大須は萌えているか?

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F1[15] オーストリアGP 決勝

ロズベルグがいいところ見せました。F1オーストリアGP決勝。

運では無い勝利

予選でなんとも締まらない形でポールを逸したロズベルグ、決勝でもずるずるハミルトンにやられちゃうのかなぁ……と思いきや、スタートでうまくトラクションが掛からなかったハミルトンを尻目にトップに立ち、最後までハミルトンを先行させることの無いままトップチェッカー。こんなに力強いロズベルグを見るのは久しぶりですね。

今回のロズベルグの勝因はスタートで先行できたという部分が一番大きかったと思いますが、その後きっちりハミルトンをDRSゾーンに寄せ付けず、ピットアウト後のラップではファステストを叩き出すなどレースのポイントを押さえた走りができており、なんかハミルトンとロズベルグの中身が入れ替わったかと思えるようなレースでした(……というとロズベルグに失礼?)。

ピットインする際には制限速度ラインギリギリのブレーキングをして白煙を上げるなど、「とにかく勝つ」という意識が在り在りと見て取れたロズベルグ。今回はその気合いが空回りに終わらなくて良かったですね。ただ、終盤にはタイヤのバイブレーションの大騒ぎしたり、安心して見ていられたかというとそうでもないんですが。

しかしまぁ、この勝利で何かが変わるかな?ドライバーズポイントも10ポイント差となり、ハミルトン圧勝かと思われたタイトル争いも案外盛り上がってまいりました。しかし次はイギリスGPシルバーストーン、母国レースとなるハミルトンはいつも以上に気合い入れてくるでしょうね、きっと。

まさかの大クラッシュ

あとこのレースで驚いたシーンと言えば、オープニングラップのライコネンアロンソのクラッシュですか。現役F1ドライバーを代表する名手同志のクラッシュであり、アロンソのマシンがフェラーリの上に乗り上げる格好となる大きなクラッシュになってしまったのも驚きでした。

てっきりライコネンアロンソか誰かに追突されてバランスを崩したのかと思ったんですが、どうやら2コーナーの立ち上がりでライコネンが単独でスピン状態に陥り、フェラーリのマシンが左を向いたところにちょうどアロンソマクラーレンが居た、という形だったようで。

ライコネンはなぜスピンしてしまったのかわからないとのこと。

I don’t know exactly what happened before the crash, I had some wheelspin in an unusual place. I was at a quite high speed, suddenly went left and end up there. I did not see anything coming, everything happened very quickly.

via: Kimi Raikkonen : In quotes - Sunday in Spielberg

カナダGPでもヘアピンの立ち上がりでライコネンがスピンしていたのを思い出しますが、今回のケースはコーナーを立ち上がりきった後に起きているように見えます。アロンソは「奇妙な事故だ、彼(ライコネン)は5速ギヤでコントロールを失った」とコメントしてますね。

It was a strange incident, because he lost the car in fifth gear, so it must have been very low grip.

via: Fernando Alonso : In quotes - Sunday in Spielberg

コーナー立ち上がって5速までシフトアップしていって、そこからリヤがズルッとブレイクしてしまう……というのは通常考えにくいですよねぇ。ドライバーのミスとも思えないんですが、うーん。

この件については双方お咎め無しという裁定が下っておりますが、まずは2人のドライバーに怪我が無いのがなによりでした。マシンを下りたアロンソがすぐにライコネンの様子を見に行って、お互い無事を確かめ合っていたのはちょっと良いシーンでしたね。

それはそうと、残ったマクラーレンのバトンは吸気センサーに異常があったみたいで、レースの途中でガレージにマシンを戻してしまいました。これで前戦に続いてのダブルリタイヤ。マイレージも稼げて無いですねぇ……。

フェラーリベッテルも表彰台は固い位置に居たハズなんですが、ピットワークのミスによりマッサに表彰台を奪われた格好。ここに来て、フェラーリの詰めの甘さが噴出していますね。アロンソにしてみれば、「ほら、やっぱりね」という感じかもしれません。

「展開に恵まれれば勝てる」というレベルと、「チャンピオンシップを争う」というレベルには深い溝があるコトを思い知らされるレースでした。

状況を考えれば健闘?

そういや、10グリッドペナルティを喰らって後方スタートだったリカルドが、第1スティントのソフトタイヤを50周も引っ張るという戦略が功を奏したか10位フィニッシュ、レッドブルの地元レースでなんとかポイントゲットにこぎ着けましたね。わずか1ポイントではありますが、今回の状況を考えるとベストリザルトといっていいでしょう。

あとはトロロッソのフェルスタッペンが8位フィニッシュ。レース後半にはマルドナド師匠が後ろで大暴れするシーンもありヒヤッとしましたが、今回レッドブル勢の中では一番そつなくレースをまとめ上げた感じ。その一方で、なんか結構過激なコメントもしているようですが……。

(ピットストップを終えた直後にダニール・)クビアトに押さえられたのは残念だった。あそこで数秒ロスしたんだ。それがなければ7位に入れたかもしれない。

逆の立場だったとして、普通なら僕らは彼ら(レッドブル)を過剰に苦労させるようなことはしない。無線では何も言わなかったけどね。言ってもむだだから。

via: フェルスタッペン「クビアトに阻まれたのは残念」:トロロッソ日曜コメント - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

トロロッソってレッドブルの「ジュニアチーム」だったハズですよねぇ……?こういうコメントには血気盛んな若さが溢れてますね、フェルスタッペン。だからマッサとかベテラン勢の顰蹙を買うんでしょうけど、若いレーサーはこれくらいでも良いんじゃ無いかって思いますけどね、ええ。