旅先に来てしまったので簡単に。F1シンガポールGP決勝。
- 決勝結果： Race
- 決勝後ドライバーコメント： In quotes - Sunday in Singapore
- 決勝後記者会見： FIA post-race press conference - Singapore
ベッテル圧勝
結局、週末を通してメルセデスは不調なままで、一方ベッテルはスタートからゴールまでトップを守りきる完璧なレースを演じて見せましたね。まさに4連覇時代のベッテルが帰ってきた、そんな雰囲気でした。
一方でこれまた予選から好調で、決勝でも2位フィニッシュを飾ったリカルドですが、2度のセーフティカーのタイミングにピットインを合わせざるを得ず、ベッテルをアンダーカットする機会を逸してしまったと不満そうなコメント。
At the start Seb just went away and then I was coming back to him and if it hadn’t been for the Safety Car, we’d have got pretty close and maybe an undercut would have been possible at the pit stop. Making both stops under the safety car affected our chances and I think that dictated the race really.
確かに最初に大逃げを打ったベッテルですが、5秒ちょいまで差をつけたあとはじわじわとリカルドがタイム差を挽回しており、最初にバーチャルセーフティカーが入った時点では3秒台にまで差を縮めてました。このままもう少し走り続けていれば、アンダーカットのチャンスが生まれたかも……というのは確かにボヤきたくはなりますね。
しかしまーフェラーリにしても当然アンダーカットのリスクは想定するでしょうから、セーフティカーが出ていなくてもそこまでサクッと上手くいっていたとも思えないところではあります。
第2スティントはベッテルも大逃げではなく少しずつ差を広げるペース配分に変更。リカルドは付け入る隙を与えて貰えませんでした。フェラーリにポールトゥウィンをもたらし、そしてリカルドにも完勝したこのレースは、ベッテルにとっては会心の勝利だったんじゃないでしょうか。
メルセデスは大丈夫？
とうとう決勝でもまったく存在感を示せなかったメルセデスですが、ハミルトンはマシントラブルでリタイヤというオマケまで付いてしまいました。少なくともロズベルグに対してはずっとリードを築いていただけに、これは少々痛いリタイヤ。とはいえ、まだ41ポイント差ありますが。
ハミルトンのトラブルはインタークーラーの配管を繋ぐクランプが破損し、ターボのブーストが失われたというコトらしく、PUそのものへの影響は無い模様。まだハミルトンの圧倒的優位は揺るがないですね。
ハミルトンのリタイアはクランプ破損が原因 | Mercedes | F1ニュース | ESPN F1
これでもし鈴鹿でもメルセデスの失速が続いていたらある意味めっちゃ盛り上がるワケですが、さすがにそれは無いでしょう……たぶん。シンガポールはコースの条件が特殊なので。トト・ウォルフもそう考えているようです。
Toto Wolff Q&A: Mercedes won’t be derailed by Singapore slip
あの侵入者の目的は？
2度目のセーフティカーの原因になったコース侵入者、その後27歳の男を逮捕したって続報はあったんですけど、あれシラフでやったのかどうなのかってのが気になるところではあります。過去にコースに人がコースに進入した事例として2003年イギリスGP（牧師が乱入）や2000年ドイツGP（メルセデス・ベンツの元従業員がコース横切り）が引き合いに出されてますが、この2件は侵入者が何らかの主義主張のために引き起こしたものなんですよね。
しかし、今回の件はそういう感じがしないのが気になっています。一体なにがしたかったんでしょうか、あの男。ていうか、これならわざわざピケをクラッシュさせなくても、おっさん一人にカネ渡して乱入させればレースをコントロールできちゃうじゃんね？とか思ったりもしましたが、おっさんが「フラビオに頼まれました」とかゲロっちゃったらアウトだからダメですね。
そのほか
フェルスタッペンの順位入れ替え拒否、あれはなかなか強烈でした。ていうか、サインツが「フェルスタッペンが前を抜くのに手こずってるみたいだから、試しに数周俺を先行させて挑戦させてくれよ」と無線でアピールしてたみたいですね。フェルスタッペンはその辺の経緯も知った上で突っぱねたのかな。
サインツは「もしダメだったらポジションはマックスに戻すつもりだった」と言ってますが、フェルスタッペンは「アイツ絶対戻す気なんてねーよ」とか内心思ってたのかもしれません。いやー若いですね。
マクラーレンは……まぁ、今回はホンダの問題では無かったようですが……アロンソはレッドブルのモーターホームに出入りするところを目撃されたみたいで移籍疑惑が出ていたり、バトンは日本GP前に引退発表をする、という話が出てますね。バトンの件は複数のメディアから出ているようなので、確定っぽい？
おそらくはマクラーレンを含むトップチームのシートの確保が困難となったことに加え、年齢的なもの、ジェシカとぼちぼち子供を……とかいろいろ思いがあるのかもしれません。とりあえず続報待ちですね。
日本GPは自宅観戦の予定ですが、天気がイマイチって予報もあるみたいなので鈴鹿組の皆様、防水防寒にはお気をつけください。
