スプリントレース、最初は生放送で見ようと思っていたんですけど、シュートアウトが雨の影響でディレイになり、スプリントレースのスケジュールもその分遅らせるという情報を見て、なんとなく嫌な予感がして録画視聴に切り替えました……が、どうやら正解だったようです。F1ベルギーGP、予選とスプリントのお話。
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予選
金曜日の段階から気まぐれな天候に左右される展開になっており、マジスパウェザーって感じなんですが、金曜の予選も土曜のスプリントシュートアウトも、濡れている路面からだんだんドライになっていく、という流れが同じだったもんだから、なんか2つのセッションが頭の中でごちゃまぜになっています。えーと、角田が調子良かったのが予選で、調子悪かったのがスプリントシュートアウトですね(日本人的な覚え方)。
予選ではQ1、Q2とフェルスタッペンがそこまでタイムを伸ばしてこないもんだから、意外と接戦になるのかな?と思いきや、Q3ではルクレールに大差をつけてのポールポジション。まあQ1とQ2はリスクを取らずに全力を出していなかったんでしょうねえ……。ギヤボックス交換のペナルティで5グリッドダウンになるとのことですが、まあ当然のように優勝争いに絡んでくるでしょうね。
ペレスが3番手(スタートはフロントロウ)に食い込んできて、久しぶりに予選上位に食い込めましたね。ここから復調していけば、なんとか来年のシートは守れるでしょうか。しかし、まだ復帰2戦目ではあるものの、リカルドがわりと良い雰囲気で走れているのも気になります。とはいえ、リカルドはこの予選ではトラックリミット違反を取られてQ1ノックアウトに終わってはいますが。角田は取り消される前のリカルドのベストラップよりも速いラップを記録してQ1クリアできたのは良かったですね。
スプリントシュートアウト
土曜日も雨が降っては止む、という天気になりましたが、よりセッションへの影響は大きかったですねえ。シュートアウトの開始時間が30分ほど遅れることになり、タイムも金曜日の予選よりは伸びない感じ。ドライタイヤを履けたのも、Q3以降でしたからね。Q2でストロールがミディアムで出撃してクラッシュ、赤旗なんていう一幕もありましたけど。さすがにアストンマーティンがああいうギャンブルする理由がよくわからんかったですね。
スプリントシュートアウトで一番の目玉だったのはピアストリ、フェルスタッペンに0.011秒差のタイムで2番手を獲得。コンスタントにノリスより良いタイムを出しており、彼スパが得意なんですかね?ここんとこ尻上がりに調子を上げてきている感があるので、かなり将来が楽しみな存在になってきました。これ、上位チームもピアストリを狙いに動いても不思議じゃなさそうな感じですね。
ただ、フェルスタッペンも全力でアタックしたというワケでもなさそうで、特にコースアウトが頻発しているセクター2なんかはリスクを避けてかなり丁寧なドライブをしていた模様。攻めるところは攻めるけど、ちょっとリスクがある場所はタイムを犠牲にしてでもミスをしない、ということを意識したメリハリのあるドライビングでポールを取るんだから、まあ盤石ですね。もしポールを逃したとしても、スパなら挽回するチャンスは必ずある、というのもあったんでしょう。そうやって俯瞰的に状況を見て、攻めるレベルを意識的に変えていけるというのが今のフェルスタッペンの抜群の安定感を生み出しているんでしょうね。
スプリントレース
スプリントレースは開始直前にまた強い雨が降ってきたもんだから、もともと30分開始時刻が遅れていたところ、さらに遅れることになりました。もしかしてこれそのままスタートできずに終わる……?とも思ったりしたんですが、1時間くらい経過したあと雨がやみ、晴れ間が覗いて来たりして。ホント山の天気やなあ……。
それでもまだ路面は濡れていたため、セーフティカー先導によるローリングスタートとなりましたが、路面の乾きが早かったようでスタート直後に半分のクルマがインターミディエイトに履き替えるためにピットイン、残りの半分も翌周にピットインする流れに。これにより一時的にピアストリがトップを走る場面もありましたが、レースフォーマットのセッションでルーキーがラップリードを記録したのは2013年スペインGPのグティエレス以来とのこと……ってグティエレスってラップリードしたことあったんだっけ……そのときってザウバーだよな……振り返ってみるとタイヤ交換が非常に多いレースだったようなので、そういや確かにタイヤ交換を引っ張りまくって一時的にグティエレスがラップリードをした場面があったような気も……。
なんにせよ、グティエレスのケースは作戦の絡みによる偶発的なケースだったことを考えると、ピアストリのラップリードは素晴らしい記録と言えそう。フェルスタッペンにはさすがに対抗しきれませんでしたが、そのまま2位フィニッシュというのは素晴らしい。ノリスは6位という結果でしたしね。マクラーレンはマシンが良くなってきたのもさることながら、二人のドライバーが近いところで競り合っているのがいい感じですね。ポイント的にはノリスがピアストリを大きくリードはしていますが、ここから後半戦、マシンに慣れてきたピアストリがどこまでノリスに肉薄していけるのか楽しみだったりはします。
あと、3位にガスリーが入ったというのもちょっと驚きでしたね。アルピーヌここんとこ良いところなかったし。ていうか、このレース限りでオットマー・サフナウアー始めチームの首脳陣が解任されるとかで、チームの雰囲気としては非常によくなさそうな気もしますが、そこにこの3位という結果はある意味救いのようなものだったでしょうね。チームのメンバーも大はしゃぎしていたし。アルピーヌの速さ自体はそこまででも無いような気がしましたけど、このコースでよくポジションを守りましたよね。ペレスやハミルトンにずっと張り付かれていた状態でしたけど、譲らなかった。これはアルピーヌというより、ガスリーの手柄ですね。
アルピーヌは今後良い方向に向かうのかどうかもわかりませんが、しかしシーズン途中にこうした上層部の入れ替えみたいなコトが起きている状況は好ましくはないですよねえ……。これについて、アラン・プロストが親会社であるルノーの上層部を批判するようなコメントをしているようで、なんだかなあという感じ。
角田は土曜日を通して自身のミスだったり、マシンの調子が良くなかったりで散々な一日だったみたいですが、なんかシーズン序盤に見せていた冷静な角田がどこかに行ってしまった感じなのが気になりますね。歯車が狂いだしてしばらく結果が出ないと、精神的に冷静ではいられなくなってしまっているのかな。これでリカルドがコンスタントに結果を出していくと、なおさら角田が空回りしてしまうことにならないか心配ではあります。もう一度、シーズン序盤の自分のイメージに立ち返って欲しいところ。