ハミルトン圧勝かと思ってたんですが……F1イタリアGP決勝。
- 決勝結果: FORMULA 1 GRAN PREMIO HEINEKEN D’ITALIA 2016 - RACE RESULT
- 決勝ダイジェスト: Rosberg beats slow-starting Hamilton to Monza win(動画有)
- 決勝後各チームコメント: Sunday in Italy - team by team
- 決勝後記者会見: FIA post-race press conference - Italy
スタートで決着
ハミルトンが得意のモンツァでポールポジション、こりゃハミルトン勝ったな、って思うじゃないですかふつー。しかしメルセデスのスタート大失敗がここで起きてしまうとは。ロズベルグはイマイチなスタートながらもベッテルを押さえてシケインに飛び込むコトができましたが、ハミルトンは悲惨としか言いようのないスタートでしたね。
それでもソフトタイヤでスタートしたメルセデス、2ストップのフェラーリに対して1ストップ戦略で難なく1-2体制を築き、ここからハミルトンがロズベルグを追撃するか……と思いきや、ロズベルグは完璧にハミルトンとのマージンを確保したままトップチェッカー。スタートでハミルトンが大失敗したのを見て、精神的に余裕ができたでしょうか。
これで意外なコトに(失礼)夏休み明けにロズベルグが2連勝。ドライバーズポイントでハミルトンに2ポイント差と肉薄。まー、どちらのレースもハミルトンと接戦を演じたワケでは無い、というところがミソな気もします。しかし、次のシンガポールはハミルトンが得意というワケでも無い、ていうか去年はメルセデスにジゴクめいた不調が襲いかかったコースなので、また思わぬレース展開が見られるかも?
てか、ロズベルグの方がややこのコース相性が良いイメージがあるので、チャンピオンシップ再逆転の目があるかも。ちょっと面白くなってきました。
笑顔の暗殺者
メルセデスの後ろにはフェラーリの2台が続き、地元モンツァでなんとか表彰台を獲得。メルセデスに勝てないのは最早どうしようもないので、フェラーリにしてみれば現状望みうる最高の結果と言えるでしょう。ただ、やはり「メルセデスには勝てっこないから3位で上等だよね」というのはフェラーリにしてみればお寒い現実。モンツァのイタリアGPはとりあえず3年の契約延長が決まったみたいですが、ティフォシがいつまで我慢できるやら。もちろんドライバーはベストを尽くしているんですが……。
順位的にはフェラーリの後ろですが、5位入賞を果たしたリカルドはお見事でした。昨年はパワー不足で勝負にならなかったモンツァで、メルセデスカスタマーのウイリアムズをぶち抜いての5位はその順位以上に価値あるものでしょう。てか、あのボタスを仕留めたブレーキングはスゴかったですねぇ。なんであれでオーバーランしないんだ。
リカルドのレイトブレーキングはもはや名人芸の域ですが、F1公式サイトの「Winners and Losers」では「Red Bull’s smiling assassin(レッドブルの笑顔の暗殺者)」なんて見出しで書かれててなんかすげー少年漫画とかに出てくるキャラっぽい。
フェルスタッペンはボタスを仕留めきれずに7位フィニッシュだったコトを考えると、なおのことリカルドのあのブレーキングが光りましたね。
そのほか
順位的には特に見るべきものの無かったマクラーレンですが、アロンソが49周目に3度目のピットストップを行い、「POWERED by HONDA」のマシンとしては92年のポルトガルでセナが記録して以来というファステストラップを記録。24年ぶりなのか……。ポイント圏外なので最後に「狙って」タイヤ交換したんでしょうけど、モンツァでファステストってちょっと驚きですね。
ぜひ来年は、狙わずともファステストが取れるクルマを……。
そういや前回のベルギーでウイリアムズをコンストラクターズランキングで上回ったフォースインディアですが、今回もダブル入賞はしたもののウイリアムズの2人がそれを上回るポイントを稼ぎ、またまたウイリアムズに逆転される形に。予選11番手からヒュルケンベルグの前となる9位フィニッシュを果たしたマッサがベテランらしい仕事しましたね。マッサ自身、引退発表した最後のモンツァでポイントゲットしたかったんだろうなぁ。
一方、予選トップ10スタートのドライバーの中で唯一ポイント圏外フィニッシュして今季ノーポイントを絶賛継続中のグティエレス、君ある意味すごいな。