大須は萌えているか?

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F1[13] ブラジルGP決勝

ひとつの時代の終わり。2013年F1最終戦、ブラジルGP決勝。

決勝結果:
FORMULA 1 GRANDE PREMIO PETROBRAS DO BRASIL 2013 - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Brazil - The Official F1 Website

きゅうれんしょお……

レッドブル……というかベッテルが席巻した2013年のF1、最終戦ブラジルもそんなシーズンにトドメを差す……いや花を添えるようにレッドブルが1-2フィニッシュ。このレースをもって引退するウェバーが優勝したならばそれはそれで良い話なんですが、勝ったのはやっぱりセバスチャン・ベッテルなんだよなぁ!

ともあれ、これで「ミハエル超え」の9連勝です。かつてアルベルト・アスカリが年越し・欠場を挟んで達成した連勝記録にも並びました。

この9連勝という記録は、ベッテルの類い希な実力もさることながら、開発凍結されたV8エンジン最終年を象徴するかのようにも見えます。エンジンの開発凍結に加え、ギヤボックスも含め複数レース使い回さなくてはならないというレギュレーションによって、F1マシンの信頼性はかつて無いほど高くなったワケで。

実際問題、一昔前ならギヤボックスが壊れてリタイヤなんて日常茶飯事だったのに、そういうのほとんど見なくなっちゃいましたし。もちろん、ベッテルのマシンもまったくノートラブルだったワケではありませんが、少なくとも突発的なメカニカルトラブルによりレースを失うリスクは過去に比べてぐっと少ないワケです。ましてやアスカリが活躍していたF1黎明期と比べちゃうとね。

もちろんベッテルもその辺は百も承知で、「アスカリがドライブしていた時代とは違う」とコメントしてますね。

it’s not fair as it was a different time when Ascari was driving. Cars broke down more often then and teams were less consistent, so therefore it’s a different type of record that we have got today.

via: Sebastian Vettel : Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

来年からはパワーユニットが一新されるワケですが、そうなると当然ながらトラブルの増加も予想されます。どのマシンも、信頼性を確保するまでには一定の時間を要するコトでしょう。そうなると、ベッテル自身も今年自身が打ち立てたこの記録を上回るコトは容易ではない。仮にレッドブルのマシンがめっちゃ速かったとしても。

そういう意味でも、このベッテルのシーズン13勝&9連勝という記録は、2013年という年を象徴するような記録になったなぁと思うワケです。……とはいえ、ベッテルってば2014年の開幕戦でいきなり「年またぎの10連勝」あっさり達成しそうで怖いわ……。

お別れのウェバー

そしてやっぱり最後のレースもベッテルに勝てなかったウェバー。いやしかし、この2位を勝ち取った走りっぷりを見ても、十分速いドライバーなんですよね……。いやホントに、ベッテルというとてつもない才能がチームメイトとしてやって来ちゃったコトが最大の不運でした。まー、もうちょっと勝負強ければ……と思ったりもする状況も多々ありましたけどね?

チェッカー後にはヘルメットを脱いでマシンを走らせたウェバー、こんな光景もラストランだからこそでしょうね。

チームメイトであり対立する相手でもあったベッテル、そしてライバルチームのエースでありながら親友であるアロンソと共に表彰台に上るというのも、ウェバー自身の縁というか因縁というか、そういうのが象徴されているような感じがしましたね。ベッテルもウェバーも対立があったコトは認めながらも、互いの実力は認め合うコメントをしていてホッとしましたが。

ミハエルのチームメイトなんて最後はたいてい不満たらたらだったもんなぁ……。

来年はポルシェワークスの一員となるウェバー、来年のルマンはちょっと気になるかも。

コンストラクターズ2位争い

注目されたコンストラクターズ2位争いは、結局ポイント上優位に立っていたメルセデスが逃げ切り。フェラーリを追っていたロータスは、まさかのグロージャンリタイヤで一巻の終わり。コヴァライネンは……印象に残らなかったですねぇ……。

とはいえ、アロンソも雨が降らない状況下で奮戦し3位表彰台はお見事。シンガポール以来の表彰台ですね。結果的にはドライバーズランキングも2位で終了したワケですが、むしろ今年のフェラーリの出来を考えたらよく2位の座を守れたよなぁと。予選なんて1度もフロントロウ獲得できなかったのに。

全19戦のうち、アロンソが予選グリッドより順位を落としたレースはわずか5回(リタイヤ含む)。ちなみにマッサは9回。ここからもアロンソの勝負強さが読み取れるというもの。それでもコンストラクターズ2位になれなかったのは、まぁマッサが足引っ張ったからという言い方はできちゃうんですが、しかしこれはむしろアロンソが出来すぎなのでしょう。

マッサは今回フェラーリラストランとなるレースだったものの、ドライブスルーペナルティを科せられ7位フィニッシュ。ピット入り口部分で4輪ともがコースの外側に出ていたとのコトですが、今更そんなのでペナルティ取るのか……という感じはしましたね。あれくらいのカット、皆やってた気がするけど……。森脇さんが指摘していたように、厳しく取るなら取るで、ドライバーズミーティングで告知しておくべきでしょうねぇ。

一方、メルセデスにしてみれば予選番長から脱却し(それでもやっぱり決勝は順位を落とすコトのが多かったけど)コンストラクターズ2位を獲得できたのは上出来ですね。今回のレースも、ハミルトンがペナルティ食らってなければ表彰台いけてたかも知れないし。まーあの接触はハミルトンが悪いと思うけど。

来年はまた1からの開発競争となりますが、今年フェラーリに勝ったという事実はメルセデスにとって大きな糧になるんじゃないかなと。元々パワーユニットには定評のあるメルセデスだけに、2014年はレッドブルの対抗馬としてかなり期待できるんじゃないでしょうか。ロス・ブラウンがチームを離れるかどうかが気になりますけど。

ロータスライコネンの未払い騒動とかいろいろアレなところはあったものの、グロージャンが素晴らしい成長を見せたコトが大きかったですね。ミサイルのような勢いはそのままに、ちゃんとレースができるようになった(賞賛してます)。来年のチームメイトがまだ決まってませんが、恐らくエースとして戦うコトになるんでしょうし、どこまで成長してくれるのか楽しみな存在です。

そんなこんなで

2013年のF1シーズンも終了となりましたが、なんせ11月末までやってくれたおかげで、3ヶ月半もすればまた来シーズンの開幕です。久しぶりに大きな様変わりを果たすF1、正直音がどうなるのとか、マシンデザインどうなるのって不安はあるんですが、期待して待ちたいと思います。

それではF1好きの皆様、また来年。