大須は萌えているか?

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F1[17] アゼルバイジャンGP 予選

去年は「ヨーロッパGP」だった気がする、F1アゼルバイジャンGP予選。

圧巻のポールラップ

フリー走行のタイムだけ見るとなんか出遅れてる感もあったハミルトンですが、予選ではまー無茶苦茶速かったですね。Q1では唯一の41秒台に入れ、Q3では最後にボタスをコンマ4秒以上突き放す40秒台というぶっちぎりのタイムを記録。元々直線がべらぼうに長くて、メルセデスPUの「予選モード」が威力を発揮しやすいコースではありますが、チームメイトとのこのタイム差、フェラーリ相手だと1秒以上のアドバンテージ。圧倒的な走りでした。

Onboard pole position lap - Lewis Hamilton, Azerbaijan 2017(動画)

滑りやすい市街地コースのため、リヤをスライドさせてバリアにヒットさせてしまったり、コーナーで止まりきれずにオーバーシュートしてしまうクルマが多発するなか、ハミルトンのラップは抜群に安定してますねぇ。ぱっと見「普通に運転してる」ようにすら見えてしまうんですが、このコースで「普通に運転」できちゃってるのがスゴイっていうね。

ワイドタイヤになった今年、このコースでもタイヤの温度管理が難しいという声が上がっており、タイムアタックする際もインラップ⇒ビルドラップ(鋼鉄ジーグとは関係無い)⇒アタックラップとアタック前に1周挟んで温度をマネージメントしているドライバーが多かったようで。しかし、最終アタックは直前に赤旗中断が入ってしまった影響でビルドラップを入れるコトができず、ボタスはその影響があったとコメントしてますね。

That final run in Q3 was the first time we had tried to do a flying lap on the first lap, because of the temperatures, and I couldn't get them to work as well as Lewis did - I just couldn't find that grip out there.

via: Valtteri Bottas : What the teams said - qualifying in Azerbaijan

しかしハミルトンは最後のラップもメチャクチャ速かったですからねぇ。

思えば去年、ハミルトンはこのコースでの予選はかなりの乱調で、最後にはバリアにマシンをヒットさせちゃったりしてたんですよね。ハミルトン自身、昨年の嫌なイメージを払拭するために今年の予選はかなり集中していたんじゃないかって気がしますね。気合いの入り方がいつも以上でした。

メルセデスの後ろの人たち

今回、フリー走行でフェルスタッペンも好調だったみたいなので、予選フェラーリを食ったりするのかな?と思いきや、なんとかフェラーリの2台が2列目を守った格好。メルセデスからは随分離されてますが。しかし、4番手ベッテルと5番手フェルスタッペンの差はコンマ1秒も無く、決勝でどうなるかは興味深いところ。

決勝ではメルセデスのPUパワーも予選よりは落ちるでしょうけど、このタイム差を見るとフェラーリにとってはメルセデスに追いつくというよりも、レッドブルを押さえ込む戦いになるんでしょうねぇ。

昨年ペレスがフロントロウ&決勝で表彰台を獲得するなどしたフォースインディアは6・7番手。昨年ほどのインパクトはないものの、このコースやっぱり得意なんですね、ここのクルマ。しかも、ペレスのタイムにオコンが肉薄しているのも面白い。オコンは今季メキメキ成長してきている感じ。

あと、今回の予選で初めてストロールがマッサを上回るタイムを記録。カナダ初入賞でちょっと自信が付いてきたでしょうか。ミスを誘発しやすいこのコースで、予選をうまくまとめ上げるコトができたのは良かった。ここからじわじわ評価を上げていくコトができるでしょうか。まーマッサはあまりマシンが決まっていない様子だったので、ベストのパフォーマンスは出せてなかったっぽいですが……それもレース。

マクラーレン

ホンダが新スペックのPUをアロンソ分だけ持ち込んだようですが、金曜に載せて走ったところギヤボックストラブルが発生してエンジンがオーバーレブ、場合によってはオシャカになってる可能性もあるとのこと。

F1 Topic:ホンダPUのアップデートのチャンスを奪ったギヤボックストラブル

マシンが煙噴いた原因はギヤボックスであって、エンジン自体にはトラブルはなかったものの、ギヤボックスが壊れてエンジン回転数が一気に上昇したコトよって、内部で思わぬ問題が発生している可能性が否定できないってコトですね。オマケにマシンが煙噴いたときにアロンソが無線で「エンジン、エンジン」って言っちゃったもんだから、ホンダにとっては思わぬ風評被害が発生しちゃいましたしね。ていうか私も「またホンダか!」って思っちゃいましたごめなさい。

しかしまーなんていうか、この「噛み合わなさ」ってのはホント悲惨なレベルですねぇ。アロンソ陣営は古巣のルノーメルセデスと来季の話を模索しているようですが、まぁ可能性があるとしたらその辺になるんだろうなぁ。レッドブルはチームカラー的に今の生え抜きドライバーを追い出してまでアロンソを受け入れるコトはないだろうし、今更フェラーリには戻れんやろし。

今期のパフォーマンス見てると、ルノー行くくらいならフォースインディアのが良いんじゃね?と思っちゃったりもしますが、そこは「メーカーワークス」に拘ってるんでしょうね。それにルノーなら勝手知ったるチームだし。でもルノーがタイトル獲れるレベルまで行くかいなぁ……。

メルセデスにしてみれば、かつてのマクラーレンコンビであるハミルトン&アロンソのペアを実現するコトは魅力的なプランではあると思うんですけど、あとはそれをきちんとマネージメントできるかですよねぇ。理由はどうあれ、マクラーレン時代には1年で解消されてるコンビですし。あと、ハミルトンは表面上はともかく、裏ですげー嫌がりそう。

あと個人的には、強引にぶっこ抜いてきたボタスを、「アロンソ獲れるからバイバーイ」って追い出すのはどうなのよ、っていうのもありますけどね。まー、しばらくはメルセデスアロンソの関係は注目の的になるんでしょう。あと、マクラーレンに再度カスタマーエンジンを供給するのかどうか、って話も。