大須は萌えているか?

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F1[15] イタリアGP 決勝

トップ争いは退屈だった、というかそもそも争い自体が生じないレースではありました、が。F1イタリアGP決勝。

優勝とノーポイント

ハミルトン、今年はスタートでしくじるコトもなく、トップを堅持したままのトップチェッカー。トップ争いという点では、まーホントに何も言うべきコトが無いレースでしたね。最後、ハミルトンに緊急のペースアップ指示が出て一瞬「これがティフォシの怨念か」と思ったりもしましたが、それもポジションに影響を及ぼすコトは無く。

あのペースアップ指示はスタート前のタイヤの内圧が基準を下回っていたコトを指摘され、タイムペナルティの可能性を考えたチームの判断だったようですね。結局、意図的なモノではないとされ無罪放免となりましたが。

No further action over Mercedes tyre pressure investigation

にしても、あのレース終盤に「プッシュしろ」と言われて1秒くらいポンとタイムを上げたハミルトン、どんだけ余力があったんですか。ペースをコントロールしてもなおベッテルに25秒差を付けての優勝、まさに圧勝といえる内容ですね。

対してそれを追いかけるロズベルグ、スタートで出遅れてしまったものの、ピットストップでウイリアムズを2台まとめてアンダーカットすると、今度はベッテルを追撃。このまま2位を奪えるか……と思った矢先、古いエンジンが音を上げてしまいました。

一応計算上はまだレースディスタンスを走りきれるハズだったようですが、さすがに超高速のモンツァはキツかったみたいですね。オーバーヒート気味だったブレーキが程よく冷えてベッテルを追撃しようとプッシュした直後に壊れたみたいで。

もしエンジンを労って3位キープに徹していたら……という言い方もできますが、チャンピオンシップを争っているハミルトンがトップを走っている以上、少しでもそれに近い順位を獲得したいというのは当然。しかし、それが徒となってエンジンブロー、ノーポイントに終わってしまったのは大きな痛手でした。

これでハミルトンとロズベルグの差は53ポイント、丸々2戦ハミルトンがリタイヤしてロズベルグが優勝してもまだ逆転できない差が付いちゃいました。ここからシーズン終盤のフライアウェイ、ロズベルグがどこまでモチベーションをキープできますか。

なんか締まらなかった人たち

ロズベルグのリタイヤもあって、ベッテルは3位のマッサに20秒以上の差を付けての2位。超高速のモンツァでこの成績は十分過ぎるほどの内容でしょう。しかし、一方でライコネンはまさかの5位フィニッシュ。予選でベッテルの前に立ったときにはかなり期待したんですけどね、まさかスタートで最下位に落ちるとは……。

直接的な原因はスタート時にアンチストールが作動してしまい、マシンがまったく加速しなかったと。あとはこれ、ドライバーのミスなのか、マシンに何らかの問題があったのかって話ですが……なんかバイトポイントの調整ミスっちゃったんじゃないのかなー、という気がしないでもありません。しかしこのライコネンの噛み合わなさは一体なんなんでしょうか。

そしてウイリアムズは3位マッサ、4位ボタスと悪く無い成績だったんですが、ピットストップでもたついてロズベルグに2台まとめてアンダーカットされちゃったのはいただけませんでした。3位を確実にするためにマッサを先に入れたハズなのに、まとめてぶち抜かれちゃうのはちょっと。

最後はマッサとボタスがチームメイト同士のガチバトルを展開しておりましたが、マッサが意地を見せ3位を死守。ボタスにしてみれば、ピットがもうちょっと速ければ……というのはあったでしょうね。

あと、早々に2台ともリタイヤに終わったロータスですが、グロージャンが「後ろから突っ込んできたナッセの動きが楽観的過ぎた」とコメント。

I made a strong start but got hit by a car from behind in turn one which broke my rear suspension so that was it for us. It was a too optimistic move from Nasr who hit me which meant my race was over.

via: In quotes - Sunday in Italy

かつてグロージャン・ミサイルとまで呼ばれた彼が、いつの間にか若手ドライバーのスタートを批判するようになっていたのですね……。

PUメーカーを巡る不穏な動き

パワー不足が顕著なコトからイタリアGPは最初から諦めムードだったルノーとホンダ、なんかそれぞれ不穏な噂が出てますね。

ルノーは以前から噂されている通り、レッドブルとの契約を今季限りで解消するというもの。

レッドブル、今季限りでルノーと契約を解消との報 - AUTOSPORT web(オートスポーツweb)

そうなるとレッドブルは来期メルセデスフェラーリユーザーになる、というコトになりますが、これまた噂に上っているメルセデスになるのか。しかし、ハミルトンなんかはロコツにそれを嫌がるようなコメントをしており(当たり前ではありますが)、実際どう転ぶのかようわからんですね。

そうなるとルノーロータスを買収しワークスチームとして立て直しを図るコトになるんでしょうが、そうなるとトロロッソはどうなるんだとか、来期の勢力図が混沌としてきた感じ。

そしてホンダ。こちらはロン・デニスがホンダに対して新井プロジェクトリーダーの更迭を要求した、という話が出ていますね。

「今日、マクラーレンロン・デニスがホンダの社長宛てに新井氏の更迭を要求する書簡を送ったらしい」

F1イタリアGPのレース後、メルセデスのタイヤ内圧問題をめぐってパドックが騒がしくなっているなか、あるヨーロッパのジャーナリストが教えてくれた。

via: GP直送:ホンダ総責任者が、集中砲火を浴びた理由 - F1ニュース ・ F1速報公式サイト

成績が低迷しまくってる中、「ホンダのパワーはルノー超えてるし」等のイカす発言を繰り返してきている新井さんに対してマクラーレン側の怒りが有頂天になっている可能性は否定はできんところです……が、ここでトップの首をすげ替えて上手くいくのかどうか。「ホンダを切る!」という決断を下せないところがマクラーレンの苦しさでもあります。

しかしまー、バトンやアロンソのコメント見てても、事前に苦戦が予想されていたとはいえ、ベルギーとイタリアの低迷ぶりには落胆の色を隠せない様子ですし、マクラーレンとしても何か手を打たねばというところでしょうか。

復帰初年度からマクラーレンというビッグチームと組み、マクラーレン・ホンダという栄光の名前の復活、そしてアロンソとバトンというチャンピオン経験者2人を擁するという超ゴージャスな体制で始めてしまったコトが思いっきり裏目に出ちゃってますね。これがザウバー辺りと組んでいたなら、ここまで大騒ぎになっていなかったような。

新井さんは「レッドブルルノーのような関係になるのは御免だ」みたいなコトを言っているようですが、もう十分それに近い関係になってしまっているような……。