大須は萌えているか?

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F1[19] バーレーンGP 予選

新しいヒーロー誕生、って感じしますね。F1バーレーンGP予選。

史上2番目に若いポールシッター

金曜日から総じて好調を維持してきたフェラーリが、土曜の予選でもその競争力を維持したままフロントロウを独占した感じですね。オーストラリアでの残念なパフォーマンスがまだ頭に残っていたので、金曜日が好調でも「予選本番になったらメルセデスが来るんちゃうの?」という気もしてしまっていたんですが、このレースのフェラーリはひと味違うようです。

まあ、昨年もフロントロウ独占してみせたサーキットですしね。

ただ、今年はポールを獲得したのがベッテルでは無く、フェラーリに乗ってまだ2戦目のシャルル・ルクレールというのが特筆すべき点。もちろん彼にとってF1初ポールであり、21歳166日でのポール獲得はF1史上二番目の若さ。もちろん、史上最年少のポール獲得記録を持つのは、21歳72日で2008年イタリアGPのポールを獲得したセバスチャン・ベッテル。このベッテルのチームメイトに抜擢された若きルクレールが、それに次ぐ記録を叩き出したというのも面白いところですね。

しかし、ポールを獲得した直後のルクレールはとても落ち着いた感じで、「どこまで冷静なんだこの若者は……」とビックリしたんですが、ただインタビューのコメントとか見てると、必死に感情を抑えているような感じでもありますね。

There are a lot of emotions. I’m trying to stay as calm as possible as no points are awarded for pole. I will enjoy the moment, it’s been a great day and a great weekend overall for us so far. I hope it continues. Now we focus on the race and try and do the best race possible.

via: 'There are a lot of emotions...' - Leclerc delighted with maiden F1 pole in Bahrain | Formula 1

ポールポジションにポイントが与えられるわけじゃないし、できるだけ冷静であろうとしている」ってどんだけプロ意識高いんだよ!?21歳でフェラーリF1乗ってポールポジション取っちゃったって、ふつうならそれだけで我が世の春みたくなっちゃって不思議じゃないと思うんですが。

予選後のコース上でのインタビューでは「オーストラリアのQ3で犯したミスを繰り返さないように懸命に努力してきた」ともコメントしており、彼にしてみればそれだけの自負があったというコトでもあるのかもしれません。とてもクールに見えるので、天賦の才でサラッとポールを奪っちゃったようにも見えますが、裏では相当なトレーニングをしたり、集中力を磨いてきたというコトなんでしょう。

それにしても、予選中でも複数回ロックアップをしてしまっていたベッテルに対して、ルクレールの集中力はスゴかった。最後までミスらしいミスをしてませんでしたよね。ポールを獲得したラップもめちゃスムーズ。

決勝ではどういう展開になるのか気になるところですが、あと気になるのはルクレールベッテルが接戦の展開となったときに、チームオーダーが出るかどうかですよね。特にルクレールが先行していた場合に、ベッテルに譲る様なオーダーが出るのかどうなのか、っていう。

少し離されたメルセデスと、もっと離されたレッドブル

メルセデスは金曜日からフェラーリに結構大きな差を付けられる格好となり、予選本番では予選用エンジンモードでどこかで挽回できるか……というところだったんですが、結果としてその差をひっくり返すには至らず。ただ、Q3でのベッテルとハミルトンの差は0.03秒というところまで肉薄していたので、まあそこまで悲観するべきではないのかもしれません。

ただ、ハミルトンはフェラーリの直線スピードにはとにかく驚いてましたね。フェラーリは特にセクター1でタイムを稼いでおりましたが、セクター1ってほとんどコーナーの無いセクションですし。エンジンのピークパワーというか、低速コーナーから立ち上がっていくときの蹴っ飛ばしが速いんでしょうね。セクター1って14コーナー、1コーナ、4コーナーと低速コーナーがあって、そこからの立ち上がりでタイムが決まる感じだし。

レッドブルはもっと悲惨な感じで、ガスリーはまたしてもQ3進出ができず、13番手でQ2ノックアウト。今回はトラックエボリューションの幅を見誤ったとかってワケでも無さそうで、だからこそより深刻ともいえるかもしれません。

フェルスタッペンもQ3の一発タイムアタックで5番手に食い込んで見せましたけど、それまでの流れを見ていると5番手に入れたのが奇跡というか、フェルスタッペンの才能有ればこそって感じでもありました。レッドブルはどうもソフトタイヤとのマッチングがうまくないようで、一発タイムを出すのに苦労していたようですね。逆に、フェルスタッペン曰くミディアムタイヤでのロングランペースには自信があるようなので、決勝では予選よりも戦える感じになるのかも。

レッドブルも、まだRB15というマシンの学習中という雰囲気ですね。

そのほか

中断グループの争いはめちゃくちゃ熾烈……というか、また6番手に食い込んできたマグヌッセンはQ3のタイムがフェルスタッペンの0.005秒差という状態で、決勝の調子次第では実力でレッドブル食えるくらいの速さを見せております。そういう意味では、レッドブルもうかうかできない状態。

グロージャンも8番手に入っており、開幕戦から見てもハースのパフォーマンスはやはり高い。ただ、グロージャンマクラーレンのノリスの進路妨害をしてしまい、3グリッド降格ペナルティを科せられてしまいましたけど。

2019 Bahrain Grand Prix: Grosjean handed three-place grid drop for impeding Norris in qualifying | Formula 1

ただ、この件はある意味グロージャンも被害者といえるようです。グロージャンはアウトラップ中であり、もうすぐアタックラップに入ろうとしているところでベッテルグロージャンを抜き去ってしまい、ベッテルとの間隔を空けるために大幅なスローダウンをする必要が生じてしまったんですね。

んで、その直後にノリスが後ろから来てしまったと。ピットもベッテルに抜かされたあと数秒でノリスが急接近してきてしまったため、グロージャンに注意を促すヒマも無かったようです。

グロージャンに3グリッド降格処分 | バーレーンGP | F1ニュース | ESPN F1

そういういきさつもあって、3グリッド降格と共にペナルティポイント1点が加えられたコトに対してハースのシュタイナーが激怒しております。ただとりあえず言えるのは、予選セッション中に大幅なスローダウンをする場合は、レコードライン上に居るのはやめようねってコトでしょうか。

にしても、今回はサインツも7番手に食い込むなどして、マクラーレンが速さを発揮しておりますね。ノリスもQ3に進出して10番手を獲得しており、2台ともQ3に入っているチームはフェラーリメルセデスを除けばハースとマクラーレンだけ。今年のマクラーレン、予選ペースが一気に向上してきた感がありますね。あとはレースペースがいかほどか気になるところ。

あとはしれっと9番手に食い込んで見せたライコネン。これだけタイム差が詰まっている中団グループにおいて、しっかり乗れている感じするのはさすが。ジョビナッツィはQ1ノックアウトと相変わらずパッとしない状態となっており、逆に言うとドライバーの腕次第では順位を大きく変えられるのが中団グループの醍醐味とも言えるかもしれません。

もちろん展開のアヤみたいなのもあるでしょうけどね。今回伸び悩んで見えるトロロッソもクビアトがQ2二度目のアタックが出来なかったという事件が無ければQ3進出のチャンスはあったでしょうし。ここら辺はレースでどういう序列になるかまったくわからないので、楽しみなところでもあります。ルノーのリカルドも11番手スタートなので、展開さえ噛み合えば上位に食い込むチャンスはあるか?