大須は萌えているか?

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F1[18] アゼルバイジャンGP 決勝

やっぱり荒れたレースになっちゃうんですねえ……F1アゼルバイジャンGP決勝。

目まぐるしいトップ交代劇

レースは順当なスタートを決めたベッテルが安定してレースをリード、ベッテルのタイヤ交換後はロングスティント作戦を採っていたボタスにトップを譲りますが、実質的なトップの座はキープ。こりゃこのままベッテルの勝利は堅いかな……と思ったら、まさかのレッドブル同士討ちでセーフティカー、ボタスは当然このタイミングでタイヤ交換を行い、一番得をする立場に。同時にベッテル、ハミルトンもタイヤを換えたため、最終スティントのコース上で勝負を決する流れ。

それでも、クルマが一番決まっていたのはベッテルですし、まだ一番有利かなーと思っていたんですけど、リスタート直後の1コーナーでそのベッテルが仕掛けてド派手なタイヤロックアップ&コースアウトでハミルトンにも先行される形に。さらに、でかいフラットスポットも作ってしまったというコトで万事休す。

で、こうなるとボタスの勝ちかー、と思ったら、今度はなんとボタスがホームストレートでデブリを踏んでタイヤバースト、そのままリタイヤという波乱。結果として、勝者はハミルトンという形に……。これがハミルトンの今季初優勝というのも意外ではあるんですが、こんな棚ぼたの形での初優勝というのも意外というか何というか。とはいえ、これがきっかけでハミルトンが一気に勢いづくかもしれんですね、ってもうポイントリーダーにはなってるんだけど……。

次のバルセロナでのフェラーリメルセデスの位置関係で、中盤以降のシーズンの流れが見えてきそうですね。

入賞圏内の意外な顔ぶれ

さすがバクーと言いますか、入賞圏内に食い込んだドライバーたちもなかなかに意外な顔ぶれ。ライコネンはオープニングラップでオコンと派手な接触をして早々のピットインを強いられながらも2位、そして3位はバクーではツキに恵まれているらしいペレス。ペレスは一度5秒ペナルティを喰らいレース中に消化、しかしさらにDRSを使っちゃいけないタイミングで使ったとして審議対象になっていたようですが、こちらはお咎め無しで表彰台確定。もしこれで表彰台取り上げられてたら、フォースインディアのスタッフめちゃくちゃ落ち込んでたでしょうねえ。

一番意外なのは6位に食い込んだルクレールザウバーがここまで力強いレースできるとは……。去年表彰台に上ったストロールも8位入賞しており、このコースは若いドライバーにとっては良い場所なんでしょうか。

それから7位に食い込んだアロンソもさすがの一言。この人もオープニングラップでシロトキンと接触して ボロボロの状態でピットに戻ってくる有様でしたが、その後ここまでポジションを戻すとは。それまで全然良いところ無しな感じだったバンドーンも9位入賞してたりして、こういうしぶとさは持ってますねえ。バンドーン曰く、レッドブル同士討ちクラッシュでセーフティカーが入った時に最後尾近くに居たため、それを逆手にとってセーフティカー明け直前にタイヤを換えたとのこと。直前までウォーマーで温められていたため、セーフティカーランで冷えていたタイヤを履いたマシンより優位に立てた、というワケだそうで。これ、面白い作戦ですね。

そして10位にはF1初入賞となるハートレイ。今回のペースを見ていた感じ入賞は厳しいかと思いましたが、こういうサバイバルレースでは生き残ることで結果が付いてくるもんですね。一方で12位に終わったガスリーは、マグヌッセンに幅寄せされたコトでフロアを壊してステアリングも曲がってしまったようで、「ケビンは今までレースをしてきた中で一番危険なドライバーだ」とまで言う大批判ぶり。

VIDEO: Why Gasly branded Magnussen ‘the most dangerous driver on the grid’

ガスリーは予選では今までのレースキャリアで最も恐ろしい思いをしたり、決勝では最も危険なドライバーに幅寄せされたりと、なんだか一気に寿命が縮まるような週末になってしまったようですね。

レッドブルの同士討ち

今回の波乱のレースを最も象徴しているのが、レッドブル2人の同士討ちというコトになるんでしょう。レッドブルは基本的に2人のドライバーに自由にレースをさせる方針なので、今回のような事態も時として起こってしまうっていう……。チームとしては互いに非があるというスタンス、レーススチュワードも2人ともに戒告処分を下すという喧嘩両成敗的な裁定になったようで。

Horner: Ricciardo and Verstappen both to blame for clash

フェルスタッペンはギリギリ許容されるレベルのいやらしいブロッキング(褒め言葉)で定評がありますが、今回のリカルドが突っ込んでしまったときの動きはちょっとどうかと思いました。それに、あれだけスピードが出るストレートエンドでああいうブロッキングをするのは、それだけでも相当リスキーなワケで。結果として相手だけでなく自分のレースをフイにしてしまう、というリスクをもっと考えるべきでしたね。

そういや、レッドブルとホンダが来季のPU供給について正式に会合を持ったというニュースがF1公式サイトにも出てるんですね。

Red Bull and Honda begin ‘positive’ talks over 2019 engine deal

来季のリカルドの去就が不明確なままですが、フェルスタッペンがホンダを駆るとなると、それはそれで面白そうな、しかしハラハラしそうな……。