大須は萌えているか?

gooブログからこっちに移動しました

『劇場版シティーハンター 新宿プライベート ・アイズ』を観た話

三連休ずっと引きこもっているのもアレなので、散歩がてら映画館まで行ってシティハンターの劇場版を観てきました。

アニメ「劇場版シティーハンター <新宿プライベート ・アイズ>」公式サイト | 2019年2月8日全国ロードショー

私の場合世代的にシティハンターは子供の頃よく読んでましたし、アニメも観てましたし、単行本も集めてたりしていたので、懐かしさもあって観てみようかと思った次第。正直、なんで今になって劇場版?という気もしましたが、主題歌に『Get Wild』を採用したり、声優陣はオリジナルキャストで揃えられていたり、さらにはキャッツ・アイの三姉妹も登場するとかって話だったので、当時のファンが懐かしがって観に来るのをあからさまに狙っている感じだなーと。んで、狙い通りにホイホイ観にいってしまったんですけどね?

予告の動画なんかで察するに、過去のシティハンターのフォーマットをきちんと踏襲しつつ時代背景を現代的なものにし、あとは主要なキャラクターをきちんと登場させて旧作ファンへのサービスを多めに盛り込んだお祭り映画的な感じかなーと想像していたんですが、その想像をほぼまったく外さない出来でありました。良く言えば旧作ファンにとって「安心して観られる映画」、悪く言うと「期待を超える何かがあるワケでは無い映画」、という感じでしょうか。

でもまールパン三世のテレビスペシャルや、コナン君の劇場版(観たコトないけど)なんかも同じような感じだと思うので、そういう「娯楽映画」だという前提で観れば満足のいく作品と言えましょう。作品の雰囲気は間違い無く昔テレビで観ていた『シティーハンター』でして、最後のアニメ化から20年、初代テレビシリーズから数えると32年という時を経て、メインのキャストが変わらないまま(監督も一緒だ)よくぞここまでちゃんと『シティハンター』が作れたもんだ、とそういう感動はありました。ある意味、アニメの伝統芸能枠と言っても過言では無いでしょう(?)。

劇中で歴代テレビシリーズのOP曲やED曲、挿入歌までもがふんだんに使用されていたり、最後のスタッフロールでも旧作ファンへのサービスが盛り込まれているというのは、まさにおっさんホイホイ状態でありました。テレビシリーズのシティハンターが大好きだった人は観ておいて損は無い作品とは思いますが、旧作に思い入れの無い人が観たらどこまで楽しめるかは微妙かなー。シティハンターの文脈に馴染んでいると違和感無いんですけど、そうでないと「え、なんでこの人たちこんなところでいきなりドンパチ始めてるの?」みたいになっちゃいそうですし。

舞台設定が公開されている今現在に合わせられている一方、獠は相変わらず自称ハタチですし、香も20代というコトでサザエさん時空が発生しているようなんですけど、どうせここまでおっさんホイホイな内容なら劇中も80~90年代のままにしちゃえば良かったのでは?と思わないでもない。ドローンや無人兵器を登場させてハイ現代風、というのもいささか手垢が付いてきてしまっている感じがしてしまい、そこに目新しさを感じないですしねえ。

最近、改めてテレビシリーズが作成されたルパン三世なんかは、アミみたいな現代のWEB技術に精通したキャラクターを登場させるコトによって新しい面白さを醸し出すコトに成功していたように思うんですけどね。そういう意味では、本作はやや中途半端な印象も拭えなかったかな?

あ、ちなみに本作で使用されている過去のシティハンターのボーカル曲がまとめられたCDがリリースされておりまして、これはおっさん的には懐かしすぎて死ねるレベルなのでオススメです。……まさか2019年にもなって、映画館で小比類巻かほるを聴けるとは思わなかったよね……。

劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ> -VOCAL COLLECTION-(期間生産限定盤)
リエーター情報なし
アニプレックス