大須は萌えているか?

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F1[10] ブラジルGP決勝

またしても野球延長によりF1の放送時間が遅れるわ短縮されるわで、挙げ句にそこまで粘ってドラゴンズはロッテに負けるわと踏んだり蹴ったり風味なワケですが、だからと言ってF1の面白さが変わるワケではりません。F1ブラジルGP決勝です。

決勝結果:
FORMULA 1 GRANDE PREMIO PETROBRAS DO BRASIL 2010 - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Brazilian Grand Prix - selected team & driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Brazil - The Official F1 Website

予選のような意外性は無し

予選ではまさかのヒュルケンベルグによるポール獲得劇があったワケですが、打って変わって決勝はとても良い天気。良い天気のお陰で路面温度もスタート時点で50度くらいまで上がってたらしく、しかも路面が汚れててスリップしやすいため、ソフトタイヤには厳しいレースになっちゃったみたいです。

ドライではレッドブルが鉄板とされていましたが、その通りに決勝でも順調に後続をちぎって1-2フィニッシュ。コンストラクターズタイトルも決めてしまいました。

1999年~2008年の10年間だと、コンストラクターズタイトルを獲得したチームがフェラーリルノーだけ、というあまりにアレな状況だったんですが、去年はブラウン、今年はレッドブルと「新顔」が立て続けに加わってきました。3年間に渡りコンストラクターズタイトルを獲得したチームがバラバラ(フェラーリ、ブラウン、レッドブル)というのは、1997年~1999年の間にウィリアムズ、マクラーレンフェラーリコンストラクターズタイトルを獲得して以来、ってコトになります。

これがもしも来年も別のチームがコンストラクターズを獲得する(マクラーレンぐらいしかあり得ないでしょうが)というコトになると、たぶん1960年~1963年の間にクーパー、フェラーリ、BRM、ロータスがそれぞれタイトルを獲得して以来の珍事になるんじゃないかと思われます。来年はマクラーレンのタイトル奪還に期待しましょう(?)。

話が豪快に逸れましたが、レースはずっとベッテル先頭、ウェバー2番手という隊列のままで、チームが明言している通りチームオーダーの発令はありませんでしたね。もし仮に、ベッテルがウェバーに先頭を譲っていた場合だと、ウェバーはアロンソに1ポイント差まで肉薄していたコトになりますが・・・結果として、レース終了時点ではアロンソが246ポイントに対してウェバーが238ポイント、その差は8ポイント。

これはつまり、アブダビでウェバーが優勝しても、アロンソが2位に入ればアロンソがチャンピオンってコトになります。アロンソ3位ならウェバー。当然ながら、今回のようにウェバー2位、アロンソ3位でも逆転できません。ベッテルは15ポイント差あるので、優勝してもアロンソが4位までに入ればアウト。

ならばもし、今回とまったく同じ展開(ベッテル1位、ウェバー2位、アロンソ3位)になったとしても、レッドブルチームオーダーを出さないつもりなんでしょうか?その辺、すごーく興味深いですね。

記者会見でベッテル曰く、「26ポイント差なら逆転は不可能だけど、16ポイントなら可能だ」。ウェバー曰く「1ポイント差にできたなら良かったけど今日は無理だったし、8ポイント差というのは大きな大きなチャンスだしとてもエキサイティングだ」。ウェバーさん、心中はいかに。

アロンソ、ハミルトンの戦い

アロンソは全体的にはレッドブルに及ばないながらも、レース終盤にはレッドブルの2台を上回るペースで走行し、ウェバーにプレッシャーを掛けることに成功しました。最終的にウェバーのオーバーテイクを狙うには至りませんでしたが、これは最初から最終戦に向けてプレッシャーを与えているのかな、という印象。その辺の強かさはさすが。

アロンソがレース後に曰く、「アブダビでなにをすべきか分かっているし、タイトル獲得は我々の手に掛かっている」。

ハミルトンはというとソフトタイヤのダメージに苦しんで序盤ペースが上がらず、ヒュルケンベルグもなかなかオーバーテイクできない状態。ハードタイヤに交換してから持ち直しましたが、4位がやっとでしたね。ハミルトンにしてみれば、アロンソの後ろになってしまったのは痛恨でした。

一応ハミルトンもまだタイトルの可能性を残していますが、アロンソとは24ポイント差。実質的にはほぼムリ、という状況。それでもハミルトン曰く、「シーズン最後のレースではあらゆるコトが起きうる。それは奇跡的なモノだろうけど、奇跡が起きるコトだってあるよ!」。

一方でアロンソはポイントリーダー、しかも8ポイントリードで最終戦を迎えられるのは大きいでしょう。2度タイトルを獲得した経験もあるワケで、精神的には一番余裕を持って最終戦に臨める立場なのは間違いないかと。しかしコレ、レッドブルフェラーリチームオーダーを巡るポリシーの戦いでもありますね。

スポーツの美学を取るのか、タイトルという実利を取るのか。

可夢偉が入賞したりして

可夢偉はハードタイヤでスタートし、序盤は苦しんだものの順位を上げて10位フィニッシュ、ポイント獲得。うまくいけばクビサも捕まえられそうでしたが、そこまでは無理でしたね。でもこの展開での10位は立派なモンでしょう。終盤のペースは上位陣に引けを取らないタイムでしたし。ポールからスタートしたヒュルケンベルグにも迫ってましたしね!

ハイドフェルドは17位に沈んでしまってますが、青旗無視でドライブスルーペナルティ食らってたんですねぇ。ちょうど地上波でカットされた部分に映ってたんでしょうか。

それからミハエルさんはロズベルグに先を越されてしまいました。メルセデスのチームメイトバトルはますます面白い感じですねー。

1週間後には最終戦アブダビ。さて、今年のドライバーズタイトルは誰の手に。

あ、ちなみにもしレッドブルのどちらかがタイトルを獲得した場合、4年連続で新チャンピオンが誕生するコトになり、たぶん1978年~1982年にアンドレッティ、シェクター、ジョーンズ、ピケ、ロズベルグと5年連続新チャンピオンが生まれて以来の珍事になるかと思われます。

そう考えると苦労人ウェバーに頑張って欲しい気もしますが、フェラーリでタイトルを取るアロンソも見てみたいところでして正直悩ましい。