大須は萌えているか?

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アニメ版『ジョジョ』の一番の楽しみは声優の演技

いよいよ第二部に突入したアニメ版『ジョジョの奇妙な冒険』ですが、いや結構面白いですねコレ。

放映開始当初はOPは秀逸なものの、絵がやや微妙だったコトもあってそこまで期待値は大きくなかったんですが、回数を重ねるごとに引き込まれていく感じ。それって、話が進むにつれ作画が向上しているってのもあるとは思うんですが、実は作画以外の部分で原作の空気がうまく出ていると感じられるのが大きいかなぁと。

ジョジョ』って元々特徴的な擬音やらセリフ回しが多いもんで、その雰囲気をどの程度アニメに持ち込めるかっていうのが気になっていたんですけどね、まず擬音をそのままアニメの絵の中に描いちゃうって単純だけど大胆なアイデアにしてやられました。でも、ディオがエリナにズキュゥゥゥンとキスする場面なんかを観ると、ちゃんと音(SE)としても表現されているんですよね。「メメタァ」なんかも。この合わせ技はステキ。

そしてなにより声優さんの演技かなぁと。いや『ジョジョ』って有名でしかもクセのあるセリフが多いっていうか、そんなセリフばっかじゃないですか。それを各キャラクターを演じる声優さんがどう料理するのか、これが毎週楽しみなんですよねぇ。

第一部の主役たるジョナサン・ジョースターを演じていた興津和幸はこの作品で初めて名前を知ったんですが、優しい感じながらも凜とした声質がジョナサンにピッタリ。「なにをする(ん)だァーッ!ゆるさんッ!」はまさにイメージ通りでした。貴族のお坊ちゃんから「波紋戦士」へと成長していく過程も見事に演じられていたように思います。

ディオを演じる子安武人は最近だと『アイドルマスター』と黒井社長だとか、『ソードアート・オンライン』の須郷信之とか、三流悪役のイメージが強かったのでゲロ以下の臭いがプンプンするレベルの巨悪であるディオ様を演じるのはどうなんだろうと思っていたんですが、「URRRYYYYYYY」を聞いてもうシビれましたね。あのテンションの高さが。第三部のディオのセリフもぜひ聞きたいなぁ。

それから何気に好きななのがスピードワゴンを演じる上田燿司。この方を初めて知ったのは『さよなら絶望先生』の臼井影朗役だったんですけど、他にも兼役でいろんなチョイ役をやっていて、その引き出しの多さにびっくりした記憶が。スピードワゴンは説明口調のセリフが多いある意味難しい役だと思うんですけど、もう「おせっかい焼きのスピードワゴン」をそのまま表現したような素晴らしい演技で、説明口調が気になるどころかそれすらも「味」となっておりました。おせっかい焼きなんだから説明口調になっちまうのも仕方ねぇや的な。第二部で老人になったスピードワゴンを演じる際の切り分けもすごい。

第二部でジョセフ・ショースターを演じる杉田智和には賛否両論あるみたいですが、個人的には杉田智和の演技好きなんですよねぇ。上田燿司のような引き出しの多さは無いんですけど、杉田智和にしか出せない味みたいなのがあって。かつて『うる星やつら』『北斗の拳』などに出演していた千葉繁も非常に個性的な声をしているもんだからザコの声だろうと次回予告のナレーションだろうと「千葉繁」にしか聞こえず、挙げ句『パトレイバー』では千葉繁本人をモデルにしたキャラクターが生み出される有様だったワケですが、ぜひ杉田智和にもその領域を目指していただきたいと思います。

でもすっとぼけたところのあるジョセフと杉田智和の演技は相性良いと思いますよ。10話観た感じだとまだ「ジョジョセリフ」を手探りで演じている感じもしましたけど、これからどのようにジョジョ杉田智和が化学反応を起こしていくのか興味深いところ。

あとは来週登場するシュトロハイムが楽しみで仕方ありません。次回予告の声を聞くだけで笑ってしまいましたが。

深夜アニメでここまで男キャラ比率が高いアニメは稀少なので、男性声優が皆気合い入っているような気も……。あとは有名なセリフが多い作品なので、演じるのにも適度な緊張感があるのかも。ともあれ、毎週毎週ここまで声優さんの演技が気になるアニメってなかなか無いよーな気がします。