大雨とはまた違う面白さがありました。F1中国GP決勝。
■決勝結果:
2010 FORMULA 1 CHINESE GRAND PRIX - The Official F1 Website
■決勝後ドライバーコメント:
Chinese Grand Prix - selected team & driver quotes - The Official F1 Website
■決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - China - The Official F1 Website
雨のバトン
決勝スタート時からパラパラと雨が落ちる状況下、タイヤ交換の判断が勝敗を分ける結果となりましたね。特にスタート直後のセーフティカーが入った時点で、タイヤを交換しなかったバトン、ロズベルク2人は表彰台に上れたワケで。途中まではロズベルクがレースをリードする格好で、バトンはつかず離れずの状態だったため、こりゃひょっとしてメルセデスGPの初優勝もあるか?とも思ったんですけど、結果的にはうまくペースを保ったバトンが優勝する形に。
相変わらずこういう状況下におけるバトンの判断力とタイヤマネージメントは優れてますねぇ。結果として今シーズン2勝目、ドライバーズポイントでもトップに躍り出ました。ロズベルクも2戦連続の表彰台でドライバーズランキング2位。予選ではレッドブルが圧倒的な存在感を示す中で、なんとも面白いコトになってます。
ハミルトンもドタバタしてましたが最終的に2位表彰台、久しぶりのマクラーレン1-2フィニッシュ。ハミルトンは相変わらずスゴいペースで走るんですが、その分終盤でタイヤが悲鳴を上げるパターン。ハミルトンとしては結構フラストレーションのたまる序盤戦だったよーにも見えます。
ハミルトンといえば前回ペトロフとのバトルでライン変更を繰り返したコトが批判されてましたが、今回はピットレーンでベッテルとやりあって戒告を食らってます。ただ、ベッテルも戒告を受けており、喧嘩両成敗な形。
ハミルトンってステアリング握るとかなりエゴイストな性格になりますが、でも何度もチャンピオンになるよーなドライバーってだいたいこんな感じな気がします。アロンソもマッサに対してエグいコトしてましたしね。勝つためならなにやっても良いワケはありませんが、「行儀良くしてる暇があったらさっさとぶち抜く」という姿勢もまた必要なのでしょう。程度問題ですが。
それにしても結果だけ見るとマクラーレンが絶好調なようにも見ますが、バトンの勝利はコンディションに助けられた部分もあるため、楽観はできない状況。ヨーロッパラウンドでは当然レッドブルやフェラーリの逆襲も見られる・・・はず。
雨に振り回されたりした人たち
アロンソはスタートでフライングを犯したコトもあって5度もピットストップをする羽目になってましたが、それでも4位。セーフティーカーに助けられたのもあるでしょうけど。相変わらずレースペースは良い感じだったので、天候に翻弄されないレースがしたいところでしょうね。ちなみに、全ドライバー中最もピットストップが多かったのはアルグエルスアリとヒュルケンベルクの6回。
ミハエルも今回は悲惨だったというか、オーバーテイクされるシーンがあそこまでバンバン映されちゃうと辛いですね。週末通してマシンが決まらなかった印象ですが、ロズベルクに対してこれだけ遅れを取ってしまう(ドライバーズポイントの差は40)と、ますますミハエルバッシングが強まってきそうです。これを封じ込めるためには、なんとしても優勝するしかないでしょう。さもないと、今年で契約解除というのは十分あり得る話だと思います。
最後にミハエルをオーバーテイクして9位に入ったマッサも、なーんか影の薄い週末でした。こういう微妙なコンディションも最近は克服してきたのかな、と思ってたんですが、やっぱり脆いところが残っちゃってるのかな。
可夢偉は・・・一度お祓いでもしてもらってみては・・・。
そのほか
上位陣以外で印象的だったのはルノーのペトロフ。終盤も良いペースで走れてましたしね。クビサにはまだまだ及びませんが、今後が面白そうなドライバーです。今回の初ポイントでどこまで弾みが付くか。ルノーのマシン自体、レースペース良いんですよね-。
それから序盤にドライタイヤで粘ったロータスのコヴァライネンが一時的に6位を走行するシーンもあり、「こりゃすげー」と思ったりしたんですけど、やっぱりその後あれよあれよと抜かれていってしまいました。新規参戦組がポイント獲得できるのはいつでしょうか。新規組の中ではロータスが一番ポイントには近そうですが、まだ道のりは険しそうです。
次はいよいよヨーロッパラウンド開幕ですが、その前に皆ちゃんとヨーロッパに戻れるんですかね?