F1カレンダーの中で唯一ヨガファイヤーとヨガテレポートの使用が許可されているレース、F1インドGP予選。ウソです。
予選結果:
2012 FORMULA 1 AIRTEL INDIAN GRAND PRIX - The Official F1 Website
予選後ドライバーコメント:
Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
予選後記者会見:
FIA post-qualifying press conference - India - The Official F1 Website
またまたレッドブル
シーズンの終盤戦になって尻上がりに調子を上げているレッドブルですが、またしても予選でフロントロウ独占。フリー走行からずっと好調で、まったく危なげがありません。こうなるとベッテルの4連勝というのが非常に現実味を帯びてくるワケですが、それはそれでチャンピオンシップの興味が薄れてしまうのでフェラーリ頑張れよと言いたくなるワケですが。
ただ予選後、ポールを獲得したベッテルがいつもに比べてはしゃいでなかったので、インタビューで「今回のポール、いつもよりはしゃいでないように見えたけどなんで?」と質問されたりしてます。ベッテルは「ポール獲れたか確信が無かったから、大人しく無線を聞いていたんだよ」とコメントしてますが。
(laughs) Not at all. It was just that I was one of the first to finish the last timed lap, and I was not really sure if my time was good enough, so I stayed in the car listening to the radio. That was maybe why it might have looked like I was not cheering, but I am very happy with today’s result.
via: Sebastian Vettel Q&A: It will be a very tight race - The Official F1 Website
Q3の1回目のアタックはベッテル自身ミスをしたと認めており、2回目のアタックはやや慎重に行ったみたいですね。そういう意味ではウェバーにポールのチャンスはあったんですが、ウェバーも2回目のアタックはタイヤの問題で満足できるモノでは無かったようで。
まーそれでもアロンソはベッテルに対してコンマ5秒近い差を付けられているワケで、フェラーリはかなり苦しい立場と言わざるを得ません。レースペースに自信があったとしても、レッドブルの前でフィニッシュするのは至難の業なのではないかと。
そうなるとフェラーリとしてはレッドブルのトラブルに期待したいところですが、もしレッドブルが潰れたときのコトを考えると前に居るマクラーレンの壁が非常に邪魔になります。アロンソにしてみれば、まずスタートでマクラーレンの前に出たいところでしょうね。
ベッテルは「このレースは長いし、ライバルと僕らのタイヤデグラデーションも予想しきれるものではないから、明日はかなり接戦になると思うよ」とコメントしてます。やっぱカギはタイヤなんでしょうね。フロントに熱が入りにくい、逆にリヤは負荷が大きいサーキットというコトで、それがうまくハマるクルマとそうでないクルマの差が結構出てくるのかも。
ペレスの意地
ザウバーのペレスは体調不良というコトで金曜のFP1を欠場し、代わりにリザーブのグティエレスが初登場。ただ、これについてペレスは「もっと体調の悪いときに走ったコトもあった」と不満を露わにしているようで、ペレスの体調を口実に来季レギュラーにする予定のグティエレスを参加させたという見方もできそうです。どうせペレスはチームを去るワケですしね。
ただ、そのハンデがありつつも予選では挽回しQ3進出、そして8番グリッドを獲得したのは大したモノ。ペレス自身、Q3進出を決めたラップを「完璧なラップにするコトができた」と自画自賛。意地とプライドのラップというか、こういう爆発力みたいなモノ持ってますね、ペレスは。
一方で可夢偉は17番手に沈んでしまったワケですが、これはマシントラブルというかチームとのコミュニケーションミスがあったというコトみたいで。可夢偉のアタック直前にテレメトリーがダウンし、マシンの情報が参照できなくなったピットのエンジニアが適切なKERSのセットアップを指示できなかった……と。
- 【STINGER】小林可夢偉 予選後・会見【インドGP(土)】 >> F1 NEWS|ボイスレコーダー||STINGER / 独自の視点でF1ニュースを発信
- ザウバーC31のKERSリカバリーマップ調整ダイヤル:世良耕太のときどきF1その他いろいろな日々:So-netブログ
結果として、1コーナーで大きくロックしてしまい、アタックをフイにしてしまったという顛末。なんかこうザウバーはやっぱりよくわからんというか……。
インドは没落しました
インドで走るフォースインディアはヒュルケンベルグ12番手、ディ・レスタ16番手と轟沈。Q3入ってくると思ってたんですが、なんか今のチーム状況を象徴しているような予選結果になっちゃいました。少し前にチーム代表のヴィジャイ・マルヤに逮捕状が出たかと思ったらそれは撤回され、一安心なのかと思ったら今度は経営難を理由に運行停止措置が取られたという話が出てますからね。その前から従業員のストライキにより運行できない状態ではあったみたいなんですが。
苦闘しているけれども外国の救世主が現れないかも知れないのが、キングフィッシャー航空だ。酒造会社の億万長者ビジェイ・マリヤ(Vijay Mallya)氏が所有する同社は、15億ドル以上の負債を抱え、2005年以降利益を上げていない。最盛期には67機保有していた航空機も、11機まで減少し、10月1日に全フライトが停止した。
同社は融資元やサプライヤ、給与を遅配している従業員らにおよそ6億ドルの債務を負っており、ストが頻発して運行の妨げになっている。インドで商用航空ブームの先鞭をつけた会社の悲しい現状だ。
やっぱりF1なんてやってる場合かとゆー話ですよねコレ……?15億ドルの借金抱えた会社のオーナーがF1にもカネ突っ込んでるってどんな神経してるんだって気もしますが、それくらいの強心臓でないと経営者なんて務まらんという話なんでしょうか。とはいえ、遠からずチームは売りに出されそうな気もしますが、将来が非常に不透明な感じしますね。そりゃヒュルケンベルグもザウバーに行きたくなるわ。