大須は萌えているか?

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F1[18] シンガポールGP 決勝

眠気を誘うレースだったコトは否定できない、シンガポールGP決勝。

跳ね馬は 足は速いが 頭は悪い

決勝の上位6台はトップ3チームで占められ、かつフィニッシュした順位も予選そのまま。まあ、そういうレースではありました。セーフティカーは出動したものの、なにせスタート直後の1回だけだったので、ピットストップストラテジーにはなんの影響も及ぼさなかったっていう……さすがに1周目にタイヤ換えて走りきれるようなコースでもないし。

コース上のオーバーテイクが極めて困難というこのサーキット、ハミルトンはこのコース特性も頭に入れつつ、トップを走る特権としてペースコントロールを徹底してタイヤマネージメントに努めてましたね。結果的に、セーフティカーのおかげもあって、タイヤがどこまでもつか不安視されていたハイパーソフトを15周目まで引っ張るコトができた。

一方でフェラーリのエンジニアはハミルトンの「タイヤはまだ十分にある」という無線を逆の意味と勘違いしてしまい、ベッテルに「んなワケあるかい」と一蹴されるというコントを演じていたワケですが、しかしその2周くらい後にベッテルが先んじてピットイン。そして残り周回をもたせるのは厳しいだろうと思われたウルトラソフトに交換。

ハミルトンに揺さぶりをかける作戦だったのかわかりませんが、ハミルトンもすぐにカバーしてソフトタイヤに交換。ハミルトンのペースが目に見えて落ちていたならアンダーカットが成立する余地があったのかもしれませんが、ちょうどそのタイミングでハミルトンはプッシュして全体ベストぽんぽん出してましたからね。その後フェルスタッペンにオーバーカットされちゃった件を抜きにしても、なんでこういう判断したのか意図が不明です。

あるいは、とにかく定石とは何か違うコトを試してチャレンジするしかない!という、半分くらいヤケクソ気味な判断にも見えてしまうんですけど、それで今のメルセデス+ハミルトンを攻略しようというのは、あまりに無謀では……。

ベッテルはチームを擁護するコメントをしていますが、まあこれはベッテルなりにチームの士気を落とさせないための配慮なんでしょうね。無線のやりとりや表彰台の表情見てると、相当フラストレーション溜まっている感じが滲み出ておりますし。ただ、現状メルセデスに対抗できるチームがフェラーリしか無い以上、クソミソなチーム批判をするのも勇気が要るところではありましょう。いやしかし、もうフェラーリのストラテジーはちょっとヒドすぎると思うぞ。

挙げ句フェラーリ自サイトに掲載したレースレポートに「Boredom the winner in Singapore(退屈がシンガポールの勝者)」って見出しを付けて、Twitterで総ツッコミを受けていたようです。ペトロナスのアカウントからは、「退屈?とてもエキサイティングだったと思うけど……」とOKマークを作るハミルトンの画像入りリプライが寄せられており、フェラーリにとってはなんとも言えない恥の上塗り感があってステキですね。

抜きにくいコースで頭がフットーしちゃってる人々

ギャンブルめいた作戦に出たチームといえば、後方のスタートでスタートタイヤを選ぶ権利があったにも関わらず、なぜか2台ともハイパーソフトでスタートしたトロロッソも。

いやしかし、オーバーテイクが困難でトラックポジション重視なコースで、他者のペースにめっちゃ巻き込まれるポジションからのスタートで、敢えてハイパーソフトを選ぶ意味ってなんかあったんでしょうか……。これもなんか、「いつもならもっと良い予選ポジションに居られたハズなのに!原因もわからん!何か手を打たな!よっしゃハイパーソフト!」みたいなノリで決めてしまったんじゃないだろうかと思っちゃったりもするんですけど、どうなんですかね。

いやまあ、フェラーリトロロッソというイタリアチームに対する偏見かもしれませんけど……。

そういや、フォースインディアもペレスを2ストップ作戦にしようとしていたっぽいですけど、アレも散々な感じでしたね。ていうか、またスタート直後の同士討ちでもう終了ムードでしたけど。ペレスはシロトキンに向けてぶつけに行くという暴挙までやらかしましたが、ペレスとしてはコーナーイン側のドアを閉じようとした、というコトらしいです。いやいや、あの動きは……。

RACE: Frustrated Perez collides with Sirotkin(動画)

普通のサーキットであれば、予選であれだけ遅かったウィリアムズのマシンのオーバーテイクにここまで手こずるコトは無いんでしょうけど、だからこそ余計にイライラが募っちゃってる感あります。

しかしシロトキン、ペレスの件では被害者ですが、ハートレイに対しては相手を壁に追いやるようなライン取りしたり、グロージャンとやりあった挙げ句グロージャン共々青旗を無視してペナルティを喰らったりと、なんか妙に悪目立ちしておりましたね。次が母国GPだから、ちょっと目立っておかな!くらい思ったんでしょうか。あるいは、母国GPまでにポイント上乗せしとかないとプーチンに粛s(以下略

逆に、11番手・12番手・13番手からスタートしたアロンソサインツルクレールは、自由なタイヤチョイスのアドバンテージを活かしてウルトラソフトでスタート、そこからピットを引っ張るだけ引っ張りまくって(39周目くらいまで)、結果として7・8・9位フィニッシュを達成しているのはお見事ですね。まあ結局、トラックポジションを重視する正攻法の戦略が一番結果を出した、というコトで……。

予選7~10番手で入賞圏内に残れたのは、10番手スタートのヒュルケンベルグだけ(決勝も10位)というのはちょっと面白い結果でした。まあ、フォースインディアは自滅した感もありますが……。