- 決勝結果: 2017 FORMULA 1 UNITED STATES GRAND PRIX - RACE RESULT
- 決勝ダイジェスト: Race - Hamilton’s win, as Vettel keeps title hopes alive(動画有)
- 決勝後各チームコメント: What the teams said - race day in the United States
- 決勝後記者会見: FIA post-race press conference - United States
アメリカっぽい演出
リバティメディアの地元国だけあって、いつにも増してレース前のセレモニーや演出、ゲストまでもが派手でしたねぇ。マイケル・バッファーがドライバー紹介して、ビル・クリントンがトロフィー渡して、ウサイン・ボルトがスターターだの表彰台インタビュワーだのを務めるっていう。ドライバー紹介なんて、インディ500かよっていうくらいの雰囲気でした。アメリカ人ああいうの好きそうだよなぁ。
レース後の記者会見でこの演出についての意見を求められた表彰台メンバー、ハミルトンは優勝してご機嫌なせいもあってか褒めてましたけど、ベッテルやライコネンは実際のところはあまり気乗りしてない様子。ライコネンは「決勝レース前にやられるとちょっとね、でもそれで盛り上がるってんなら良いんじゃね」くらいの、いつものアイスマンっぷりですが。
KR: Yeah. I really don’t mind it as long as it’s done at the right time in the right place but it doesn’t make everything a big hassle because usually we have to run around quite a bit on Sunday and it’s far from ideal but I don’t mind these things as long as they are done well and actually if it works out it’s nice.
それを受けてドイツの記者が、「こういうのをホッケンハイムでやれば気に入ったんじゃない?」みたいな質問をしたところ、ベッテルは「そうは思わないよ、ドイツ人がこういう風に盛り上がるのは難しい……」と困惑、ハミルトンは「問題ないっしょ」と答えており、なんというかハミルトンはホントにアメリカの水が合っているんだなぁと。
ハミルトン強かった
決勝レースの感想としてはまぁホントに「ハミルトン強かった」というコトで。金曜日からずっと強かったですが。スタートでベッテルが1コーナーを制したときは「おっ」と思いましたが、ベッテルのレースペースはまったくハミルトンに敵いませんでしたね。鈴鹿で実質チャンピオンは決まってしまったような感じでしたが、今回はトドメを刺された感じ。これでとりあえず、メルセデスのコンストラクターズタイトルは確定。
にしても、ベッテルがあそこまでタイヤに苦しめられたのはちょっと意外でしたね。第1スティントの早い段階からタイヤのグリップ低下に苦しめられていたようですし、1ストップ作戦ではこらえきれずに2度目のピットストップをせざるを得ませんでしたし。タイヤ問題無いよー、とか無線で言いながら1ストップで乗り切ったハミルトンとは対照的でした。後方でボタスはかなりタイヤに苦しめられていたコトを考えると、今回のハミルトンはホントに余裕をもってタイヤをマネージメントできるレースだったんだなぁと。
フェルスタッペン無念
グリッドダウンペナルティを食らって16番手スタートながら、怒濤のオーバーテイクショーで上位に割り込んできたフェルスタッペン、いやはやスゴかった。オースティンみたいなオーバーテイクの自由度が高めのサーキットだと、彼の追い抜きのセンスが際立ちますねぇ。自分がどう仕掛けると相手がどう動く、ってのを冷静に見極めて行ってる感じ。
そしてファイナルラップ、とうとう3位を走るライコネンをも捉えて表彰台獲得……かと思いきやなんと5秒ペナルティを取られてしまい、4位フィニッシュという結果に。当然、これにはフェルスタッペンもクリスチャン・ホーナーも激おこ。
Red Bull slam stewards’ inconsistency after Verstappen penalty
ただまぁ、ビデオを見ると確かにライコネンをオーバーテイクする際、フェルスタッペンのマシンが完全にトラックリミットを超えてしまっている(白線の外側に四輪ともが出ている)のは確かなのです。
VIDEO: All the angles - Verstappen’s last-lap pass of Raikkonen
ただ、ここまでの中で、ここのトラックリミット超えでペナルティ取ってなかったじゃん、っていうのもあるワケです。ついでに言うと、ファイナルラップで表彰台をもぎ取るっていう、最高に盛り上がるオーバーテイクにケチ付けてんじゃねーよ的な意見もあるワケです。
ただねー、これホントにイン側をすっぱりカットして走っちゃってるからねー……。ライコネンがイン側にスペース与えなかったからあそこを走らざるを得なかった、という主張もできそうですが、ただ5秒ペナルティが横暴かっていうとそうでもないような……いや確かにあのフェルスタッペンの走りは報われて欲しかったのですが……っていう微妙な感じ。
でもドライバーズオブザデイはゲットしたしね、間違いなくその走りは多くのファンの印象に残ったでしょう。
そのほか
サインツはルノーのデビュー戦でポイントゲット、パーマーとは一体なんだったのか。てか、これ以上ないくらいの滑り出しですよね。サインツ自身も期するモノがあったのでしょう。てか、乗るヤツが乗れば、コンストラクターズももっと上位に居たハズなんじゃね?という気はしちゃうねー……しかしこのまま行けばトロロッソは抜けるでしょうし、上手くいけばウイリアムズに追いつくコトも不可能では無い気がするけどどうでしょう(20ポイント差)。
一方で、トロロッソで復帰したクビアトもポイントゲット。なんとスペインGP以来。今回デビュー戦のハートレーはそこまで目立つ成績でも無かったし、これで今シーズン残りはガスリー&クビアトかな?って思ったりしたんですが、フランツ・トストはガスリーの起用は明言しているものの、もう一人についてはお茶を濁しているようですね。……今回、「ワンポイント起用」だったのはハートレーじゃなくてクビアトの方だったんじゃろか……。
マクラーレン・ホンダはバンドーンに続きアロンソも決勝レース中にMGU-Hがぶっ壊れたようで、アロンソやブーリエが悲壮感あふれるコメントをするという今シーズン何度も見られている光景が展開されているようです。いやしかし、ホンダPUがここまで景気良く壊れまくるのってなんなんですかね?もうマクラーレンとは縁切るし、信頼性度外視で攻めまくっているっていうならわかりますが……。