大須は萌えているか?

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F1[13] スペインGP決勝

今のF1におけるタイヤマネジメントの重要性がこれでもかとアピールされたレースだったような。スペインGP決勝。

決勝結果:
FORMULA 1 GRAN PREMIO DE ESPANA 2013 - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Spain - The Official F1 Website

バランスに優れたフェラーリ

アロンソがとても強い勝ち方しましたね。カタロニアでの勝利は2006年以来の2度目、バレンシア含めると3度目の母国勝利。フェラーリが4ストップ作戦とわかったときは、こりゃライコネンに勝ち目があるかと思ったんですけどね。しかし決勝でのフェラーリ、ペースがとても良かった。マッサもグリッドダウンペナルティを食らっての3位表彰台ですし。

今回は全体的にタイヤに厳しいレースとなり、4ストップ作戦を採用するチームがほとんどの状態。そういう意味では今回のフェラーリはオーソドックスな作戦でガッチリと勝った格好。一発の速さとロングラン性能がちょうどいいところでバランスしている感じがしますね、今のフェラーリ

ライコネンは相変わらず見事なタイヤマネージメントを見せ、3ストップで乗り切ったもののアロンソのスピードとのギャップを埋めることはできず。ライコネンのレースペースも悪くないどころか、ここぞという時にプッシュする余力を残しながらペースを維持するもはや職人芸のような走りを見せていたんですが。それだけ今回のフェラーリ、そしてアロンソは強かった。

今回、スタートからして3コーナーアウト側からの見事なオーバーテイクを披露したアロンソですが、「スタートで順位を上げたあと、ストレートの半ばで行き場が無くなっちゃったから、いったんKERSを切って3コーナーで使ったんだ。GP2のレース見て、あそこのアウト側からでもアタックできることに気づいたからさ」といったコメントしてます。

At the start, I had to make up some places but after passing the halfway point on the straight, there was no more room to do so. So I switched off the KERS, so as to use it in Turn 3, where I realised, after watching the GP2 race, that it was possible to attack around the outside.

via: Fernando Alonso:Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

下位カテゴリーのレース見てたらティンと来て、それをF1でもKERSぶちかましながらやってみた……ってあっさり言ってますが、それを咄嗟の判断でぱっとやってのけてしまうあたり、やっぱりアロンソってとんでもねードライバーだと思ってしまうのでした。

アロンソが最後のピットストップを早めたのはタイヤがスローパンクチャーを起こしていたとのコトですが、結果的には問題無し。これがもうちょい早い周回でパンクしてたらレースの行方は全然わからなくなっていた可能性はありますが、なんだかんだでツキにも恵まれたというコトですかね。

中途半端だったレッドブル

一方でベッテルは表彰台にも上れず、4位がやっと。予選までの雰囲気を考えると、意外と言わざるを得ません。今回、レッドブルはギリギリまで3ストップ作戦を狙っていたものの、結果的にタイヤがもたず4ストップ作戦にしたんですよね。なので、レースペースが中途半端なモノになってしまったとも言えるのかも。スタートでポイント圏外まで順位を落としたウェバーさんはベッテルのすぐ後ろの5位フィニッシュと、悪くはないレースをしていましたが。

いずれにせよ、レッドブルフェラーリに比べるとタイヤに厳しい傾向が顕著に出たレースでした。今後の展開を考えると、これはこれで面白そうですけどね。レッドブルが独走してはつまらないですし。ロングラン型のロータス、スプリント型のレッドブル、バランス型のフェラーリと、トップ3チームがうまく色分けされている感じがします。

そういや予選でフロントロウを独占したメルセデスはやっぱりものの見事に轟沈しており、ここういう一発屋の極みみたいなチームがいるのも面白いっちゃー面白いです。……いや、頑張って欲しいんですが、メルセデス

でも一応、ロズベルグが6位フィニッシュで踏ん張ったのは悪くないかなと。実は彼3ストップでレース乗り切ってるんですよね。ポイント圏内で他に3ストップだったのはライコネンとバトンだけ。ハミルトンは4ストップの挙げ句12位とポイント圏外。マルドナドにもオーバーテイクされていくシーンが印象的でしたね。このロズベルグとハミルトンの差というのも気になるところ。

そのほか

マクラーレンは今回もしぶとくダブル入賞。バトンが3ストップ作戦でペレスを上回ってみせましたが、結局ヨーロッパラウンドに入っても不振脱却の糸口は見えていない感じしますね。それでも粘ってポイントを重ねているあたりはさすがマクラーレン、というべきでしょうか。

ザウバーヒュルケンベルグがピットのアンセーフリリースによりヴェルニュと接触するという相変わらずのやらかしっぷり。マシンがパッとしない分、せめてピットがしっかりしないと……。その傍らでグティエレスが入賞まであと一歩の11位フィニッシュを飾りましたが、そろそろ初入賞が欲しいところですね。予選順位がもう少し上がらないと厳しいですかねぇ。