大須は萌えているか?

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F1[15] 中国GP 決勝

退屈なレース展開になっちゃいましたが、ちょっと気になるシーンも。F1中国GP決勝。

新たな遺恨?

前戦のショックを引きずるコトなく、メルセデスが1-2フィニッシュで完走。ソフト・ミディアムの両タイヤで安定したラップを刻み、危なげない勝利を飾りましたね。……とはいえ、フェラーリを圧倒的に突き放す、という感じでも無かったんですが。

タイヤデグラデーションを気にしたメルセデス陣営が、2ストップ作戦を実行するためにかなり慎重にタイヤをマネージメントするよう指示しているのかな……とも思ったんですが、レース中ロズベルグがハミルトンのペースが遅すぎると訴え、それを受けたチーム側はハミルトンにペースアップを指示。挙げ句、2度目のピットインではアンダーカット狙いのベッテルをカバーする必要が生じてしまったロズベルグを優先的にピットインさせるコトに。

川井ちゃんはハミルトンが意図的にペースを遅めにし、ベッテルロズベルグの前に出るように仕向けている可能性を示唆していましたが……まぁ、正直それくらいのコトはやりそうですハミルトン。

で、記者会見でも「チームから無線でペースアップを指示されていた件について教えて?」という質問が飛び、ハミルトンは「彼(ロズベルグ)のレースをコントロールしたりはしてないよ」みたいなコメントをしているんですが、その後話を振られたロズベルグはハミルトンに対し「遅いペースで走らされたからレースを妥協せざるを得なかった。ベッテルがかなり接近してアンダーカットのチャンスが生まれたことにより、彼をカバーしなければならなかった」と不満たらたら。

“Interesting to hear from you, Lewis, that you were just thinking about yourself,” Rosberg said to his team mate in a tense post-race press conference.

“The pace in front was compromising my race. Driving slower than was maybe necessary meant Vettel was very close to me, and that opened up the opportunity for him to try the early stop and then I had to cover him. That cost me race time, and as a result my tyres died at the end of the race because my stint was much longer.

via: Hamilton baffled by Rosberg’s criticism

これに対しハミルトンは、「僕の仕事はニコのレースの面倒を見ることじゃなくて、自分のクルマをマネージしてゴールまで連れ帰ることだ」とコメントし、ついでに「意図的に遅く走るなんてことはしてないい。それにもしニコがその状況から逃れたいのなら何か試すことだってできたのに、それをしなかった」とロズベルグをdisる方向に。まーこれはこれで正論なんですが……。

Hamilton however batted away the criticism, saying: “My job is not to look after Nico’s race, my job is to manage the car and bring it home.

“I didn’t do anything intentionally to slow the cars up. If Nico wanted to get by he could have tried, but he didn’t.”

via: Hamilton baffled by Rosberg’s criticism

やっぱりロズベルグはまずスタートで前に出ないとどうにもならんですね。ただまー、ハミルトンがここまでやるというのは、まだロズベルグのコトをちゃんとライバルとして認識してくれているからとも言えるワケで、「もはや恐るるに足らず」なんて思われないように頑張ってくださいロズベルグ

しかしアレですね、何度もワールドチャンピオン獲るようなドライバーは、勝利への執念がやはり異常なんですよ。正攻法で戦っても十分強いのに、さらにギリギリ許される範囲でいろんな揺さぶりをライバルに仕掛けていく。でもこれが世界で勝つってコトなんでしょう。コワイ!

中国のマーシャルは車庫入れがヘタ(?

ハミルトンの謀略(?)によりベッテルメルセデスに近寄るシチュエーションはあったものの、総じて上位陣はさほどバトルも無く、正直あんまし見所のないレースとなってしまいました。そんな中、絵的に一番注目度が高かったのは、最後ホームストレート上でストップしたフェルスタッペンのマシンを撤去しようとしたマーシャルさんの手際でしょう。

場所が場所なのでクレーンで釣り上げるワケにもいかず、ピットウォールを一部開放して手押しでピットまで転がしていく格好になったのですが……どう考えてもその角度じゃぶつかるだろう、という向きでマシンを押していき、案の定ウォールにマシンをぶつけたりして。内輪差というのをご存じか。

結局、トロロッソのメカニックが出張ってきて、ノーズコーンを外すコトでようやくピットに入れるコトができたという。まー急いで撤去しなきゃいけない、という焦りもあったのかもしれませんが、それにしてもアレはねぇ……。しかし、アレでマシンが破損した場合って、サーキット側がその責を負うんですかね?

そういや、フリー走行ではセッション中に観客のひとりがフェンスをよじ登ってコースを横切り、ピットに突撃するなんて事件もあったみたいですが……なんか今年の中国GPは、チャイナクオリティを世界に見せつけてしまった感があります。

そのほか

今回もいろいろ呪われていたライコネンは、決勝ではなんだかんだで4位フィニッシュ。最後はベッテルとの差をじりじり詰め、最後セーフティカーが入った際もタイヤ交換の準備までして、あわよくば表彰台掻っ攫ってやろうという気満々なのが面白かったですね。これで予選からカッチリハマればベッテルを凌駕するコトも十分イケそうなんですが。

ザウバーはナスルとエリクソンがダブル入賞。エリクソンも今回はそれなりにレースをまとめ上げましたね。ザウバーの躍進は内部的な要因というより、フェラーリPUの改善とライバルチームがパットしないという外的要因が大きいような気がしないでもありませんが、それでもメルセデスPUを使用しているのにも関わらずくそみそな状況に陥っているフォースインディアに比べて立派なモンです。

ていうか、エリクソンがこのポジション走れるなら、今のザウバー可夢偉が乗ってたらどれくらいのポジションで走れてたかな……なんてつい考えたりもしちゃいますが。

それから、マクラーレンアロンソ12位、バトン14位とダブル完走。ストレートが長く、PUの性能がモノを言うサーキットでこの順位、しかもダブル完走というのは現状ベストの結果でしょう。まだポイントを争えるレベルでは無さそうですが、ソフトタイヤ使用時のタイムはなかなかのモノだったし、開幕時点での惨状から比べるとそこそこまともに走るレベルになってきた感じ。

もちろん、スタートがあれだけどん底の状態だったので、伸びしろが大きいのはある意味当然の話。ここからさらにポイント圏内を争えるようになるまでにパフォーマンスを詰めていくのは、そんなに簡単な話でもないでしょう。ただまー、なんせドライバーがドライバーなので、マクラーレン・ホンダの初ポイントは案外近いのかも?