鈴鹿がタイトル決定戦になるか、ただの消化レースになるかの瀬戸際。F1シンガポールGP予選。
予選結果:
2011 FORMULA 1 SINGTEL SINGAPORE GRAND PRIX - The Official F1 Website
予選後ドライバーコメント:
Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
予選後記者会見:
FIA post-qualifying press conference - Singapore - The Official F1 Website
タイトルは決まってしまうのん?
鈴鹿でのタイトル決定戦を待ちわびている身としては、とにかく気になるのはシンガポールでベッテルのタイトルが決まるのか否かの一点です。ここでもう一度、ベッテルがこのレースでワールドチャンピオンになるための条件を。
ベッテル優勝 | ベッテル2位 | ベッテル3位 | |
---|---|---|---|
アロンソ | 4位以下 | 7位以下 | 9位以下 |
バトン | 3位以下 | 5位以下 | 7位以下 |
ウェバー | 3位以下 | 5位以下 | 7位以下 |
ハミルトン | お手上げ | 優勝以外 | 4位以下 |
これを踏まえて。予選では相変わらずぶっちぎりのタイムでベッテルがポール獲得。仮にベッテルが優勝を逃せばタイトル決定の確率はぐっと下がるんですが、このままだとベッテルの優勝はガチっぽい。
そしてドライバーズランキング2位のアロンソは5番手。ちょっと微妙なポジションです。代わりに、ウェバーとバトンが2・3番手に付ける形に。この二人のどちらかが2位に入れば、仮にベッテルが優勝してもタイトル決定はありません。
ただ、気になるのはハミルトン。考えられる最悪のシナリオは、ベッテルが優勝、そしてハミルトンが2位、ウェバーもしくはバトンが3位という表彰台。これだとベッテルのタイトル確定。
つまり今回は、ハミルトンがどれだけ大人しくしててくれるか、がカギとなってきます。予選は4番手と偶数列、つまり路面が汚い側からスタートするハミルトンですが、その代わりQ3の最後にアタックをしてませんので、スーパーソフトの新品をひとつ温存できてます。
ちなみにハミルトンは意図的にQ3最後のアタックを見送ったワケではなく、「給油プロセスに問題があった」ために最後のアタック前に十分な量のガソリンを入れられず、走るのを取りやめたみたいで。
At the end of Q3, we had an issue with the refuelling process - we couldn’t get enough fuel into the car quick enough. In the end, we just ran out of time, so I couldn’t fit in my final run.
via: Lewis Hamilton:Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
ハミルトンにしてみれば、Q1ではマシンのフロアにダメージを負い、Q2ではスローパンクチャーに見舞われ(縁石のボルトが飛び出ていた?)、さらに抜き打ち車検に呼ばれ、Q3では給油のトラブルという呪われっぷりだったみたいです。私の気持ちが天に届いたんでしょうか。それでも4番手なんだからむしろスゴイというべきか。
もしハミルトンがまともに走っていたら、ウェバーの前に出るくらいのペースは持っていた可能性があります。そうなると決勝ではどうなるか。鈴鹿がタイトル決定戦になるかどうかは、ほぼハミルトンのパフォーマンスに掛かっているといっても過言ではありません。このレースだけは大人しくしてるんだ、ハミルトン……!
可夢偉が飛んだ
鈴鹿を前に気合いが入りすぎたのか、可夢偉は今シーズンでは珍しい予選での致命的ミスによりクラッシュ、Q2ノックアウト。あのシケインでの縁石に乗りすぎて飛んでクラッシュ、というのは2008年のライコネンを思い出しちゃいますが。フリー走行の雰囲気が良かっただけにもったいない。
チームメイトのペレスはQ3行けそうな雰囲気でしたが、土壇場でディ・レスタに10番手を奪われノックアウト。ペレスは予選良いですね。ただ、決勝でなかなか結果に結びついてないのが辛いところです。鈴鹿に向けて、ザウバーには良いムードでシンガポールを終えて欲しいところなんですが……。