大須は萌えているか?

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F1[12]イギリスGP 決勝

退屈なレースに潜む罠。F1イギリスGP決勝。

決勝結果:
2012 FORMULA 1 SANTANDER BRITISH GRAND PRIX - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Great Britain - The Official F1 Website

退屈なトップ争いと思いきや

てっきりウェットレースだと思っていた決勝、なぜか完全ドライのコンディション。なんというお天気詐欺。それでも、上位陣は決勝でも手堅いレース運び。ドライですっかり調子を狂わせたミハエル以外は。実際、決勝のトップ5ってミハエル以外ほぼ予選と変わらない順番でフィニッシュしてるのですよ。

で、最終スティントまでずっとアロンソがレースをコントロールしていたんで、まぁこのまま決まりだなぁと思っていたら、最後の最後でアロンソのペースが伸びない。ソフトタイヤを保たせるためにマネージメントしてんのかな、と思ったら、なんと残り6周でウェバーが逆転。

最初にソフトを履いて、残りをハード→ハードと繋いだウェバーに対し、アロンソはハード→ハード→ソフトというチョイス。アロンソは残り15周程度を残してソフトに履き替え、川井ちゃんも「この周回ならソフト保つでしょう」と言っていたものの、思うようにペースを維持するコトができず。

最初ソフトでスタートしたマッサは13周目にピットインしていますが、ふつうならレース後半になればなるほど路面にラバーが乗り、タイヤは長持ち傾向になるはず。ましてや、タイヤマネージメントに定評のあるアロンソなのに……という話なんですが、いやーなんなんでしょうねコレ。ピレリタイヤは謎に満ちてますね。

逆にウェバーはまったく見事な逆転勝利となったワケですが、ウェバー自身もギリギリまで勝てるとは思ってなかったかもですね。「フェルナンドがしたたかなドライバーだと知ってるから、彼はタイヤの面倒を見ながら機を窺って、引き離すかと思った」なんてコメントしてますし。

But I know Fernando is a wily old fox, I thought he was looking after the tyres and just waiting to pull the pin and go a little bit.

via: Mark Webber:Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

あれ?アロンソ抜けちゃったよ?あれ?勝っちゃったよ俺?みたいな。

3位にはベッテルが入り、雰囲気的にはアロンソレッドブルの2人がチャンピオンに近づきつつある雰囲気。ただ、ベッテルは前戦ほどのスピードが無かったコトがちょっと気になるところではあります。あとマクラーレンはヤバイ。

それから今回、表彰台でいきなりジャッキー・スチュワートがインタビューをおっ始めたのは驚きましたね。フジテレビも最初同時通訳できてませんでしたけど、あの段取りって海外のテレビ局には伝えられてなかったのかな……。解説の森脇さんが、ふとジャッキー・スチュワートをジャッキー・イクスと呼び間違えていたのも微笑ましかったところ。

ちなみに公式サイトの記事を見てみると、その後通常のプレスカンファレンスも行われたみたいですね。

可夢偉やっちまった

後方からのスタートとなってしまったものの、ポイント圏内くらいまで追い上げていた可夢偉。これは1~2ポイントいけるでしょう、と思っていたら、まさかのピットクルー跳ね飛ばし事故。なんか中嶋一貴の事故を思い出してしまう光景でしたが、ルーキーならまだ多少の言い訳はできますが、可夢偉くらいの経験があるドライバーがこれやっちゃうのは不味い。

可夢偉自身、ポイント圏内ギリギリのところで争っていたんで焦りもあったでしょうし、ひょっとしたらロスの多いチームのピット作業のマイナスを軽減するために、大急ぎでピットに滑りこまな、みたいな気持ちもあったのかもしれません。

しかしこれは完全にドライバーのミスだし、やってはいけないミス。ただ、そのミス以上に気になるのは、このままだとどんどんチームとの不協和音が大きくなっていかないかなぁ、というコトなんですけどね。可夢偉自身、チームへの不満はかねてから口にしているし。悪循環にはまっている気がするので、どこかで断ち切らないと。今回もマシンは良かっただけにね……。

可夢偉には2万5千ユーロという高額な罰金が科せられ、そしてチームメイトのペレスを轟沈させたマルドナドには1万ユーロの罰金。あのマルドナドの2.5倍の罰金って、かなり重い裁定だよなぁ……。にしても、マルドナドも順調に現代版チェザリスへの道を歩んでいるようで何よりです(?)。

Post-race fines for Maldonado and Kobayashi - The Official F1 Website