大須は萌えているか?

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3泊4日 福岡近辺乗り鉄の旅 後編

前回の記事の続きです。

imp98.hateblo.jp

宇佐神宮

旅行3日目。今回の旅の目標を改めて振り返っておくと、

という感じ。

このうち、「エルミーヌのミステリートレイン 第3章」は2日目にクリアし、平成筑豊鉄道の鉄印も購入済み。というワケで、3日目は「あたる・おとはと巡る!鹿児島本線日豊本線の旅」の対象駅に一通りアクセスしていくことに。このイベントは博多から小倉を経由して佐伯まで乗っていけば対象駅すべてにアクセスできるんですが、博多~小倉間については旅行2日目までにアクセス済み。残るは大分方面の駅なので、まずは特急ソニックに乗って大分方面に向かいます。

これで一気に大分まで行ってしまっても良いんですが、多少なりとも観光的な要素を入れようと思い、宇佐で下車しました。宇佐といえばローマ字表記が「USA」となることで有名ですが(?)、駅名標にある宇佐神宮のアイコンが妙に星条旗めいて見えるのは気のせい?

そういや、平成筑豊鉄道の駅にカナダ(金田)もあったし、これでもう北アメリカを制覇したといっても過言では無いでしょう。

宇佐駅で降りたのは当然宇佐神宮に行くためなんですが、今まで一度も宇佐神宮って行ったことなかったんですよね。なぜだか縁がなくって。なので今回は是非寄ってみようと思ってやってきたんですが、この宇佐駅から宇佐神宮ってまあまあ距離があって、徒歩だと1時間くらい掛かる感じ。バスはあるにはあるんですが、本数がずいぶん少ないため、仕方ないのでタクシーを使いました。雨も降ってたし。なお、タクシーの運転手さんは宇佐神宮についていろいろ説明してくれた上に、周辺のマップまでくれるという親切さ。

タクシーを降りたあと、参道を歩いていくと1台の蒸気機関車が展示されていました。

ずいぶん古そうな機関車だな、と思ったら、なんとこれ明治生まれ。ドイツで製造されて日本に持ち込まれ、宇佐参宮線で走っていたとのこと。やっぱり、宇佐にも参詣路線があったんですね。豊後高田から宇佐駅を通って宇佐八幡まで来ていたようですが、1965年に廃止されたとのこと。今現在だとバスの本数も少なく、公共交通機関で参拝するにはずいぶんと不便な感じになってしまっていますが、基本的にクルマで来いってコトなんでしょうか。

宇佐神宮は全国にたくさんある八幡宮の総本山とされていますが、八幡神の他に宗像三女神神功皇后も祭神となってます。なんで神功皇后が祀られているかといえば、神功皇后の息子である応神天皇八幡神と同一視されいてるからなんだと思いますが、最初からそうだったのかというと謎。

参道を進んでいくと、道が二股に分かれており、その両方に立派な鳥居があるというちょっと不思議な光景に出くわします。

宇佐神宮は上宮と下宮に分かれているそうで、上宮は「国家の神」として、下宮は「民衆の神」として祀られているんだとか。祭神自体は上宮も下宮も同じ。下宮は御炊宮(みけみや)とも呼ばれているようで、その名の通りもともとは神前に供える食事などを作っていた場所のようです。すぐそばを川が流れているのもその名残でしょうか。

八幡神って東大寺の大仏建立にも大きく関わっていて、日本における仏教守護の神(神仏習合のはしり)、ひいては国家鎮守の神としてブランディングされていった感じがしますが、一般民衆からも慕われやすいように気を遣っていたんでしょうか。

なお、私が訪れたときには上宮は修復工事をしていたようだったのがちょっと残念。参拝するときの作法は二拝四拍手一拝となっており、出雲大社と同じなんですね。

宇佐神宮というと、僧侶の道鏡皇位を簒奪しようとしたとされる「宇佐八幡神託事件」が有名ですが、このとき宇佐神宮に派遣された和気清麻呂が託宣を得た場所というのが、今の上宮とかではなく、宇佐神宮に隣接する大尾(おおお)神社というところなんだそうで。気になったのでこちらにも足を運んでみたんですが、自分以外他に誰もいないようなひっそりした場所でした。それゆえに独特の空気感がありますが。

なんでこちらの神社だったのかというと、八幡神東大寺大仏開眼式に出席(?)したあと宇佐へ帰ってきたものの、この大尾山にしばらく鎮座すると宣言し、15年間ここに居たんだそうな。んで、その間に和気清麻呂がやってきたというお話。……いやしかしなんだ、八幡神の正体というのは果たしてなんなんだろう、という興味が湧いてきますね。なんかやたら喋る(託宣を下す)感じがあるし、神様自身の託宣により鎮座する場所がしばらくの間だけ変わる、というのも他所で聞いたことないし。あるいは意外とこういうケースって他にもあるんでしょうか。

この大尾山には、他にも和気清麻呂を祀る護皇神社というのもあったりします。わかりやすいネーミング。

大分~佐伯~甘木

宇佐神宮からの帰り道は空港行きのリムジンバスに乗りました。

……なんかこれ、調べてみると宇佐神宮宇佐駅にも止まるようになっており、途中下車も可能なようだったので。時刻表より5分くらい遅れてやってきたので、宇佐駅での乗り換えがちょっとギリギリになったのはヒヤヒヤしましたが。

宇佐駅からは再びソニックに乗り大分へ。大分でちょっと時間が空いたので、一度駅の外に出て昼食を済ませたんですが、駅前に巨大コケシが寝転んでおりました。なんなのこれ。

ここで普通列車に乗り換えて、さらに南の佐伯まで行きました。これで『駅メモ!』の鹿児島本線日豊本線のイベントはクリア。所要時間を考えるとけっこうな寄り道ではありますが、このへんは海沿いを走ったりもして景色が良かったのでまあ良いかなと。佐伯からはそのまま折り返して大分まで戻り、今度は久大本線に乗り換え……たいんですが、乗り継ぎ待ちのため1時間半近く時間が空くことに。

この中途半端な時間をどうやって潰そうか、と大分駅周辺で時間潰せそうなところを調べてみたら、駅に直結しているビルのてっぺんに露天風呂があると知り、そこに行ってみることに。

www.jroitacity.jp

お値段は少々しますが(連休中はさらに料金が上乗せされる)、設備が新しく、なにより露天風呂の眺望が抜群なので大満足。そこからの景色を写真に撮れないのが残念ですが、風呂+展望料金と考えればかなりアリな気がします。

大分からは由布院まで普通列車に乗り、由布院からは特急「ゆふいんの森」に乗換え。

ホントは、大分始発のやつに乗りたかったんですが、2週間くらい前に指定席を予約しようと思ったら窓側がもう全部塞がっちゃってたんですよね。外国人観光客などに由布院が大人気だ、という話は聞いたことありましたが、その影響なんだろうなあ……。んで、17時すぎに由布院発のやつなら席の空きがあったので、そちらを予約したのでした。

実際問題として、由布院駅の周辺はかなりの混雑で、改札前には「ゆふいんの森」乗車待ちの待機列まで作られておりました。私もとりあえずその待機列に並んだのですが、周囲からは中国語ばかりが飛び交っており、もはやここが日本なのか自信が無くなってきます。

そして乗車後、すぐにビュッフェに行って、予約していたお弁当をゲット。

これ、指定席を予約したあとにJR九州からメールが来て、「インターネット予約限定のお弁当がありまっせ」という内容に釣られてつい予約してしまったのでした。この「おおいた和牛弁当」は3000円というかなり高級な弁当なんですが、この先また「ゆふいんの森」に乗る機会もなかなか無いだろう、と思い注文してしまった次第。発車してからだとビュッフェも混み合いそうだったので、発車前に真っ先に受け取りに行きました。

ボリューム的には普通のお弁当なんですが、この肉がべらぼうに美味いです。

なんていうか、この3000円という値段を肉の質に全振りした感じ(?)。弁当の肉でここまで美味いの初めてかもしれない。

ゆふいんの森」は博多まで行く特急ですが、私は久留米で下車。

なんでかというと、この日の宿は久留米のちょっと東のほうにある甘木に取っていたから。甘木向かうにはへは西鉄甘木線第三セクター甘木鉄道があるんですが、久留米からだとバスで西鉄久留米まで行って、西鉄甘木線で行くのが良い感じ。ていうか、西鉄ってJRの近くを走っているわりに、直接乗り換えができる駅がほとんど無いのはなんなんですかね。

甘木鉄道大砲ラーメン

甘木駅降りてすぐの宿で一泊したんですが、部屋から西鉄甘木鉄道の両方が見えるというなかなか素晴らしいところでした。

甘木まで来たのは当然甘木鉄道の鉄印をもらうためなんですが、甘木鉄道のWEBサイトを確認したところ、鉄印の記帳可能時間が月曜~土曜(日曜・祝日は不可)の8:30~17:30の間のみとのこと。なかなか制約が厳しい。私が訪れたのは連休の合間なのでなんとかセーフ。いつもなら、こうした鉄道旅のときは朝7時くらい(場合によってはもっと早く)には宿をチェックアウトするのが常なんですが、この日は鉄印をもらうために8時半すぎにチェックアウト。

時刻表を見ると、8時31分に列車があるんですが、8時半ジャストに窓口に駆け込んだとしても、どう考えても1分で列車に乗れるとは思えません。なので結局、その次の9時すぎの列車に乗ることに。

出発後、どうやら西鉄甘木線も同時に出発だったらしく、一瞬並走した……と思ったらすぐに線路が離れていきます。西鉄は久留米方面に向かうんですが、甘木鉄道はもうちょっと北の基山に向かう形になります。

この日は旅行最終日、目標としていた内容はほぼ達成できた感じで、あと残るは福岡県内の全駅アクセス。この時点であと残っているのは、久留米から南、大牟田までのJRと西鉄の駅と、あとは門司港付近の駅。この日は飛行機ではなく、博多から新幹線で帰るつもりだったので、門司港付近は新幹線からアクセスしちゃえばいいや、と思い、とりあえず南へ向かうことに。

甘木鉄道で小郡まで行き、西鉄に乗換え。そして西鉄で一気に大牟田まで……は行かずに、西鉄久留米でいったん降ります。いや、久留米に在住経験のある知り合いが、久留米に行くなら「大砲ラーメン」を食べにいくと良い、とか言うもんだから、ちょっと寄ってみようかと。西鉄久留米に着いたのが10時過ぎなので昼食には少々早いものの、営業時間を調べてみると10時半からとなっていたので、店の前で少し待てば良いかなと。かなりの人気店らしいので、12時前後だと行列になっている恐れもあるしね。

Googleマップを頼りに西鉄久留米から徒歩10分程度、大砲ラーメン本店に到着。開店まであと15分くらいありましたが、すでに3人ほど先客がいました。開店直後はまだそこまで混み合っている感じではありませんでしたが、それでも11時前くらいにはぼちぼち席が埋まっていた感じですね。連休の合間でこれなので、土日祝日はもっと混むのかも知れない。

メニューを見ると普通のラーメンと「昔ラーメン」というのがあったので、どちらにするか悩みましたが、なんとなく「昔ラーメン」をチョイス。

いわゆるこってり系のとんこつラーメンかと思いますが、これスープが非常に美味い。思わずほぼ飲んでしまったくらい。あと豚の揚げ玉が良いアクセントになってました。そういや、このときは大盛りで麺は硬めとしたんですが、ここらへんのラーメンだと替え玉という選択肢もあるんだよな……。というか、大盛りと替え玉ってどう使い分けるものなんだろうか……。

余談なんですが、会計時にApple Watchでタッチ決済したらレジの店員さんに珍しがられたんですが、そういや大分のマクドナルドでタッチ決済したときも店員さんに「うわ、それカッコいいですね」とか言われたのを思い出しました。……九州って、スマートウォッチで決済する人ものすごい少数派だったりします?

ついでに熊本市電

ラーメンを食べたあとは西鉄……には乗らず、バスでJR久留米駅まで行って九州新幹線に乗ります。

いや、なんか帰りの新幹線まである程度時間があるので、せっかくだから熊本まで行って市電に乗ろう、と思い立ったものの、往復とも西鉄+JR在来線を使うと乗換え待ちなんかもあって時間が足りない、という微妙な状況だったので、つい新幹線を使ってしまったのでした。当然自由席なんだけど、まあまあ混んでた。

熊本駅で降りて市電乗り場へ行ってみると、これまたかなりの行列が出来ていてビビりました。外国人観光客の姿もちらほら見えたんですが、こんなに混むものなのか。結果的に、一本見送ってその次のやつに乗りました。どのみち、見送ったやつは途中駅までしか行かないやつだったのでちょうど良かったんですが。

市電に乗って終点の健軍町まで行き、そのあと上熊本方面へ行く車両で折り返し。

熊本もなにげに色々な路線があるので、どのみち再訪する必要がありますが、とりあえず市電だけでも先に乗っておけば次来たときに多少なりとも時間が浮くかなと。沿線にある熊本城に寄る余裕はありませんでした。

上熊本からJR鹿児島本線に乗り、大牟田西鉄に乗換え。

あとはこの特急一本で天神まで行けてしまうんですね。

あとは地下鉄で博多まで行き、新幹線に乗換え。ちょっと時間が余ったので、博多駅でちょっと早めの夕食としてまたしてもラーメンを食べてしまったんですが、味は大砲ラーメンのが上だったかな……。

その後新幹線で帰路についたんですが、焦ったのは小倉を出てすぐくらいでトンネルに入ってしまい、危うく門司港周辺の駅を取り逃がしそうになったこと。過去に新幹線で博多まで行ったのってずいぶん前のことなので、どこからトンネルだったかなんてすっかり忘れていた……。結局、新下関付近からアイテムを使ってなんとか一通りアクセスすることができ、福岡制覇は達成できました。

しかし、門司港らへんはできればちゃんと足を運んだほうが安全ですね……。ていうか、駅舎なども含めて写真映えするところも多いので、また門司港周辺も足を運んでみたい場所ではあるんですが。

今回、福岡以外にも佐賀、大分、熊本の一部にもアクセスできましたが、長崎・宮崎・鹿児島はまだ手つかずだし、熊本含め鉄印をもらわないといけない路線もまだまだあるので、九州には少なくともあと2回は足を運ぶ必要がありそうです。本数が少なそうな路線が多いし、ルートを考えるのはなかなか難しそう……。

そういや、最近本州のJRでは特急の自由席を廃止して指定席オンリーにする(その代わりWEB予約を安くする)のがトレンドになっている気がしますが、JR九州の特急(観光列車は別にして)は指定席がオマケ的な感じで、自由席がメインになっているのは地域性の違いみたいなものが感じられて面白かったですね。駅のホームにも特急券の券売機が置いてあるし、より手軽に特急に乗れる感じが。