼しいコメント。

I had one lockup going into the last chicane where Max got a bit closer, but otherwise I was just managing and it was all under control. The first stint on the soft tyres was a little better than the second one on the mediums, where blistering was a bit of an issue, but no drama.

via: What the teams said - Race day in Japan

テレビ中継も録画して見返しましたけど、ピットストップも完璧だったし、まあ言うコト無しですね。

一方のフェラーリは、ライコネンベッテルが二人ともフェルスタッペンと絡んでマシンを破損させてしまうという有様。ライコネンシケイン接触した件はフェルスタッペンに5秒ペナルティ、そしてベッテルがスプーンで接触した件はお咎め無しという結果になりましたが、まあ妥当な裁定ではないかと。その割りに、ライコネンはフェルスタッペンに理解を示すようなコメントをしている一方、ベッテルはフェルスタッペンを批難するようなコメントをしているのが面白いっちゃ面白いです。

‘He pushes when you shouldn’t push’ – Vettel blasts Verstappen over clash

ベッテルはもうチャンピオンシップを狙うならガンガンリスクを取っていくしか無い、みたいな開き直りの走りだったようにも見えますが、まあ確かに今の彼のポジションを考えると守りに入っていたところで意味が無いっちゃ意味が無い。

フェルスタッペンはライコネンとの接触でペナルティを喰らったのにも不満顔でしたが、あれはさすがにダメだろう。ライコネンのスペース完全に潰しちゃってるし。「正しくコースに復帰しようとしたのにペナルティを喰らうっていうなら、次からはショートカットして復帰してやんよ」みたいなコメントもしていますが、今回アロンソがストロール接触したあとにシケインをショートカットしてペナルティ喰らっているコトをマックスに教えてあげた方が良さげ。

F1 - Japanese Grand Prix 2018 - Verstappen annoyed with penalty, Vettel, despite third place

次戦オースティンで、ハミルトンがベッテルにもう8ポイントの差を上乗せすると、ハミルトンのワールドチャンピオンが確定する形になりましたが……メルセデスが1-2を飾れば決まり(最早ボタスは2位になる前提)ってコトですね。なんか今の流れだと決まっちゃいそうですねえ。オースティン、過去ハミルトンが2連勝中だしねえ。

メルセデスの2人も、シンガポールあたりからフェラーリのパフォーマンスが失われたと感じているようなコメントをしているところを見ると、フェラーリが持っていたデプロイメントのアドバンテージが消えた、というのはなんかホントっぽいですね。スピンしてほぼ最後尾まで落ちたベッテルはおろか、ライコネンレッドブルに太刀打ちできなかったし。シーズン終了後、この辺の「種明かし」がされたりしないかな。

いまひとつだったトロロッソ・ホンダ

予選で6・7番手に食い込んで多いに期待されたトロロッソですが、決勝では今ひとつな展開に。ていうか、あの予選ポジションから1ポイントも持ち帰れなかったというのは「惨敗」と言っても良い結果。ハートレーのスタートはあまり良く無かった一方、ガスリーのスタートは悪く無く、第1スティントは7番手をキープしていたんですよね。

後ろにはフォースインディアの2台も居てずっと競り合っていたワケですが、先にピットに動いたのはフォースインディアの方。トロロッソは集団の中で戦線に復帰する形になるのを嫌ったか、さらにピットを引っ張る作戦に出たワケですが、すでに30周前後走っていたスーパーソフトでそこまでプッシュできるワケでもなく、結局ガスリーはフォースインディアにはアンダーカットされるわ、エリクソンやシロトキンにも先行を許す形に。

そこからなんとか10番手まで順位を戻すも、最後にはサインツに抜かれてポイント圏外でのフィニッシュ。しかしまー、とにかくピット戦略で勝負あった、という感じではありましたね。プッシュできる余力があれば引っ張る作戦もありなんでしょうけど、引っ張った分だけ状況を悪くさせてしまったという。

トロロッソと関係無いんですけど、ハースの富塚エンジニアへのインタビュー記事で

──もしスタートタイヤがスーパーソフトになっていたら、20周くらいそれで引っ張ってましたか?
富塚:あとはミディアムですね。実際、他のクルマの大部分はそうしたと思いますけど。ただそれだと、タイヤ交換後のコース復帰ポジションが見つけにくい。遅いクルマにハマってしまう可能性が高い。ソフトスタートのメリットは、まさにそこですね。復帰スペースが、見つけやすい。

via: 【インタビュー】F1日本GPでハースの足元を支えた富塚エンジニア「鈴鹿ではブリスターが一番危険」 - Part 2

っていうやりとりがあったんですが、トロロッソが陥ったのはまさにこの状況だったワケですね。

正直、ラップタイム見ててもスーパーソフトのタイム的な優位性ってあんまり感じられなかったし、ていうか皆ミディアムでも結構良いペースで走れてましたしね。そういう意味では、フォースインディアみたく集団中に戻るコトになったとしても、先にエイヤッと動いてしまった方がマシだった、という話ではあります。

ガスリーも残念ではあるんですが、ここ鈴鹿でアピールしたかったハズのハートレーにしてみれば、なおさらガッカリな結果だったでしょうねえ。

そのほか

メルセデス以外では、トップ10内で唯一ソフトタイヤでスタートしていたグロージャンですが、グイグイ追い上げてきたリカルドに先行されてしまったのは仕方ないにしても、ペレスにもやられてしまってBest of the restの座も逃してしまう格好になってしまいました。どうもバーチャルセーフティカーからのリスタートで一気に差を詰められてしまったようですが、どうもグロージャンって速さはあるんだけどそういう脇の甘さというか、ムラがあるな……。

鈴鹿初見参なのに予選では好位置を確保したルクレールも期待していたんですが、例のマグヌッセンのやっかいな動きに巻き込まれてしまうわ、最後はマシンが壊れてデグナーで飛びだし、そのままリタイヤというツキの無いレースになっちゃいましたね。

来年はフェラーリ・ドライバーとして鈴鹿に現れるハズですが、ベッテルとどういう関係になっているかが気になるなー。あと、中団チームではやたらキレッキレだったのに、トップチームに行った途端に精彩を欠いてしまうドライバーというのもF1の歴史では珍しくないし……。

一方で、今回が鈴鹿ラストランになる(ハズ)アロンソですが、まあ今のマクラーレンではあまりやれるコトもありませんでした。レース後半、ウィリアムズに対してかなりのオーバーアクションをしながら1コーナーでオーバーテイクしたりしてましたが、なにかフラストレーションをぶつけているようにも見えましたね。

かつて鈴鹿をあれだけ湧かせた男のラストランがこれで良いんだろうか……というか、アロンソのF1での姿がこれで最後というのがどうもピンとこない感じ。なんかまたしれっと復帰してきそうな気もしてしまいますが、余程状況が好転しない限りはそれも無いだろうなあとは思います。

フェラーリトロロッソがなんだか残念なコトになってしまったという点ではちょっと盛り上がりに欠けた感もありましたが、ドイツの科学力は世界一だからね、仕方ないね。なお、私は当然ながらAMGペトロナスのシャツを着て観戦しておりました。