なんとまぁ、タイトル争いの主役たちが……F1アブダビGP予選。
予選結果：
2012 FORMULA 1 ETIHAD AIRWAYS ABU DHABI GRAND PRIX - The Official F1 Website
予選後ドライバーコメント：
Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
予選後記者会見：
FIA post-qualifying press conference - Abu Dhabi - The Official F1 Website
アロンソ沈んだ、が
ベッテルに対抗すべく奮戦しているアロンソですが、結果は7番手グリッド。ただ、これが今現在のフェラーリから引き出せる最大限の結果だというのも間違い無いところでしょう。マッサも9番手どまりだし。アロンソ自身も「3度のフリー走行全てこれくらいのポジションだったし、Q3でそれ以上の結果を望むのは楽観的過ぎるね」とコメント。
In all three free practice sessions, we were always around this position, so it would have been too optimistic to hope for more in Q3: a place between fifth and eighth was within our expectations going into the session and that’s where we are.
via: Fernando Alonso：Qualifying - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
今回はレッドブルとマクラーレンに先行を許したばかりか、ライコネンとマルドナドも前に居る状態。このレースを終えるといよいよ残りは2戦、アロンソもいよいよ詰んだか……と思ったんですが。
しかし、予選終了後にベッテルはパルクフェルメに戻れずコース上にストップ。どうやら燃料が残りわずかになっていたみたいで、慌てたチームがマシンを止めるよう指示したみたい。ところが、それでも予選後の車検に必要な燃料サンプル分も残っていなかった（1リットル必要なところ、マシンには850ミリリットルしか残ってなかった）とのことで、予選結果除外処分を喰らうコトに。缶コーヒーのショート缶1本分より少ない差で失格……。
Vettel excluded from qualifying results for fuel infringement - The Official F1 Website
これ、今年のスペインGPにおけるハミルトンのケースとほぼ同様。微妙に違うのはハミルトンのケースはコース上にマシンを止めたコト自体「不可抗力」とは見なされなかったんですが、今回のベッテルのケースはコース上にマシンを止めたコト自体は不可抗力と認められた、という点。どっちにせよ燃料サンプルが採れずに除外処分喰らうワケなので、結果としては同じなんですが。
ちなみに、この違反について記されているF1テクニカルレギュレーション6条6項2の内容は以下。
6.6.2 競技参加者は、競技会期間中常に車両から１リットルの燃料サンプルを抽出できる状態を確保しなければならない。
不可抗力を除いて（それが競技会審査委員会に認められたなら）、フリー走行および予選セッションの終了後に燃料見本抽出の要求がある場合は、当該車両はまず始めに自力でピットに走行して戻らなければならない。
via: 2012FIAフォーミュラ１世界選手権規則書 技術規則 27ページより
なんでこんなコトが起きたのかと言えばおそらくアタックに入る前の燃料搭載量を間違えたってコトなんでしょうけど、ベッテルは「チームにマシンを止めろと言われたから止めた」といい、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは「ルノーが止めろと言ってきたから止めた」といい、ルノーは特にコメントしてないようです。大人の世界って大変ですね。
ベッテルはチーム、チームはルノー・スポールに責任転嫁: FMotorsports F1
しかしこれはアロンソにしてみれば待ちに待っていた「ベッテルのトラブル」であり、ポイント差を詰めるにはここしかありません。でもスタート位置はひとつ繰り上がったとして6番手。偶数グリッドはどうなんすかね……。最低でも表彰台フィニッシュを狙いたいところですが。ひとつ注目したいのは、3番手スタートになるであろうマルドナド。いや別になにかやらかすのを期待しているワケではないですヨ？
アロンソが3位表彰台に上って、ベッテルが10位以下で終わればアロンソがドライバーズランキングで再逆転です。アロンソが4位以下なら逆転はできません。特にトラブルが無ければ今回のハミルトンとウェバーを崩すのは難しそうなので、また3位表彰台がターゲットになるでしょうね。
そのほか
可夢偉は16番手とまたパッとしない予選結果。ここでもマシンがうまく決まらないらしく、かなり重傷ぽいです。一番結果を出したいときこの状態というのは可夢偉自身かなりフラストレーションを感じているでしょうね。
そんな中、ザウバーは来季のドライバーとしてヒュルケンベルグの加入を発表しました……が、なぜかもう一方のシートはまだ発表せず。グティエレスで決まっているならば同時に発表しても良さそうな気がしますが、そうしないところを見るとまだ含みがあるんですかねぇ。とはいえ、可夢偉の残留は厳しいだろうなぁ。
そういや鈴鹿で引退発表したあとのミハエルもなんか燃え尽きた感があるというか、なんか精彩を欠いてますね。日本GPの前までは完走したレースでは必ずポイント獲っていたのに、日本GP以降3戦連続で完走はしているもののポイント圏外。今回の予選も14番手タイムという結果。ロズベルグが8番手タイムを出しているのとは対照的。ミハエル自身「クルージングモード」に入っちゃってないか心配ですが……。
