大須は萌えているか?

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F1[24] オーストリアGP 決勝

なんか久しぶりにフェルスタッペンの負の側面が顔をのぞかせてしまったのかな、という感じもしました。今後も、ひょっとしたらこういう機会が増えちゃうのかもしれないですね。そんなワケで、F1オーストリアGP決勝のお話。

レース中盤というか、2回目のピットストップまではフェルスタッペンが堅実に勝ちを拾うレースになるんだな、というふうにしか思ってませんでした。ノリスはずっと2番手につけてフェルスタッペンを追いかけていたものの、じりじりと引き離されていく展開でしたし。ただ、お互いにハードタイヤを履いていた第2スティントの後半にかけては、ノリスがフェルスタッペンに引き離されない程度のペースで追いかけることができていたんですよね。

んで、2度めのピットストップにてレッドブル陣営がタイヤ交換に手間取ってしまい、フェルスタッペンとノリスが急接近。これはファイナルラップまでバチバチのバトルになるか……と思ったら、接触してお互いダメージを追ってしまい、ノリスはリタイヤ、フェルスタッペンも表彰台圏外に落ちてしまうという後味の悪い結末に。

接触の責任については、フェルスタッペンに10秒ペナルティが課されるという形になりましたが、まあフェルスタッペンにとってみればこのペナルティによって順位に変動があったワケでもなく、リタイヤに追い込まれたノリスのことを考えるとなんだかなあ、という感じでもありました。フェルスタッペンはレース後のコメントで自分の責任を認めてはいませんでしたが、まあ映像を見ている限りではノリスにできることは何も無かったですよね。フェルスタッペンが寄せていったようにしか見えませんでした。

最近のフェルスタッペンはリスクを最小限にして、とにかく確実にポイントを持って帰る走りができていましたが、今回はなんかハミルトンとバチバチにやり合っていたころのフェルスタッペンを思い出させるものがありましたね。それだけ、今のノリスとマクラーレンのパッケージはフェルスタッペンにとっての脅威になっているとも言えるんでしょうけど。にしても、ノリスはトラックリミット違反での5秒ペナルティがほぼ確定している状態だったんだから、チームがそれをフェルスタッペンに伝えてリスクを取らないように言うべきでしたよね。

そう考えると、今回はレッドブルチーム全体として反省点が多いレースだったとも言えそう。ペレスも相変わらずパッとしない状況であることを考えると、チーム全体のパフォーマンスとしてはもはやレッドブルよりマクラーレンのが上と言っても良いのかもしれません。今回ピアストリも優勝に手が届きそうなところまで追い上げてきていたワケですしね。

ノリスはこれで3戦連続でDRIVER OF THE DAYに選出(今年6回目)され、今やファンの間でもノリスの株がストップ高という感じになっておりますね。

メルセデスは棚ぼたという形ではありますが、今回久しぶりの優勝。まーフェルスタッペンとノリスのペースにはまだまだ及ばない中での優勝なのでアレですが、しかしメルセデスフェラーリを凌ぐくらいの位置に来ているのも確か。ハミルトンもあれこれ問題を抱えながらも4位フィニッシュしているワケですしね。レース序盤ではハミルトンがラッセルをパスする場面もあったものの、ラッセルのが一枚上手でした。

しかし、放送でも流れていたトト・ウォルフの無線(フェルスタッペンとノリスの接触を見たトトがラッセルに対して「勝てるぞ!」と叫んでいたやつ)、いきなり耳元で叫ばれたもんだからラッセルが危うくクラッシュしそうになったとコメントしており、もしそれでピアストリに追いつかれでもしていたらシャレにならんところでした(ラッセルは「我々が共有している情熱の表れだ」と付け加えてボスをフォローしていますが)。

I knew Oscar was going to be quick, and he sort of came a little bit out of nowhere towards the end of the race on those Hard tyres. For me it was pretty difficult. And then suddenly I had Toto screaming in my ear, ‘you can win this’. And I almost crashed when he screamed into my ears. It was that loud. But I think it just goes to show the passion that we all share.

via: George RUSSELL : F1 - 2024 Austrian Grand Prix Post-Race Press Conference Transcript | Federation Internationale de l'Automobile

中段勢だと、ハースのダブル入賞というのも印象的ですが、またオコンとガスリーがやり合ってしまっていたのもなんだかなあ、という感じですね。アルピーヌからの放出が決まってしまい、なんかオコンはすっかりチームプレイができないドライバーという印象が強くなってしまった感がありますが、果たして彼を拾う神は現れるのでしょうか。遅いドライバーでは無いだけに、なんか自分で自分の首を絞めちゃってる感が……。

RBは角田とリカルドで作戦を分け、リカルドは早め・角田は遅めのタイヤ交換としていましたが、これは角田が大きく損をする格好に。ていうか、デグラデーションが結構大きくて、タイヤ交換を引っ張るとフレッシュタイヤに履き替えたマシンとのタイム差が大きいんですよね。オマケにそんなに抜きやすいコースでも無いもんだから、トラックポジションを失ってしまうと挽回するのも難しく、結果として早め早めに動いたリカルドの作戦が正解だった、という感じでしょうか。なんだかな。