レッドブルが思ったほどでは無かったけどやっぱり強かったF1イタリアGP決勝。
決勝結果：
FORMULA 1 GRAN PREMIO D'ITALIA 2013 - The Official F1 Website
決勝後ドライバーコメント：
Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
決勝後記者会見：
FIA post-race press conference - Italy - The Official F1 Website
それでもレッドブルだった
予選までのパフォーマンスを見る限りではレッドブルぶっちぎりフラグが立ちまくっていたハズなんですが、決勝では思ったよりアロンソがちゃんと食いついて行けてるようにも見えました。……ただ、レッドブルは2台ともギヤボックスに少々問題があったようで、ベッテルもウェバーも終盤はチームの指示によりショートシフトを強いられていたようです。
あと、ベッテルは最初のシケインの飛び込みでフラットスポットを作ってしまったとも。決してレッドブルも盤石の状態では無かったようです。それでもアロンソを完全に寄せ付けない格好で勝っちゃったんだから、そのパフォーマンスたるや……という話なんですけどね。ベッテルにしてみれば、アロンソとの差は完全にコントロールした上でのものだったんでしょうし。
ピットイン前、ベッテルの方が先にタイムが落ちてきてアロンソがその差を縮め、「これはフェラーリ追い上げムードか」と思わせておきながらタイヤ交換直後にベッテルがファステスト連発したシーンなんかは「あ、これはもう勝てないや」と思わせるに十分でした。
フェラーリやメルセデスが反撃の狼煙を上げるとしたらこのモンツァが最後のチャンスと思われていただけに、このベッテルの勝利が持つ意味は大きいと言わざるを得ません。事実上、今シーズンのタイトル争いが9割方決着したと見ていいでしょうね。もちろんアロンソは「F1は何が起きるかわからないし、最後まで全力を尽くす」的なコメントをしてはいるんですけど。
We tried our best and even if we have to be realistic about our championship chances, as it’s not an easy task to close down a 53 point gap in the few remaining races, in Formula 1 anything can happen and we will believe in our chances all the way to the finish line in Brazil, always trying to give a hundred percent.
via: Fernando Alonso:Race - selected team and driver quotes - The Official F1 Website
今宮さんは「日本GPでベッテル戴冠の可能性も……」なんてコトまで言ってましたが、さすがにそれは無い、と思いたい（鈴鹿のあとにまだ4戦あるので、日本GPでタイトル決めるには2位と100ポイントの差を付ける必要がある）。んが、そんなコメントにも納得してしまいそうなくらい、ベッテル×レッドブルのパッケージングは強いと言うしかありません。
ここに来てアロンソはフェラーリの去就まで取り沙汰される有様ですが、さすがにアロンソがフェラーリを出て行く選択肢は無いと思いますけどね。フェラーリ以上に勝てるパッケージを探そうと思ったら、レッドブルしか無いでしょう。マッサが追い出される可能性は否定しないけど……ライコネン入りは正直どうかなぁ。ヒュルケンベルグの方が面白いんじゃないですかね。ギャラもライコネンより遥かに安いし。
アピールしまくっている2人
そのヒュルケンベルグは3番手グリッドからはポジションを落としたものの、堂々の5位フィニッシュ。今期のザウバーとしてはもちろんベストリザルト。表彰台こそなりませんでしたが、トップから10秒遅れという結果は上々ですね。レッドブルとフェラーリには前に行かれてましたが、メルセデスのロズベルグはがっちり押さえて見せましたし。
イタリアGPという注目度の高い舞台でのこのパフォーマンスはヒュルケンベルグにしてみれば「してやったり」でしょうね。直近でフェラーリは来期の体制を発表するとしていますが、これ土壇場での抜擢あり得るんじゃないですか。ていうか、ヒュルケンベルグには是非一度トップチームで走ってみてもらいたい。
それからレッドブルに抜擢が決まっているリカルドも予選7番手から順位をキープしての7位フィニッシュ。ベルギーでも予選19番手からの10位入賞を果たしており、すごく歯車が噛み合ってきている感じ。この調子をキープしたままレッドブルに乗れば、面白い存在になるかも。
一方でヴェルニュはマシントラブルで早々にリタイヤ、これで5戦連続ノーポイント。ヴェルニュもそこまでリカルドに劣るドライバーとは思わないんだけど……なんかこう上手く噛み合わないんですよねぇ。ホント勝負事というのは難しい。
正直チャンピオンシップの行方という意味では非常に見所が無くなってきた感がありますが、次戦はストリートコースのシンガポールなので、いつもとちょっと違う光景が見られるといいな。荒ぶるマルドナドとかハッスルするマルドナドとか空飛ぶマルドナドとかそんな感じのやつ。
