大須は萌えているか?

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F1[24] ハンガリーGP 決勝

なんかいろいろ思わぬ盛り上がり方をしたような気がします。チームオーダーによるポジション入れ替えはそんなに珍しい話ではありませんが、そのポジションが1位だったとしても素直に譲れるレーシングドライバーというのは存在するんだろうか?という話でもあります。そんなワケで、F1ハンガリーGP決勝のお話。

マクラーレンが予選の勢いそのままに1-2フィニッシュ、これはシーズン後半戦に向けてタイトル争いがどうなっていくか非常に興味深い展開になってきた……ものの、なんとも言えない後味の悪さを残したレースでもありました。

ことの発端はポールスタートだったノリスがスタートに失敗したことにあった……と言っていいのでは無いかと思いますが、これによりピアストリが先頭を走る形に。ノリスはフェルスタッペンにも先行されますが、これをかわしてピアストリとの1-2体制を構築。だいたい3.5秒くらいの間隔を維持して走り続けることになります。これは1回目のピットストップ後も変わらず。

ただ、35周目前後くらいから、ノリスがピアストリにちょっとずつ接近していく格好になり、ノリスが2度目のピットに入るときには2秒程度の差。そしてその2周後にピアストリがピットに入ったものの、ノリスがピアストリをアンダーカットする格好になったワケですね。んで、こうした場合ポジションを戻すことをチームとして取り決めていたようで、ノリスに対して無線でピアストリにポジションを譲るように連絡。しかし、ノリスはなかなかそれに応じようとせず、チェッカーまであと3周というところでようやく譲ったという流れ。

これ、デグラデーションが大きいことを考えれば先にピット入ったほうが有利になるんだから、ピアストリを先に入れろよ、という話があります。チームの説明としては、安全策を取った結果だということみたいですね。ノリスの後ろにいたハミルトンが40周目にピットに入っており、その後1周につき1秒速いペースで追い上げてきている状況。ノリスがピットに呼ばれる直前の44周目時点でノリスとハミルトンのギャップは25.5秒なので、まだ少しだけ余裕がある状況ではありましたが、ピットでのミスが発生するリスクも考えたらノリスを先に入れてしまったほうがいい、というのはわからんでもないですね。

ただ、その結果としてレースリーダーの座が転がり込んできたノリスとしては、レーサーとしてのエゴとチームプレーヤーとしての感情が葛藤することになっちゃったと。記者会見でノリスは「自分は勝利に値しなかった」というコメントを何度か繰り返していますが、なんか自分に言い聞かせているようにも見えますね。

CSの放送中に川井ちゃんが言っていたように、かつて鈴鹿アイルトン・セナがやったように、ファイナルラップの最終コーナーで譲る、みたいなことをするつもりじゃなかろうな、と思ったんですが、どうもホントにそれは考えていたっぽいですね。ただ、もしそれまでにセーフティカーが出て譲るタイミングが無くなったらどうすんだ、と言われて止めたっぽい。

Yeah. I was going to wait until the last lap, the last corner. But then they said if there was a Safety Car all of a sudden, and I couldn't let Oscar go through, then it would have made me look like a bit of an idiot. Yeah, then I was like, ‘yeah, it’s fair point’. And I let him go, two to go or something. And straight away, I let him go.

via: Lando Norris : FIA post-race press conference – 2024 Hungarian Grand Prix | Formula 1®

最終的には譲るつもりでいたのはそうなんでしょうけど、なんかいろいろ複雑な感情が垣間見えて興味深いですね。そりゃ、トップを明け渡せと言われて二つ返事で承諾するレーサーはいないよね、っていう。それはアンドレア・ステラもよくわかっているようで。

“I think I don’t know any race driver that when he is leading a race would be happy to say, ‘Oh yeah, of course, why don’t we swap back the position to the previous order?’ That’s not possible, that’s not the nature of the drivers,” Stella commented.

“I would be extremely worried, you would see here me very concerned, if Lando would say so. I think that’s why we needed to recall our principles, that’s why we recalled the principles on Sunday morning.

via: McLaren boss Andrea Stella insists he’d be ‘extremely worried’ if Lando Norris hadn't questioned team order to let Oscar Piastri past | Formula 1®

実力が拮抗してきている二人のドライバーをマネジメントする難しさが顕著になってきている感もありますが、やはりタイヤマネジメントの上手さなんかを見ると、もしフェルスタッペンに挑戦できるとしたらノリスだろうな、とは思うんですよね。実際、ポイントもまだノリスのがピアストリより40ポイント多く稼いでいるワケだし。もし本気でマクラーレンがドライバーズタイトルも視野に入れていくのだとしたら、なかなか悩ましい状況が増えていきそうな気も。

今回はフェルスタッペンがキレ散らかしていたのも印象的ですが、彼がこれだけフラストレーションを顕にするのもここ最近では珍しいことだし、それだけレッドブルが追い込まれてきているということの証明のようにも見えます。大型アップデートを入れてもマクラーレンとの差をひっくり返せなかったというのはチームとしてもショックでしょうね。ペレスが7位まで追い上げてレースを終えたのは多少のプラスにはなったかもしれませんが、マクラーレンとのコンストラクターズの差が51ポイントというところまで来ていることを考えると、うかうかしてられない感じ。

ペレスはドライバーズランキングでピアストリに対して25ポイント差をつけられており、まあ確かにこの状況を見るとレッドブル首脳陣としても考えちゃうところではあるでしょうね。

あと今回、角田は予選のミスを帳消しにする素晴らしい走りでしたね。ていうか、1ストップで走りきった挙げ句、アストンの2台を抑えきって入賞するとは思わなかった。タイヤマネージメントの上手さを見せたレースとなり、これはこれでレッドブル首脳陣に対してのアピールにもなったんじゃ無いでしょうか。しらんけど。

逆にリカルドはソフトスタートの連中に付き合うような格好になって、かなり損する格好に。リカルドはチームに対してもかなり不満を感じているようですが、それはリカルド自身にとってもレッドブル首脳陣にアピールしたいという想いが強いからでしょうね。ベルギーでペレスが目の覚めるような結果を出せない場合、ホントにドライバー交代があっても不思議じゃない雰囲気ですが、果たして本当にRBの二人をスルーしてリアム・ローソンが起用されるような流れになるんでしょうか。