大須は萌えているか?

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「スマホ連携」がクルマの新たな訴求力になりそう

結構これやってる人多いような気もする事案。

自転車の男性をはねたとして、警視庁本富士署は7日、宮城県石巻市の大工、高江昌志容疑者(27)を自動車運転過失傷害容疑で現行犯逮捕した、と発表した。

高江容疑者は「カーナビとして使っていたスマートフォンスマホ)の画面を見ていた」と供述。同署は、スマホに気を取られていたのが事故の原因とみている。

via: ナビにしたスマホに気をとられ、男性はね死なす : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

カー用品店なんか行くと、ダッシュボードにスマホを固定するアタッチメントを売ってたりしますけど、あれ使って何するかって言えばこういう用途になりますよね。

しかしながら、スマホのアプリって当たり前ですがクルマの運転中に操作する前提では出来ていないワケで、運転中に使おうと思うと事故のリスクが増すのは当然のこと。それにスマホの画面って小さいし。

ただ、スマホのナビアプリをカーナビ変わりにしたいっていう気持ちは理解できるんですよね。

例えば、どこかドライブ行こうと事前にiPhoneGoogleマップなんかで目的地やルート調べるじゃないですか。でも、実際出発するときにはカーナビでその調べた目的地をもう一度設定しなきゃいけないですか。これってめんどくさいじゃないですか。それならいっそ、iPhoneGoogleマップをそのままカーナビとして使いたくなるじゃないですか。

あと、Googleマップで検索できた目的地が、カーナビだとデータが無くて表示されないなんてコトもありますし。そういう煩わしさを感じるコトは結構あったりします。

んで、この事故のニュースと前後して、CES(Consumer Electronics Show)初日にGoogleとホンダ等の自動車メーカーが提携し、Androidとクルマの連携を進めていくと発表されたのはなかなか興味深い流れで。

Googleでは、スマートフォンタブレット、PCなどのデバイスではシームレスにネットワークを利用できるようになってきているのに対して、自動車という重要なデバイスがまだネットワークに接続されていないと指摘。また、すでに多くのユーザーがAndoridデバイスを自動車に持ち込んでいるが、まだドライバーに最適化された体験は実現していないと説明する。

OAAでは、自動車とAndroidバイスをインテグレーションすることで、より安全で、ドライバーに最適化された体験の提供を目指す。また、自動車そのものがAndoridデバイスと「接続できるAndoridの新機能も開発するとしている。

via: 今年中にAndroidカーが登場、Googleとホンダ、GMらがアライアンス - ケータイ Watch

運転席からの操作に最適化される形でスマホとクルマが連携できたら良いなぁ、なんてコトは常々思っていたので、こういう流れは大歓迎。カーナビはもちろんのコト、そのほかの部分でも連携が進むと面白そうですね。Twitterのタイムラインを音声読み上げしてくれるとか、逆に音声認識でドライバーが喋った内容をTweetするだとか。

ニュースやTwitterの読み上げ機能とかも、自動車メーカー独自に開発してたりはするんですけどね。ただ、それをスマホと連携してやってくれるところに意味があって。

例えばね、家族でクルマを共用している場合なんかだと、すごく便利だと思うんですよ。ナビの目的地設定や利用履歴、ニュースフィードやTwitterアカウント、YouTubeのお気に入り動画なんかが持ち込んだスマホとリンクして表示されれば、乗る人によっていちいち設定をし直したりする必要も無くなるワケなので。

ついでに、シートメモリーの機能なんかとも連動出来たら面白いですね。運転席に座った人間のスマホと無線で接続すると同時に、シートやステアリングの位置をドライバーに最適化。予めスマホからナビの目的地設定をしておけば、自動的に目的地もセットされる。BGMにはお気に入りに入れておいたYouTubeのコンテンツが流れる……みたいな。スマホによってクルマをパーソナライズするという発想。

そういう世界が実現すると、レンタカーやカーシェアリングもすげー便利になりますよ。スマホ持って乗るだけでクルマが自分用にセットアップされるワケなので。

自動車メーカーにしてみれば、部分的とはいえクルマの制御に社外のプラットホームを導入する抵抗感もありそうですけど、クルマをクローズドな環境に留め続けるよりも、外部との連携を推し進めていった方がユーザーへの訴求力は増すんじゃないですかね。音楽業界の例を見るまでも無く。

特に「クルマ離れ」している世代に向けては、かなり強いアピールポイントになるんじゃないかと。変なスポーツカー作るよりよっぽど。某ハチロクとか、結局ほとんどおっさんしか乗ってないじゃないですか。

ゆくゆくは自動運転の技術と絡めて、自動運転中は動画も閲覧可能にしたり、ゲームアプリ起動できたりしたらさらにウケそうですけど。あとは安全性との兼ね合いかな……。

今回の提携により、Googleの自動走行車技術の組み込みに向けても状況が整備される可能性がある。同技術自体がAndroidを利用しないとしても、OAAは、主要なコンピューティングサービスのための密接な技術提携であるため、Googleの技術への依存性をさらに容易に拡大させる要因になる可能性はある。

運転者が運転中にゲームをしたりFacebookをアップデートしたりすると新たな危険性が生まれるが、OAAは今回の発表に際し、安全性を特に強調した。

via: グーグル、ホンダやGMらと提携--「Android」の自動車搭載に向けて - CNET Japan

これからのクルマは、「走る・曲がる・止まる」よりも、「ネットワーク家電」としての機能が重要なウエイトを占めるようになってくるんでしょうきっと。CESでクルマの話題がぽんぽん出てきているのがそれを象徴してますね。