大須は萌えているか?

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F1[25] アブダビGP 決勝

シーズン最終戦にふさわしいレースだったんじゃないかと思います……というワケで、F1アブダビGP決勝のお話。

フェルスタッペンは文句のつけようがないレースをしたものの、チャンピオンシップという点ではマクラーレンがその上を行った、という感じでしょうか。チーム戦という意味で言うとマクラーレンは2台でフェルスタッペンを包囲することができるという数的優位をフル活用した、という感じですね。

理論上最速のタイヤ戦略はミディアム→ハードの1ストップとされており、フェルスタッペン陣営はこのセオリー通りの作戦を採用。対してマクラーレンは、ノリスにはミディアムを履かせたものの、ピアストリにはハードを履かせるコトで作戦を分けましたね。さらにピアストリがノリスを早々に交わしてフェルスタッペンを追いかける立場となったコトで、フェルスタッペンはピアストリから頑張って逃げる必要が生じました。

……つまり、以前同じアブダビでハミルトンがロズベルグに対してやった、「わざとゆっくり目に走って後ろに追いつかせる作戦」が使えなくなりました。フェルスタッペンがタイトルを決めるためにはノリスが4位以下である必要があるため、わざと団子状態にしてルクレールラッセルにノリスを攻撃させるという作戦を取りたいところだったワケですが、ハードを履いているピアストリが後ろにいるもんだから、うっかりするとトラックポジションを奪われる可能性がある。

この辺は記者会見でも質問が飛んでおり、フェルスタッペンもそのシナリオも考えはしたみたいですが、ピアストリのタイヤを見て難しいと悟った、とコメントしてますね。

MV: I had a lot of scenarios in my head, but then, of course, I knew once the tyres Oscar had on the car, that would be quite difficult. I think we were probably a bit too quick up front. The others couldn’t really follow that well.

via: FIA post-race press conference – 2025 Abu Dhabi Grand Prix

さらに、ルクレールが2ストップ作戦を取ったことでさらに状況が複雑化したとか、2016年(ハミルトンvsロズベルグの年)に比べて今のコースレイアウトはわざとゆっくり走る戦術がやりづらくなっているとも。

結果、フェルスタッペンは自分の走りに集中して、あとは運を天に任せるしかなかったんですね。

ノリスはノリスで、なんというか堅実にきっちり3位を取りに行く、という感じでしたね。角田をオーバーテイクするときに審議になったのはマクラーレンのチーム側はヒヤっとしたでしょうけど。ルクレールが思いの外良いペースでかっ飛んでくるもんだから、ノリスもそれをカバーするように2ストップ作戦に。結果論的には1ストップでも大丈夫だったんじゃないかな、という気もしますが、「とにかく3位を守る」という観点からすれば正解だったんでしょう。

レース後のノリスのコメントで一番印象的なのは、「自分のやり方で勝てたのが嬉しい」っていうところでしょうか。暗にフェルスタッペンの強引さを皮肉っているようにも聞こえますが。

I feel like I have just managed to win it the way I wanted to win it, which was not by being someone I’m not. Not trying to be as aggressive as Max or as forceful as other champions might have been in the past – whatever it may be. I’m happy. I just won it my way. I’m happy I could go out and be myself and win it Lando’s way, as Andrea would tell me. That certainly makes me happy.

via: FIA post-race press conference – 2025 Abu Dhabi Grand Prix

最後までノリスらしい走りで勝った、というのは確かにそうなんだろなと思います。なんとなく、同じイギリス人ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンを思い出しましたが、そのバトンがノリスにインタビューしていたというのもなんか面白かったですね。バトンもとても「いいヤツ」だったワケですが、彼は結局タイトル1度だけ獲得して引退。まーやっぱり、F1で何度もタイトルを取るようなヤツはかなりのエゴイスト揃いだよな……とは思ってしまうワケですが、さてノリスはどうなるでしょう?

シーズン中盤ではピアストリに先行されて、メンタル面での弱さも指摘されていたワケですが、オランダGPでピアストリに34ポイント差のリードを許したことで、逆にプレッシャーから解放されたのか?という質問に対しては、それを否定してますね。逆にハードワークで自分をさらに追い込んで自分の内面を深堀りすることで、より成長することができたと。

It didn’t allow me to relax. Like, when I see 34 points against a guy who's in the same car, who's doing an incredible job, who I know is incredibly quick, that didn’t fill me with confidence. And it wasn’t like, "I got nothing to lose now, I can just go." I felt like I was trying to do everything I could before, and I continued to try and do everything I could after.

via: FIA post-race press conference – 2025 Abu Dhabi Grand Prix

なんというか、やっぱりF1ワールドチャンピオンになるというのはとてつもないことなんだな、と考えさせられますね。優勝するだけでもすごいことなのに、ましてやチャンピオンなんてね。とりあえず日本人ドライバーの中から優勝する人が出てきて欲しいですが……!

角田はひとまずこれでレギュラードライバーとしての活動は一区切りですが、なんとか2027年のカムバックを期待したいですね。レッドブルでのレギュラー復帰はもうありえないだろうから、他所のチームで。そういや、ヘルムート・マルコもレッドブルを去る、という報道が出ていますが、このチーム自体もひとつの時代の区切りを迎えた感じがしますね。ホンダとも決別する来年は、どういうチームになるんでしょうか。今からRBPT×フォードの新PUがどっかんどっかん火を吹くのが楽しみ……いやなんでもありません。

レギュレーションの大幅改定でまた大きなシャッフルが起きるかもしれない26年シーズンに期待しましょう。……しかし3ヶ月もすればもう新シーズン始まるんだよな……。