決勝レースもフェルスタッペンが勝つんだろう……と思っていたんですが、まさかの展開。F1マイアミGP決勝のお話。
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マクラーレンのランド・ノリスが初優勝。……マクラーレンがじわじわ戦闘力を上げてきていたとはいえ、これはまったく想像できませんでした。スタート位置だって、マクラーレンは3列目でしたしね。序盤も6番手を走っていたのでそこまで目立つ存在では無かったんですが、逆に序盤からしっかりタイヤマネージメントができていたってコトでしょうね。
ノリスが本領を発揮し始めたのは20周目以降で、すでにタイヤ交換に動いているドライバーもいる中でノリスはまだ無交換、その状態でファステストを記録。23周目にフェルスタッペンがピットに入りますが、そのあと更にノリスはファステストを記録。新品ハードのフェルスタッペンよりも、25周以上ラップしているノリスのミディアムのほうがペースが良く、このタイムを聞いたフェルスタッペンはかなり驚いていたようですね。
上位陣の中でもかなりピットストップを引っぱったノリス、28周目時点でトップを走行し、タイムはなお32秒台前半という好タイムを維持していたんですが、ただここからピットに入った場合フェルスタッペンとルクレール、ピアストリ、サインツの後ろになってしまうことには変わりなかったので、この時点ではまだ優勝に手が届くような雰囲気はありませんでした。
……が、そこでまたしてもマグヌッセンがやらかしてくれたワケですね。
で、セーフティカーの出動を受けてノリスはピットイン。ハードタイヤに履き替えてレース再開して以降も、フェルスタッペンを寄せ付けないレースペースを発揮し、そのまま逃げ切りに成功。結果的にセーフティカーに助けられた格好ではありますが、しかし今回のノリスのレースペース自体が非常に強力だった、というのは注目に値しますね。これ、フェルスタッペンのハードタイヤでのペースが良くなかったというのもあるかとは思いますが、それでもフェルスタッペンの後続は彼を捕まえられなかったワケで。
今後のマクラーレンがどれくらいの戦闘力を発揮してくるのかが楽しみになる結果ですが、あと課題としては予選で如何に前の方のグリッドを確保できるか、ですかね。
にしても、記者会見でのフェルスタッペン、「ランドに負かされてとても嬉しいよ(I'm very happy to be beaten by Lando today)」みたいなコメントしているのは印象的ですね。レーサーのコメントとしてなかなかこういうのって無いと思うんですが、こういうところにもノリスのキャラクターが表れているのかもしれません。
セーフティカーによって得をしたといえば、7位入賞した角田もそうでしたね。彼もピットストップを引っ張ったのが結果的に大正解となりました。しかし、角田もセーフティカー明けからハミルトンには先行されてしまったものの、ラッセルは完全に封じ込めての7位ですからね。
ラッセルはハードタイヤでのペースが上がらずかなり苦戦していたようですが、レース後半になって路面温度が少し落ち着いたところでのハードタイヤは上手くマッチしなかったのかも。ハードでスタートしたハミルトンのが結果的には良かった、という感じでしょうか。
にしても、RBにとってはスプリントも合わせるとこの週末だけで12ポイントを稼ぐという素晴らしい展開になりましたねえ。角田もストロールを抜いてドライバーズランキング10位。コンスタントにトップ5チームを食う速さを見せているのは素晴らしいですが、それと同時にメルセデスもうちょっと頑張ってくれと思わずにはいられません。カスタマーチームのマクラーレンに完敗状態というのはちょっと寂しい……。
あと、アルピーヌが今季初ポイントを挙げたコトも触れておくべきなのかも知れません。ガスリー含め、コメントもポジティブな雰囲気なので、ここもアップデートが上手く機能してきているんでしょうね。こうなると、中団グループの混戦がますます激しくなっていくのかもしれません。ザウバーやウィリアムズの影がどんどん薄くなっているけど。