大須は萌えているか?

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F1[14]オーストラリアGP 予選

事前の予想よりもだいぶ違うような……F1開幕戦、オーストラリアGP予選。

予選結果:
2014 FORMULA 1 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX - The Official F1 Website

予選後ドライバーコメント:
Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

予選後記者会見:
FIA post-qualifying press conference - Australia - The Official F1 Website

やっぱりメルセデスは速い

ポールを獲得したのはメルセデスのハミルトン。下馬評通りの速さでした。FP3の様子なんかを見るとロズベルグが先行するかな?という気もしたんですが、まず予選ではハミルトンに軍配が上がりましたね。

メルセデスは雨が降る前のQ1ではソフトを投入せずミディアムのみで通過し、Q3もインターミディエイトを履くこと無くウェットのまま。このタイヤチョイスはメルセデスGPの余裕の表れとも言えるでしょうね。敢えてギャンブルに出る必要が無いというか。

記者会見で「Q3の最後、ウェットを選んだのは正しい選択だった?」と質問されたハミルトンは「ウエットとインターを切り替えるポイントを探るのは難しかったね。リスクを取るべきか取らざるべきか?と考えて、取らない方を選んだんだ」みたいなコメントをしてます。

Yeah, it was kind of on the limit. It was very difficult to know what the turnover point was. Do you take a risk or not? I decided not to. Ricciardo, Daniel did a really good job on the inters, so obviously it was a very close call between the two.

via: FIA post-qualifying press conference - Australia - The Official F1 Website

そして「リスクを取った」のがレッドブルのリカルドですが、そのおかげもあってか下馬評を大きく覆すフロントロウ獲得。レッドブルってもっとくそみそだったハズではないんですか。ロングランの信頼性は未知数ですが、マシンの素性自体はかなり良さそうですね、RB10。

地元オーストラリアでの2番手獲得というコトでスタンドの盛り上がりもスゴかったですねぇ。ロングランのペースや信頼性にはメルセデスに分がありそうなんですが、うまくいけば表彰台獲得いけるかも?

実質の優勝争いはメルセデスGPの2台かと思うんですが、しかしまーメルセデスGPにしたってニューマシンの初実戦ですからね、トラブルの可能性だって否定できません。ただ、ノートラブルであればメルセデスGPが優勝しない理由がありません。

大誤算のベッテル

リカルドが予想外の活躍を見せたのに対し、4年連続チャンピオンのベッテルは予想外に遅かったりして。まさかQ2ノックアウトされちゃうとは……。ベッテルはFP3の時から「ドライバビリティが悪い」てなコトを訴えていましたが、予選でもその状況は変わらなかったようです。

Renault confirmed a software issue meant Vettel suffered from a lack of power, and the German said the issue had been present since the morning practice session.

"This morning was still OK but definitely a step down, and then this afternoon when it started to rain I was struggling a lot with driveability and it made my life pretty difficult," said Vettel.

"I made it round, but I struggled a lot when going on the power, so driveability was down.

via: Australian GP: Engine software issue blighted Vettel in qualifying - F1 news - AUTOSPORT.com

エンジン制御ソフトの問題でアクセルを踏み込んだときのパワーの出方がおかしくなっちゃってるんですかねぇ。リカルドの方に問題が無いのであれば、そっちの設定をまんまコピーしてみれば良いんじゃね、って気もしちゃいますが、そんなに単純な話じゃないんでしょうねきっと。

去年までであれば、トラブルが起きるのはだいたいウェバーの方で、ベッテルは涼しい顔っていうパターンが通例でしたが、なんか今回は珍しい流れですね。ただまー、ベッテルがこういう状況からどうリカバリしていくのかという点も見所のひとつですね。

しかし、この予選でリカルドはチーム内で大きく株を上げただろうなー。

ルーキーの躍進

リカルドと並んで注目すべきはQ3に飛び込んできた2人のルーキー。

まずは4番手に付けたマクラーレンケビン・マグヌッセン。父親はやはりマクラーレンからF1デビューを飾ったヤン・マグヌッセン。ていうかヤンがマクラーレンからデビューしたのが1995年で、その息子がF1デビューできる年齢になっているのが驚きなんですが、めちゃくちゃ早くに子供作ってたのね……。

レーシングドライバーの中には「家族が増えるとドライビングが守りに入ってしまう」という理由で子供を作りたがらない人も居たりしますが、ヤンは違った模様。

それはさておき、この21歳のケビンはいきなりバトンを軽く上回る予選4番手という鮮烈なデビューを飾りました。行動コースであるアルバートパークを走るのは初めてでこの走りは大したモンです。しかも途中から雨が降る難しいコンディションだったのに。雨の中でもドライビングが落ち着いてましたね、彼。

それから、8番手につけたダニール・クビアト。こちらは1994年生まれの19歳。誕生日が4月26日って、アイルトン・セナが他界する5日前に生まれてるのね……。まだ幼さの残る外見ですが、ドライビングは堂々としたもの。ちょいとスピンしてマシンを破損させるシーンもありましたが、この結果は上出来。

トロロッソはベルニュも6番手に飛び込んでおり、チーム自体かなり調子良さそうなんですよね。チームの戦闘力がうまいこと維持されれば、クビアトも活躍の機会が多そうですね。

あと今年のルーキードライバーとしてはケーターハムのマーカス・エリクソンがいるんですが、さすがにチームがチームなんでなかなか目立つポジションには……。

そのほか

ところで、テストでは絶好調と伝えられたウィリアムズがイマイチパッとしないのはどういうワケですかね?一応Q3進出は果たせているので、昨年に比べりゃ相当進化してはいるんですが。マッサのコメントを見る限り、ウィリアムズのマシンは雨が苦手というコトのようです。

The car was feeling good in the dry in FP3 and Q1, but on the wet track we were struggling with downforce in the rear of the car and these conditions probably hurt us more than others.

via: Felipe Massa : Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝はたぶんドライでしょうし、巻き返せる?

フェラーリアロンソが5番手、ライコネンが12番手。……フェラーリって昨年もだいたいこんなポジションじゃなかったでしたっけ?ライコネンはQ2最後にクラッシュを喫してしまいましたが、あれがなくても結果は同じだったとライコネンはコメント。予選で遅いフェラーリは今年も健在のようです。じゃあ決勝はどうなのかというと……?

ケーターハムから復帰した可夢偉は15番手。そもそもQ2に進出したコト自体過去に1度しか無いチームなので、これだけでも上出来といえる結果です。可夢偉は当然これで満足してるワケないんですけど。まずは完走を、というところなんですけど、チームには課題がてんこ盛りのようです。

まだ、ピットストップの練習も1回もしていないし、ホンマにこれレースに出られるのか、という気持ちでもあるんですけど、落ち着いて、まず、距離を稼ぐことですね。雨でも晴れでも、そんな次元のレベルではないと思うので、まずは完走して、今後につながる走りとデータをしっかえ持って帰って、チェッカーを受ければ、今回のスタートからいくと充分かな、と。

via: 【STINGER】小林可夢偉 会見全録/【オーストラリアGP(土)】 「これで喜ぶところではないです」 >> F1 NEWS|ニュース||STINGER / 独自の視点でF1ニュースを発信

なんかミナルディに移籍した片山右京、あるいはスーパーアグリに移籍した佐藤琢磨状態でしょうか。右京も琢磨もそのチームでF1キャリアを終えているので非常に不吉な感じがしますが、とにかく印象的なパフォーマンスを期待したいところ。

ともあれ大きく変わった今年のF1の開幕戦、どんな展開になるか楽しみですね。