大須は萌えているか?

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F1[16] ブラジルGP 決勝

次が最終戦っていうタイミングでここまで大荒れの展開にならなくてもいいじゃん、と言いたくなってしまったF1ブラジルGP決勝。

天気は荒れましたが

なんか決勝スタート前からフルウェットでのスタートが目に見えていたので、セーフティカーやら赤旗やら出てレース長引きそうだし、ライブで観るのはあきらめて大人しく録画して翌朝観よう……と思ったのは大正解だったんですが、めちゃ長引いた挙げ句フジテレビNEXTの延長放送分が録画できておらず泣きそうになった私です。結局再放送分も録画してカバーしましたが。

セーフティカー先導でのスタート、二度の赤旗中断と天候に振り回されたレースとなりましたが、なんやかんやでメルセデスの2人が1-2フィニッシュを飾っているっていうね。特にハミルトンはウォータースクリーンに邪魔されない先頭の利を活かしての見事な勝利でした。なんで今までブラジル勝ててなかったんでしょうねぇ。

一方でロズベルグは薄氷の2位、という印象。一度はフェルスタッペンにぶち抜かれ、多くのドライバーが餌食となった12~13コーナー付近ではハーフスピンをし、よく2位になれたなと。これも今年のロズベルグが「持ってる」というコトなんでしょうか。ガンガン攻めるフェルスタッペンに対してロズベルグはどうしても守りの走りをせざるを得ず、レース前に「勝ちに行く」とは言いつつもやはりポイントを守るレースになっちゃってましたね。このコンディションじゃそれもやむなしですが。

にしても、アメリカ・メキシコ・ブラジルとキレイに3戦連続でハミルトン優勝・ロズベルグ2位というオーダーになりましたね。最終戦アブダビもこのオーダーならロズベルグがチャンピオン獲得ですが、それで良いのかって気がしないでも無い。ロズベルグとハミルトンのポイント差は12なので、ロズベルグは3位フィニッシュでも無条件でタイトル確定。

……ってそんな状況だったら、絶対守りのレースしますわな。ハミルトンに勝とうなんて思わずに、自分の順位に集中した方が良いわけです。ただ、それだと観てる方としては盛り上がりに欠けるので、レッドブルの2台が空気読まずに引っかき回して欲しい……んですが、アブダビってメルセデスPUのアドバンテージ大きいだろうからなぁ。どこまで食らいつけるかなぁ。

ともあれ、ライブで見られる時間帯の最終戦がタイトル決定戦になったのはある意味喜ばしい限りであります。メルセデスのご両人につきましては、シーズンの締めくくり&タイトル決定戦に相応しいバトルを期待します。

フェルスタッペン大暴れ

今回のブラジルGPに関して言えば、メルセデスの2台よりも一度は後方に下がってから怒濤の追い上げで3位表彰台をもぎ取ったフェルスタッペンがとにかく印象的でしたねぇ。フルウェットのコンディションの中、右へ左へ自由自在にマシンを操って怒濤のオーバーテイクショー。もちろんレッドブルのマシンが雨に合った仕上がりになっていたのもあるでしょうが、ペレスをオーバーテイクするシーンなんかで見せたヘアピンのアウト側から相手を遥かに上回る旋回スピードで被せていく走りとか、こいつどうなってんだ感が半端ありませんでした。

ベッテルはフェルスタッペンにオーバーテイクされた際、押し出されたと無線でぼやいてましたが、あれも完全にイン取られてますからねぇ。ただ、ベッテルにしてみればぼやかずには居られない状況だったんだろうとは思いますが。あの鮮烈さは、まさに頭角を現し始めた頃のベッテルを上回る勢い。面白いハズがありません。

レッドブルが途中インターミディエイトに履き替える作戦に出てなければ、あるいは作戦を2台で分けていればもっと面白い展開になったんじゃないかと思いますが、メルセデスがコンサバな作戦しか採れないのを見越してレッドブルは攻めの作戦を採ったんでしょうし、それ自体は間違った判断じゃないとは思います。てか、あのコンディションでは何が正しいかなんて分かるわきゃないですしね。

そのほか

トップ10に目を向けると、チームとしても今期初入賞となるナッセが光りますねやはり。しかも9位2ポイントの上乗せでマノーを逆転。てっきりザウバーはノーポイントでシーズン終えると思っていたので、この入賞はびっくりでした(失礼)。ナッセにとっては母国GPでもありますし、喜びも倍でしょうねぇ。

一方で最後の母国レースとなったマッサはアクアプレーニングにハマりピット入り口付近でクラッシュ、リタイヤ。最後はきっちり走り切って欲しかったところですが、マシンから降りたマッサにブラジルの観客もウイリアムズ以外の関係者も皆がマッサを労っていたのが印象的でしたね。マッサも思わず涙していましたが、なんか2008年のブラジルGPを思い出す光景でした。これだけ多くの人に愛されたF1ドライバーというのもなかなか居ないんじゃ?

Emotional Massa crashes out of final home race(動画)

マッサ、本当にお疲れ様……ってまだ1戦ありますね、ええ。

マクラーレンアロンソが最後に怒濤の追い上げで10位入賞を果たした一方、雨の名手であるハズのバトンは完走車のうちではぶっちぎりの最下位。どうしてこうなった。バトンは「こういうコンディションで僕が最下位フィニッシュなんて普通じゃない、絶対に何かがおかしい」みたいなコメントしてますね。

Finishing last is unusual for me in conditions like these – so there’s definitely something wrong. I don’t think I’ve forgotten how to drive in the wet…

via: Jenson Button : Sunday in Brazil - team by team

正直アロンソの10位は完全にドライバーの力で、マクラーレンにとってはポイントゲットの喜びよりもバトンの惨状の原因究明の方で頭がいっぱいでしょうね。

しかし今回一番悲惨だったのは、久しぶりの予選シングルグリッドを獲得しながら、決勝のレコノサンスラップでクラッシュ・リタイヤを喫したグロージャンでしょうね。……さすがにこれはピットに帰りづらい。そのまま空港に直行したくなるレベル。

Grosjean crashes out on way to Sao Paulo grid(動画有)

赤旗の原因ともなったライコネンのクラッシュも肝が冷えましたねぇ。あれ一歩間違えば後続車が突っ込んで来て大クラッシュになってもおかしくないですし。

Race Raikkonen crash brings out red flags in Brazil(動画)

レース後のライコネン、こんなコメントを。

このタイヤはすぐにアクアプレーニングを起こす。10年から12年ぐらい前のタイヤはこれぐらいの雨なら何の問題もなかった。アクアプレーニングなんて起きなかった。

via: スピンしたライコネン「10年前のタイヤならこんなことは起きなかった」:フェラーリ F1ブラジルGP日曜

意訳:「ピレリのウェット、ほんとクソだわー。10年前のミシュランの足許にも及ばないわー。」

そういやベッテルピレリのウェットのことクソミソに言ってましたっけ。フェラーリの2人がイタリアのタイヤメーカーであるピレリをボロカスに言うのもなかなかアレですが。他のチームのドライバーはどんな印象なんでしょうね?