大須は萌えているか?

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F1[14]シンガポールGP 予選

さて、鈴鹿までもう少し。F1シンガポールGP予選。

予選結果:
The Official F1 Website - 2014 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX

予選後ドライバーコメント:
The Official F1 Website - Headlines - Qualifying - selected team and driver quotes

予選後記者会見:
The Official F1 Website - Headlines - FIA post-qualifying press conference - Singapore

結局メルセデスなんですが

今回はフリー走行の順位なんかを見ているとメルセデスの優位性があんまし無い(メルセデスがトップタイムを叩き出したのはFP2のみ)ような感じで、むしろフェラーリなんかがエラく調子が良いように見えたので、予選はどうなるか……と思ったら結果敵にはメルセデスがフロントロウ独占。……なんだかんだ言って、今年のメルセデスは地力があるな。

ただ、この1周するのに1分45秒かかるコースで、メルセデスからコンマ2~3秒差でレッドブルフェラーリが後方に居るのはなかなか興味深いところ。セーフティカーが入る率が極めて高いこの市街地コースでこのタイム差は、思わぬ逆転劇の予感もしますねぇ。

Q3の最終アタックではロズベルグが先にトップタイムをマーク、後から続くハミルトンはセクター1でミスをしており、こりゃポールはロズベルグで確定か……と思ったらセクター2、3でタイムを縮めたハミルトンが逆転ポール。これはお見事でした。

なんかこういうところの勝利に掛ける執念というか怨念は、ハミルトン凄いモノがありますね。汚れがヒドい路面なので、クリーンサイドからのスタートはアドバンテージが大きいハズ。逆にロズベルグは、いかにスタートでポジションを失わないか、がポイントになるでしょうね。

レッドブルにとってもここは昨年までベッテルが3連勝を飾っているコースなだけに、相性は悪くないハズ。荒れた路面でもスタビリティが高いと川井ちゃんも賞賛してましたね。ここではベッテルが先行するかとも思ったんですが、それでも予選で先行したのはリカルドでした。

久しぶりにフェラーリが目立ってた

地元モンツァでも泣かず飛ばずだったフェラーリ、今回は久しぶりに目立ってましたね。アロンソライコネンが揃って速かったのも良かった。ライコネンは最後の最後にトラブルでタイムを伸ばせず、順位的には7番手とやや遅れを取ってしまいましたが。

決勝ではレッドブルとまずポジションを争うコトになるんでしょうけど、アロンソvsベッテルの市街地バトルは期待したいですね。あとはライコネンがどう絡んでくるか。決勝のレースペースやセーフティカーのタイミングによっては、メルセデスも巻き込んだ優勝争いになるかも。そうなればすごく面白いレースになりますね。

そういや、モンツァで噂となっていたモンテゼモーロの辞任、結局ホントになっちゃいましたね。モンテゼモーロといえば、エンツォに次いでフェラーリの顔とも言える人物なんですが……。そうでなくとも成績不振を巡ってチーム内が揺れているときに、モンテゼモーロまでがフェラーリを離れるという状況にはかなり不安を覚えます。

モンテゼモーロ辞任の背景にフィアットグループ内の権力闘争もあるという見方もありますが、 モンテゼモーロという後ろ盾が無くなってしまうとスクーデリア・フェラーリも安泰でいられるのかどうか。シンガポールで結果を残して、フェラーリ復活の狼煙を上げて欲しいものですが。

無線規制のごたごた

今回のシンガポールGPから、いきなりチームからドライバーに対して無線で伝えて良いこと/悪いことの線引きを明確化するとかで、なんだか非常にややこしいコトになってますね。いきなりの規制に反発もあったようで、当初掲げた規制を「一部緩和」するなどして、余計にややこしくなった感もあります。

具体的な禁止項目は以下の通り。

  • ドライビングテクニック全般
  • オーバーテイクボタンの使用
  • ギアの選択範囲
  • ブレーキングポイント
  • ブレーキ率またはブレーキ利用全般
  • ブレーキ時のクルマの安定性
  • 他のドライバーと比較したブレーキング率
  • コースのドライビングライン
  • スロットル利用全般
  • 縁石との接触
  • 特定のコーナーにおけるクルマのセットアップ情報
  • 他のドライバーとのタイム比較
  • 他のドライバーとのコーナースピード比較
  • 他のドライバーとのギア選択比較
  • 他のドライバーとのスロットル比較
  • 他のドライバーとのDRS使用比較

via: FIA(国際自動車連盟)、「無線指示制限」一部緩和: FMotorsports F1

この規制が急に行われたのは、バーニー爺の鶴の一声があったからみたいですが……しかし今のF1ドライバーがマネージメントしなければならない範囲って昔のクルマに比べて広がっているワケで、しかもマシンのメカニズムが複雑化している現状を踏まえて考えると、ピットとの密な連携による情報戦もF1という競技の魅力のひとつだと思うんですけどねぇ。

それと、「これはOK、これはNG」という線引きがややこしくて、これ規制する方も大変じゃないかと思います。例えば、「あそこの縁石を使いすぎてタイムをロスするドライバーが多いようだ」とかって言うのはアウトなのか?とか。そういうのを無線をチェックして線引きするのは大変だし、人によっても基準が変わってくるでしょう。

フェラーリ等のF1ドライバーであるミカ・サロ氏(47歳:フィンランド)が、今回からFIA(国際自動車連盟)が導入したいわゆる「無線指示制限」について否定的な見解を示している。

これは地元フィンランドのテレビ局『MTV3』に語ったもので、その中でサロ氏は「もしもドライバーとの無線交信を規制しようとするなら、全面禁止にすべき。 そうでないなら逆にすべてOKにすべきなんだ。
こんな、どこまでが良くてどれがいけないのか不明瞭な状況では、ただ混乱を招くだけ。
結果は悪影響でしかないし、スチュワード(競技審査委員)だってこんな状況では取り締まりに悩むだけだろう。
個人的にはまったく反対だね、今回の規制については……」と、警告している。

via: ミカ・サロ氏、「不明瞭な無線指示制限は悪影響」: FMotorsports F1

これはミカ・サロの意見に全面的に賛成であります。こういう複雑な規制は、ドライバーにとっても、観客にとっても、スチュワードにとってもマイナスですよ。