大須は萌えているか?

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F1[13] カナダGP決勝

録画して電車の中で観てました、F1カナダGP決勝。

決勝結果:
FORMULA 1 GRAND PRIX DU CANADA 2013 - The Official F1 Website

決勝後ドライバーコメント:
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website

決勝後記者会見:
FIA post-race press conference - Canada - The Official F1 Website

あっさり勝った

勝利したのはポールからスタートしたベッテルポールポジションは3年連続だったものの、勝利を挙げることができずにいたコース……だったんですが、今回はまったく危なげの無い勝ち方しましたねぇ。ポールからスタートし早々にリードを築いて逃げ切り、というベッテルの黄金パターンでした。

決勝が雨だったりしたら、ウイリアムズが大暴れしたりセーフティカーが入って波乱の展開があるかも……と思ったんですが、幸か不幸か決勝は完全なドライコンディションとなり、セーフティカーの出動も無し。生放送で観てたらほぼ確実に寝落ちしていたと思います。

しかし今回の優勝でベッテルはドライバーズランキング2位に36ポイント差を付ける形になり、なんだか安定飛行に入って参りました。開幕以来7戦で優勝3回、2位1回、3位1回、4位2回。最低でも4位というこの安定感。このままだと余裕の4連覇行っちゃいそうですねぇ。

ところで中継の最後に川井ちゃんが「ベッテルは『~リンク』に弱い」というコトを言ってましたが、確かに「ホッケンハイムリンク」も「ニュブルクリンク」も「ハンガロリンク」も未勝利なんですね、ベッテル。ただ逆に言うと、それ以外のコースはだいたい勝ってるというコトでもありまして、今年レースが開催されるコースで言うとドイツのニュルブルクリンクハンガリーハンガロリンク、そしてアメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ以外のコースではいずれも勝利経験ありというコトになります。

アメリカは昨年初開催のコースですし、それだってハミルトンに次ぐ2位に入ってるコトを考えれば、あとはホントに「~リンク」だけですね。

アロンソライコネンの強さ

アロンソはドライでのレースペースには自信を持っていましたが、フェラーリにとってはそれが実証されるようなレースでしたね。アロンソは6番グリッドからの2位表彰台、マッサはクラッシュによる16番手スタートから8位入賞まで追い上げて見せました。

特にアロンソの走りは見応えありましたねぇ。KERSの使い方を工夫してホームストレートでオーバーテイクしていく作戦も見事でした。「強い」ドライバーって、与えられた道具の機能をしっかり把握してそれを使いこなすコトができるドライバーですよね。特にアロンソライコネンはその点に長けているように思います。

ライコネンは今回ブレーキに問題を抱えていたようで思ったよりペースが伸びませんでしたが、それでもしぶとく9位入賞しミハエルの連続入賞記録に並んだのはさすが。チームメイトのグロージャンがムラの目立つドライバーなだけに、尚更ライコネンの安定した速さが光ります。こうして毎戦きっちりポイントを持ち帰ってくれるドライバーって、チームにとっては一番有り難いドライバーですね。レッドブル以外でも今のライコネン欲しがるチームは多いだろな。

決勝での躍進と墜落

あとポイント圏内で目に付くところと言えば、6位入賞したヴェルニュと7位入賞のディ・レスタ。それぞれ17番手と16番手スタートからの入賞なので、大幅なジャンプアップ。

ヴェルニュの6位はもちろん自己ベストで、チームにとっても6位以上というのは2008年ブラジルでベッテルが4位入賞して以来とのコト。トロロッソってベッテル離脱後もちょいちょい入賞しているイメージなので結構意外な感じですけど。今回タイミングアプリを眺めて無かったのでここまでジャンプアップできた経緯があんまり良く見えてないんですけど、ピット戦略はオースドックスな2ストップで、特に波乱があったワケでも無いレースでのこの成績は大したモンです。リカルドは15位に沈んでいるのでなおさら。

そしてディ・レスタは1ストップ作戦を取り、ミディアムタイヤでのスタートで1回目のピットストップを56周目まで引っ張るという大胆な作戦。フォースインディアもロータスと並んでタイヤに優しいキャラクターを持つクルマですが、よくここまで引っ張れたな。1ストップ作戦で入賞できたのは、ディ・レスタとライコネンだけ。

一方、逆の意味で印象的だったのは3番手スタートのボタス。スタートからあれよあれよと順位を下げていき、気がつけば14番手フィニッシュ。10位以内にも止まれないか……。チームとして開幕から7戦連続でノーポイントというのは、年間トータルで5ポイントしか取れなかった2011年をも凌ぐ記録になってしまっておりますが、果たしてチーム初ポイントはいつになるんでしょうか。

そしてマルドナド師匠の見せ場がほとんど無いのが残念でなりません。

死亡事故

最後に、レースの事故ではありませんが、コースアウトしリタイヤしたグティエレスのマシンを撤去していたマーシャルさんが、つまづいて転倒したところをクレーン車に轢かれてしまい、搬送先の病院で亡くなったとのこと。

Marshal dies after crane accident in Montreal - The Official F1 Website

AUTOSPORT.comの記事によると、F1のマーシャルが死亡するのは2000年以降では3人目とのこと。2001年を最後にこうした事故は無かったものの、12年ぶりに起きてしまったことになります。ある意味「運の悪い」事故なんですが、F1レーサーの死亡事故が1994年のアイルトン・セナ以来無いことを考えると、今やマーシャルの方が危険な役回りなのかもしれません。

亡くなったマーシャルの方のご冥福をお祈りいたします。