私はゴルフというと『みんなのゴルフ』くらいしかやらないのでアレなんですけど、素人のゴルフ大会なんかでホールインワンを出したりすると、そのホールインワンを出した人が周りの人にオゴったりする習慣があるらしいじゃないですか。
日本においては、ホールインワンのご祝儀としてキャディなどへのチップやコースへの記念植樹、コンペ等なら参加した全員に対する記念品の贈呈や祝賀式典などを行うことが定着している。ケースバイケースで額は異なるが、一説には数十万円～100万円近くかかるともいわれている。
via: ホールインワン - Wikipedia
これ、常々疑問なんですが、なんでこんなヘンテコな習慣が生まれたんでしょうね？周囲の人がホールインワン出した人を称えてオゴってあげるなら意味わかるんですが、なんでホールインワン出した人がカネ出さなきゃいけないのか。
適当にググってみても明確な回答は見つからず。よく言われているのが「幸運のおすそ分け」説。あるいはその派生形として「すごい幸運に恵まれたあとは不幸に見舞われがちなので、ホールインワンを出したという幸運をチャラにするためにオゴる」とかって説。
しかし、他のスポーツで同じような話を聞いたコトがない。例えば草野球でノーヒットノーラン達成したり、あるいはボーリングでパーフェクト達成した人がオゴるなんて風習ないでしょ？なんでゴルフだけそんな風習があるのか。
そこでゴルフというスポーツのコトを考えてみると、「サラリーマンの接待として使われがち」という特徴が思い浮かびます。取引先の人が打つたびにファー……いやさナイスショットとか叫ぶアレですね。今でも盛んに行われているのか知りませんが。
こういう場で、接待してる側の人がついうっかりホールインワン出しちゃったりしたら、たぶん空気が白くなるワケじゃないですか。あるいは取引先のエラい人が不機嫌になっちゃったりするワケじゃないですか。そういう事態を回避するために、ホールインワン出したヤツがオゴることにより場を和ませるようにしたんじゃないか説。
取引先のエラい人がホールインワン出した場合は、「いえいえそんな、オゴりなんて結構ですから」と流しておけばよろしい。あるいは上機嫌で「いいからいいから」とオゴってくれたりするかも知れませんが、それはそれで問題無いワケです。気分良くなってるんだから。
プロゴルファーがホールインワン出してもオゴるコトは無いのに、素人だけこういう風習があるのは接待ゴルフ対策と考えれば辻褄が合います。ええ。
あとは単純に、ゴルフ場が儲かるから説。
ゴルフって比較的中高年プレイヤーが多いスポーツであり、そこそこ収入のある人が多い。そういう人たちからさらにカネを巻き上げ……あわわ、気分良くお金を支払っていただくためにどこぞのゴルフ場が考案したとか。記念植樹にしろ、その後クラブハウスで飲み食いするにしろゴルフ場にカネが落ちるワケで。ホールインワン出したあとなら気分良くカネ払うだろう的な。
なんにせよ、なんかすごく日本的な感じのする風習だよなぁと思うんですが。
ゴルフ評論家の風間十郎の言によると、日本において戦前ではホールインワンしたゴルフ場名や日時を染め抜いた手ぬぐいを親しい友人に配る程度で、現在のように大げさなパーティを開くようになったのは、1950年以降中村寅吉が活躍した第一次ゴルフブームの頃からという。ちなみに、1888年スコットランドにおいてホールインワンしたプレイヤーが、キャディに3シリングをチップとして渡したという記録があるが、現在は周りの人が祝ってくれる事はあっても、自分の費用で大々的にパーティをすることはなく、植樹や祝賀会までするのは日本だけであるという。また、プロのトーナメントにホールインワン賞があるのも日本のみである。
via: ホールインワン - Wikipedia
ただ、韓流好きなウチのかーちゃんが付けていたCSのチャンネルで、韓国でホールインワン保険の詐欺がどーとかってニュースが流れてたんですよ。
ゴルフが趣味のAさんは昨年ゴルフ保険に加入し、すぐ翌日にホールインワン（1打目でカップにボールを入れること）を達成した。これを皮切りに、Aさんは1年間で6回にわたりホールインワンを出したとして、保険会社から総額3500万ウォン（約250万円）の「ホールインワン祝い金」（保険金）を受け取った。
Aさんがそれほど多くのホールインワンを出したというのは本当だろうか。全米ゴルフ協会（USGA）がホールインワンの回数を計算したところ、アマチュアゴルファーがホールインワンを出す確率は3万3000分の1だった。
韓国金融監督院は22日、Aさんのようにゴルフ保険に加入後、ホールインワン祝い金を受け取るプレーヤーが保険金詐欺を働いた可能性について、全面的な調査に着手したと発表した。
via: (朝鮮日報日本語版) ホールインワンを年6回!? 保険金詐欺の疑いも （朝鮮日報日本語版） - Yahoo!ニュース
かの金正日は初めて出たゴルフコースで、合計11回のホールインワンを達成したらしいので、年間6回ならまだ可愛いような気もしますが。朝鮮半島はゴルフの名プレイヤーが多いんだなぁ。
それはさておき、韓国でもいわゆる「ホールインワン保険」があるってコトは、日本と同様にホールインワン出した人がオゴる習慣があるんですかねぇ。それともただ単に、祝い金として貰っているだけなのか。
にしても、「ホールインワン保険」ってその支払いの根拠になるのがキャディ含めた当事者の現認のみでしょ？そりゃキャディさえ抱き込んじゃえばどうにでもなっちゃいますよねぇ。
ホールインワンは、多くとも4名のプレーヤーと通常は一人のキャディーの現認で成立する。このため保険会社では相互に情報の共有を行い、推定される確率を大いに上回る頻度でホールインワンを現認したプレーヤー、キャディーおよびゴルフ場を抽出し内々にマークを行うことがある。2005年に保険金不払い事件が発覚してから、各保険会社は特約を見直し、ホールインワン保険を廃止する動きとなっている。
via: ゴルファー保険 - Wikipedia
そもそもこんな馬鹿げた風習が無ければこんな馬鹿げた保険も要らないと思うんですけどねぇ。
