雨は降りませんでしたが、中々に波乱に満ちた内容でしたね。F1オーストリアGP決勝。
- 決勝結果： FORMULA 1 GROSSER PREIS VON ÖSTERREICH 2016 - RACE RESULT
- 決勝ダイジェスト： Race highlights - Austria 2016（動画）
- 決勝後各チームコメント： Sunday in Austria - team by team
- 決勝後記者会見： FIA post-race press conference - Austria
やっちまったロズベルグ
やっちまいましたね。
Race Hamilton takes victory after late tangle with Rosberg（動画）
ファイナルラップに入る直前までは「あ、これロズベルグ逃げ切れるかな？これでロズベルグ勝てたらワールドチャンピオンの器にかなり近づくかも」なんて思ってたんですが、1コーナーでロズベルグがミスったようでハミルトンがぴったり後ろに付き、2コーナーでアウトから仕掛けたらご覧の有様。
ハミルトンはイン側にかなりのスペースを残しており、これはもうロズベルグに非があるとしか思えません。実際、ペナルティを喰らったのはロズベルグですし。挙げ句、「僕がイン側のラインに居たんだ。少し深くコーナーに入ったけど問題無い。でもルイスがターンインしてきてとても驚いた」みたいなコメントをしており、何言ってんだお前状態。
“Nevertheless I was confident I could defend accordingly - I had the inside line. I went a bit deep into the corner but that’s okay, I dictate, but I was very surprised Lewis turned in. I’m frustrated about losing the win like that - I was out front, felt great and was going to win the race.”
最後の最後、ハミルトンとのガチンコバトルになるとやはり弱さ（主にメンタルの）が露呈してしまった感じがします。トト・ウォルフはロズベルグのブレーキに問題があったコトを示唆してますが、それならそれでドライバーもブレーキの不調に気付いていたでしょうし、その上でライバルにぶつけないようにマネージメントするのがプロレーサーってものでしょう。
正直、このファイナルラップのロズベルグにはかなりガッカリしてしまいました。
一方で、CS放送で川井ちゃんが指摘してましたが、メルセデスのタイヤ戦略はよくわからんかったですね。1ストップでそのまま行かせるのかと思ってたハミルトンを2度目のピットに入れたり、ロズベルグにはスーパーソフトを履かせた一方でハミルトンにはソフト履かせたり。ハミルトン、無線でチームに疑問をぶつけてたし。違うストラテジーで行けそうなところをわざわざほぼイーブンの状態にしてしまったんだから、チームの戦略にも問題があった……というのは結果論になっちゃいますか。
ライコネンが表彰台には乗ったけど
表彰台は獲得しましたが、フェラーリにとっては厳しいレースでしたね。ロズベルグのミスが無ければ、ライコネンも表彰台に乗れてなかったワケですし。何より、ライコネンにとっては前を行くフェルスタッペンを捕らえきれなかったのが悔やまれるところでしょう。スペインGPに続きまたも、という。どちらもタイヤが厳しかったのはあるでしょうけど、一応フェルスタッペンよりはライコネンのタイヤの方が周回数は少なかったワケですしね。
アリバベーネおじさまのライコネンに対する査定がまた下がっちゃったかもなぁ……。
ベッテルはベッテルで、ストレート走行中に突如右リヤタイヤがバーストするという危険な事故に遭い、リタイヤする羽目に。
Race Vettel’s Austria hopes end in the barriers（動画）
バーストの原因は調査中とのコトですが、周回数が多すぎた……ってコトは無いと思うんですけどねぇ、他にも同じくらいの周回数を1セットのスーパーソフトで走ってるクルマも居るし。次のレースが、3年前にバースト祭りが開催されたシルバーストーンというのがまたなんとも言えない不安感を煽ります。
そのほか
3番手スタートだったバトンはスタートで2番手に躍り出るという見せ場を作りましたが、さすがにそのポジションをキープするコトは叶わず。しかし、6位フィニッシュは上出来でしょうね。ホンダに有利なサーキットでもないでしょうに。正直レースペースもそこまで良いようには見えなかったんですけど、うまくグロージャンを封じ込めたバトンがステキでした。
一方でアロンソはスタート直後からPUの不調を抱えていたようで、なかなかホンダも信頼性の問題をクリアにしきれない……。
あとはなんといっても10位初入賞を果たしたウェーレインでしょうか。スターティンググリッドに付く際、間違えてピットスタートとなったマッサのグリッドに並んでしまったようで、レッドシグナルが点灯する前に慌ててバックして正しいグリッドに付くというドタバタぶりでしたが、レース後半知らない間にあれよあれよと順位上げてきてましたね。ハリアントが完走車両の中では安定の最下位だったコトを考えると、ウェーレインの実力でもぎとった入賞というコトでしょう。そのうちメルセデスGPに乗るんですかねぇ。
あ、そういやそのウェーレインを5回に渡ってライン変更してブロックした挙げ句ペナルティ喰らってたマグヌッセンはちょっとどうかと思います。ここまでヒドイドライバーでしたっけ……。
