表彰台はいつもの面子ですが、なかなか波乱含みの開幕戦でしたね。F1オーストラリアGP決勝。
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まさかのロズベルグ
予選の流れを見る限り、あーこれはハミルトンがさっくり勝っちゃうパターンなんだろなとタカをくくっていたのですが、結果を見ればなんとロズベルグの勝利。あらやだびっくり。勝負を分けたのはスタートと言っていいでしょうね。ロズベルグのスタートもあまり良くはありませんでしたが、ハミルトンはさらに蹴り出しが悪くフェラーリどころかフェルスタッペンやマッサの先行まで許す状態でしたし。
しかし、それでもロズベルグに次ぐ2位を獲得したのは状況を考えれば上出来だったでしょうね。途中トロロッソを抜きあぐねるシーンもあり、レース中ほとんど自分のペースで走れる状態にありませんでしたし。
ロズベルグはスタートでフェラーリの先行を許したものの、その後冷静にフェラーリの後をつけ、赤旗中断時にミディアムタイヤに履き替えて最終的にもう一度ピットインせざるを得なかったベッテルを逆転。自分のペースを保ちながらきっちりタイヤをマネージメントし、勝利を呼び込みました。ハミルトン相手じゃ無ければ冷静で居られるのかな……。
開幕戦のオーストラリアで1-2フィニッシュを飾ったチームはそのままコンストラクターズタイトルを獲得し、その時優勝したドライバーはドライバーズタイトルを獲得している……なんてデータが中継で紹介されてましたが、さてそれは今回のロズベルグにも適用されるのか……。
2014年にもロズベルグはここで勝利を飾ってますが、その時はハミルトンがリタイヤしてるので1-2フィニッシュでは無かったんですよね。その後ワールドチャンピオンを獲得したのはハミルトンだったワケですが……今年はどう転ぶのかな?
にしても、メルセデスが2台ともスタートで出遅れたのはチームとしては大きな課題になりそうですね。クラッチのパドルが1つになった影響もあるのかも知れませんが、無線によるエンジニアのアドバイスが厳密に規制された影響もあるのかもですね。今まではエンジニアが無線でバイトポイントの善し悪しをモニタリングしてドライバーに伝えていたみたいですが、それが出来なくなったワケで。そういや、ハミルトンは無線規制の影響をかなり懸念してましたねぇ。
あと、結果論ではありますが、フェラーリは赤旗中断時にメルセデスと同じミディアムをチョイスしなかったのは失敗だったと言えそうですね。あそこでミディアム履いてれば、レースの結末はもっと分からなくなっていたハズですし。まぁ、あの時点でのミディアム投入は未知数な部分が大きかったし、フェラーリはそれを嫌ったんでしょうけど……。
新しい予選フォーマットは失敗というコトで次戦からは昨年同様の方式に戻されるようですが、タイヤレギュレーションの変更はこの開幕戦においては悪く無かったように見えました。赤旗前にハミルトンがミディアム、ロズベルグがソフト、フェラーリがスーパーソフトとタイヤチョイスが3つに割れたりしたのは、見てて面白かったですし。
中団グループの争いは白熱しそう
メルセデスとフェラーリの下に目を向けると、リカルドが4位入賞したのは結構驚きでした。てか、思いの外レースペース悪く無かったですね。クビアトはスターティンググリッド手前で止まっちゃったのでアレですが、今年のレッドブル思ったより戦えるかもしれません。
それからなんと言っても6位入賞を果たしたグロージャン。まさかハースがデビュー戦で入賞するなんて思いもしませんでした。グロージャンは赤旗出るまでピットインせずに引っ張り続けたのが功を奏した形ではありますが、レース後半ヒュルケンベルグらに後ろを突かれながらもポジションキープしたんだから見事なもんです。グロージャン、エースの風格ですね。
グロージャンの後ろは僅差でフォースインディアのヒュルケンベルグ、ウイリアムズのボタス、トロロッソの2人、それから少し離れてルノーの2人が続いており、これ結構中団グループの位置関係が近いですね。ルノーも予選の雰囲気からするともっと遅いと思っていたのに、レース中パーマーがトロロッソの2台を抑えて奮闘するシーンもありましたし。
今回2人ともノーポイントに終わったマクラーレンも、レースペースは悲観するものでは無かったように見えます。バトンは赤旗ちょい前にピットインを済ませてしまったのが徒になっちゃいましたね。アロンソの大クラッシュはすげー肝が冷えましたが、アロンソ自身怪我は無かったようで、いやホントにラッキーでした。
VIDEO: Alonso walks away from huge crash in Australia(動画有)
これ前を走っていたグティエレスのブレーキングポイントが早すぎるだろ、と思ったんですが、状況として新品のソフトタイヤに履き替えて追撃中のアロンソが、まだ最初のピットストップを済ませていないグティエレスに仕掛けていたんですよね。で、その2~3周前のラップタイムを見るとアロンソがグティエレスより1周1.5秒から2秒くらい速い状態。まぁそう考えると……。
新品ソフトに履き替えたばかりのアロンソは1分32秒台でラップしており、これ他と比べても結構速いタイム。今回は残念な結果になってしまいましたが、次戦以降に期待が持てる内容でした。
2016年のF1シーズン、去年よりは盛り上がるかも?