大須は萌えているか?

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『ジョジョ』って昔も今も「人気作品」では無いイメージ

連載25周年、そして今期からTVアニメも始まってなにかと話題の『ジョジョの奇妙な冒険』ですが、なんなんでしょうね、この作品ってもともとはそこまで脚光を浴びるような作品では無かったよーな気もするんでんすが。先日はてなブックマーク経由で見たこちらの記事↓など読んで、思わず頷いちゃったりして。

あの時代を知ってる人に確認したいんだけど「ジョジョ」って連載当初、人気無かったよね? - 見えない道場本舗

とはいえ、ジョジョの連載が始まった頃って私はまだ年端もいかないガキんちょだったので、あんまり記憶が定かではないんですけどね。ただ当時の「週刊少年ジャンプ」の人気といえばそらもう凄まじく、ジャンプ読んで無いと学校の話題にまったく加われない時代でありました。

そういや当時、ジャンプの早売りやってる店を探し当てていち早く買うのがステータスだったなぁ。確か当時、月曜発売のジャンプを前週の木曜日に手に入れてました。それはさておき。

当時ジャンプで連載されていたマンガというと『ドラゴンボール』『北斗の拳』『魁!!男塾』『聖闘士星矢』『キン肉マン』『シティーハンター』あたりですか。そりゃこんな連載陣抱えてたら新連載のマンガが人気を獲得するのなんて大変だろうって気もします。ましてや「バトルもの」マンガで。

まずどうしても既存の人気連載作に目が向いてしまうし、オマケに第1部~第2部のジョジョって子供心に結構わかりにくかった記憶があります。

まず「波紋」というのがよくわからない。ツェペリ男爵が「つまり!水に波紋を起こす様に呼吸法によって『肉体』に波紋を起こし……エネルギーを作り出すッ!」と説明してくれても、「肉体に波紋を起こす」とかって時点で「?」なワケです。カエルをメメタァとやって下の岩だけ粉砕して見せるより、必殺の経絡秘孔をアタァとやってあべしっとなる方がわかりやすい。かめはめ波なんかはもっとわかりやすい。

いや「かめはめ波を出すメカニズムってどうなってるんだよ」とかって考え出すと難しい話になるんですが、絵的にどうかって話ですね。波紋を使った戦闘シーンって波紋の理屈を理解してないとピンと来なくって、それゆえに「なんかよくわからない」と敬遠していたような気がします。

ただ、第2部の途中から『ジョジョ』の単行本を買い始めた記憶があって。それってどういうきっかけだったかなぁと思い起こしてみると、当時ジャンプで連載していたギャグマンガついでにとんちんかん』で『ジョジョ』のパロディネタが結構あって、それで気になり始めたんじゃないかなぁ。「貧弱!貧弱ゥ!」「URYYYY」「無駄無駄ッ!!」「我がナチスの科学力はァァァァァァァァアアア世界一ィィィイイイイ」とかこの辺のセリフ全部『とんちんかん』でパロディにしてましたからね。私以外にも、『とんちんかん』がジョジョ・ワールドの入口になったって人それなりに居るんじゃないでしょうか。

あと、第2部に登場するシュトロハイムインパクトは絶大で、あのキャラクターが面白くてついつい読んでしまったというのもあるかもしれません。

これが第3部になると「スタンド」が登場し、絵的に一気にわかりやすくなりました。それに加えて、今まで主人公の国籍がイギリスとアメリカだったのが、日本人の空条承太郎が主人公になったことでなんとなく取っ付きやすくなった印象も。日本からエジプトまで旅をしながらディオを追いかけるというストーリーも、冒険心をそそりましたね。『ジョジョ』といったらこの第3部、って人は多いんじゃないかな。

第1部と第2部では敢えてわかりやすい設定を避けていたように見えた『ジョジョ』が、この第3部では比較的子供にもわかりやすい設定をするようになって、それで人気が広まったという印象があります。ただそれでも『ジョジョ』がジャンプの看板マンガになったかというとそんなコトはなく、当時のバトルものといえば相変わらず『ドラゴンボール』であり新興勢力として『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』が出現した時期でもあり、ちょっと背伸びしたい年頃だった私たちは『ろくでなしBLUES』でヤンキー文化を学び『電影少女』で桂正和の描く尻に興奮していたワケです。

なんとなく私から見ると『ジョジョ』って永遠の中堅どころってイメージで、そんなブームを起こすような作品じゃないよなぁと。ただ、なんとなく思うのは『ジョジョ』って「あとからじわじわ来る」タイプのマンガなんですよね。最初に読んだときには「?」でも、後になって読み返してみるとクセになってくるというか。最初は「『ドッギャァーーン』ってなんだよwww」とか思っても、いつの間にかグラビア写真見る度に脳内で「ドッギャァーーン」と擬音が付加され、キスシーンでは「ズキュゥゥゥン」と擬音が付加されそこに痺れて憧れてしまうワケです。

それに加えて、少し主流から外れた存在にスポットを当てたがる天の邪鬼な人がWEBにはたくさん居たってのもあって、ここまで話題になってんのかな、と。黄金期の週刊少年ジャンプで連載されていただけあって、「欠かさず読んでいた」って人はそんなに多くなくても「パラパラとは読んでた」とか「なんとなく知ってる」って人は多いだろうから、マニアじゃ無くても話題に食いつきやすいし。

いやでも、これを機に第1部から『ジョジョ』読み返すとディ・モールト面白いと思いますよ。