大須は萌えているか?

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F1[17] バーレーンGP 決勝

ポールトゥウィンとはいきませんでした、F1バーレーンGP決勝。

ベッテル2勝目

良いスタートを切り、セーフティカーのタイミングでギリギリトップに立てたベッテルがそのまま逃げ切って今季2勝目。まさかフェラーリが開幕3戦で2勝するとは。ナイトレースでも、フェラーリのレースペースの良さが光るレースとなりました。

とはいえ、ハミルトンも遅いワケでは無かったんですよね。ていうか、ボタスを追撃しているときのペースは無茶苦茶速かったですよね。スタートさえ上手く決めていれば、勝てたかもしれないレースでした。それでも、ベッテルとかなりの接戦になっていたかもしれませんが。

一方でボタスはレースペースが伸び悩み、結果としてチームオーダーでハミルトンに2位のポジションを譲るコトに。第1スティントはタイヤの内圧が高すぎたという問題があったようですが、第2スティント以降もパッとしませんでしたね。ここに関してはボタスやピットでも原因を掴みかねているようで、ハミルトンとの差を考えるとメルセデスのマシンそのものがタイヤに厳しいというよりかは、何か特定の条件があるのかもしれません。

それでも、フェラーリレッドブルに比べてタイヤに厳しいマシンであるのは事実なんでしょうけど。日曜は金土に比べるとタイヤに優しいコンディションだったみたいですしね。ただ、メルセデスのことなので、この辺は遠からずアジャストしてきそうな気もする。

しかしレッドブルは逆にタイヤに優しすぎるのか、リカルドが第2スティントでソフトに履き替えたらタイヤになかなか熱が入らなかったのか、セーフティカー明けの混戦の中で次々にオーバーテイクされちゃったりして。メルセデスはタイヤに厳しすぎ、レッドブルはタイヤに優しすぎ、ちょうどいいバランス取れてるのがフェラーリという感じ?

インドの逆襲

決勝のリザルトをよくよく見ると、なぜかフォースインディアがダブル入賞していてビックリ。ペレスなんて18番手スタートだったはずなのに7位フィニッシュ、オコンは14番手スタートから10位フィニッシュ。なんとこれで開幕から3戦連続ダブル入賞(他に3戦連続ダブル入賞してるのはメルセデスフェラーリだけ)。なんか中団グループではフォースインディアの安定感が群を抜いてる感じしますね……いや純粋な速さで言ったらウィリアムズのが上なんですけど、そこはドライバーがね?

そんなウィリアムズのストロール、今回はサインツと派手な接触をしてリタイヤ。バーレーンには珍しいセーフティカーを呼び込む原因となってしまいました。とはいえ、レース後にペナルティ喰らったのはサインツの方なんですけどね?

Sainz hit with three-place grid drop for Stroll clash

てっきりレーシングインシデントとして片付けられると思ったので少々意外でしたが、確かにリプレイ見るとサインツは結構後ろから突っ込んでいってる感じはしますね。たださー、ストロールもあまりに他車の動きを見てないというか、あのコーナーのアプローチは無警戒すぎる気がしますけども。イン側がガバッと開いていたから、サインツもちょっとナメてかかったところはあるかもしれませんね。お互い、若さゆえの過ち。

ただまー、ストロールはこれで3戦連続リタイヤです。マッサが今回のレースで2度目の6位フィニッシュを果たしているところを見ると、まずはちゃんと最後まで走り切ること考えた方が良いんじゃないですかね。てか、ウィリアムズはマッサに引退撤回させてなかったら結構悲惨なコトになってたよね……。

そのほか

復帰初戦で11位フィニッシュしたウェーレインは立派。

ルノーヒュルケンベルグが9位フィニッシュでポイント獲得できましたが、決勝になると予選ほどの印象的なシーンがありませんねルノーってば。パーマーがクビアトと接触したりして、悪い意味で印象的ではありましたが。各チーム、予選の速さと決勝の速さが必ずしも一致しないところは面白いっちゃ面白いところなのかもしれません。

マクラーレン・ホンダはもう悲惨の一言に尽きる感じでした。バンドーンはスタート前にトラブルが見つかって走るコトなくリタイヤ、アロンソは中団で気を吐いていたもののパワー不足はいかんともし難く、無線で『never raced with less power in my life!(人生でこんなにパワーの無い状態でレースしたことなんて無い!)』と叫んじゃう有様。以前の「GP2 Engine!」以来のアロンソの怒り大爆発って感じで。そして残り2周でパワーユニットのトラブルを訴えてガレージイン(結果上は完走扱い)。

パワーも無ければ信頼性も皆無という、まさに目も当てられない状態のホンダPU。アロンソはバンドーンのトラブルについて『When you cannot even start the race, it's amazing.(スタートさえできないなんて、驚き(amazing)だ)』とコメントし、ホンダのパワーの無さについては『All race long the [lack of] speed we had on the straights was impressive(我々のストレートでのスピードの無さは印象的(impressive)だった)』とコメントしたそうで。

普通こういう文脈で「amazing」とか「impressive」って言わないと思うんですが、アロンソにしてみればもはや怒りすら通り越したという話になりますでしょうか。

一方、トヨタWRCやWEC(図らずも同日行われたシルバーストーンのレースで優勝)という世界選手権の場で活躍しているのを見ると、「モータースポーツのホンダ」も地に落ちたなぁとすら思えてしまいます。そういや先週開幕した、国内のスーパーGTでもホンダNSX悲惨だったみたいですし。今や、モータースポーツに強いメーカーってトヨタのことを指すようになってきちゃった。

しかしながら、これで良いわけは無いんですよ。あのホンダがこんな有様のままでは困ります。今がボッロボロなのはもう仕方がないとして、なりふり構わず結果を追求してく姿勢を打ち出して欲しい。日本のエンジニアを育成するためっていうと聞こえは良いけどさ、3年やっても結果がまったくもって伴わないんじゃ意味無いでしょう。ワークスとして、ホンダの看板背負ってF1やってるんだから。

もうアロンソマクラーレンと縁が切れたとしても仕方ない、でも今からでも勝つための手段を尽くして、とにかくF1にコミットし続ける姿勢を改めて明確にしてほしい。もしまた敗者のまま撤退したりしたら、ホンダのモータースポーツは死んだも同然でしょう。