大須は萌えているか?

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F1[19] スペインGP 決勝

予選から決勝にかけて、ボタスがダウングレードしてしまったようです。F1スペインGP決勝。

逆襲のハミルトン

バクーではボタスに勝利を奪われ、ここスペイン予選でもポールポジションを奪われてしまったハミルトンでしたが、決勝ではまさに横綱相撲とでも言うべき走りを見せてくれましたね。スタートで先行してからは、ボタスに付け入る隙を与えないレースでした。セーフティカーが入ってマージンが無くなったときも、リスタート直後から抜群の集中力を見せてあっという間にボタス以下を突き放してみせましたし、ついでにファステストラップも記録して一石二鳥。

さらにハミルトン、レース後の記者会見では「この勝利をハリーに捧げたい」とコメント。ハリー is 誰、と思ったら5歳の小児がん患者の男の子だそうで、SNSでハリーからのメッセージを受け取ったハミルトンが感銘を受けた、というコトみたいですね。

I just had a really nice message from a young kid who is suffering with an illness. We had sent him a card and a cap and I saw that today before going into the race. I was chilled but I was looking for something for inspiration, something to grab onto, so I dedicated today’s race to him.

via: Spanish Grand Prix 2019 Sunday press conference full transcript | Formula 1

こういう振る舞いも含めてのチャンピオン、ですねえハミルトン。

ボタスも内容的には悪く無いレースではあったんですが、なにせハミルトンの出来が良すぎましたね。予選と決勝で見事に立場がひっくり返ってしまった感。予選のスピードを考えると、もっとハミルトンに食いついていけるのかな、とも思ったんですけどねえ。

そういや、今回はダイムラーのツェッチェCEOがチームを代表して表彰台に登っており、ハミルトンが促してボタスと2人で彼を抱え上げたり、またメルセデスのマシンのノーズにはツェッチェCEOばりのヒゲ型エアロデバイス(?)が搭載されたりしていましたが、

ツェッチェ博士ってダイムラーCEOとしてグランプリに参加するのは今回が最後なんですね(5月22日付でCEOを退任)。モナコGPの直前っていうのがなんかもったいない感じですが(?)、ダイムラーには居続けるみたいだし、またちょいちょい見かける機会もありそうな。

ヒヤヒヤするハースの2人

予選だけ速くて決勝は腰砕けになるコトで定評のあるハースですが、今回は決勝レースペースもまあまあの水準を保っており、結果として今季初のダブル入賞……ではあったんですが、マグヌッセンとグロージャンがやり合ってホイールが接触グロージャンがコースを飛び出すようなシーンもありヒヤヒヤ。ハースにしてみれば貴重なダブル入賞のチャンスなんだから、チームオーダー出すなりしたほうが……とも思ったんですが、レース終了直後にチーム代表のギュンター・シュタイナーが2人のドライバーに無線で呼びだしをかけていたんですね。

コワモテのシュタイナーに「このあとすぐ俺のとこに来い」と言われたらビビってしまいそうですが、まあ実際に無線での呼びかけを聴くとそんなキツい言い方はしてなくて安心しました(当たり前か)。

しかしこのレース後すぐに2人を呼びだして話し合いをするあたり、シュタイナーのマネージャーとしてのマメさを感じますね。間を置かずにすぐ2人揃えて話し合い、感情的なしこりを残さないように、というコトなんでしょう。

“We went straight in after the race”, said Steiner, “I said to both ‘Come to the office, we need to clear this’. We cleared the air, we agreed on what happened and we want to go forward strong.

“I mean we had a good race here, I think the good thing is we entertained a little bit in an otherwise quite boring race, so that’s the good thing out of it. We lost some points, we’re not happy about that but is there one to blame more than the other?

via: Haas: Magnussen and Grosjean have cleared the air after contact | Formula 1

悪ガキに説教する学校の先生という感じがしないでもないですが、実際問題、良くも悪くも悪ガキっぽい2人だし(特にマグヌッセン)。レース後のコメントは2人とも冷静な感じではありますが、いくつか順位を失う結果になったグロージャンは不満げな表情を隠し切れてない感じも……。

フォースインディアでコンビを組んでいたオコンとペレスもそうですが、チームメイト同士の実力が拮抗していて、いつも同じような場所を走っていたりすると、どうしても直接対決に機会は増えるし、それをマネージメントするチームも大変ではありますね。オマケに中団グループだと前後がつっかえててすぐにポジションを失ったりするから、チームも迂闊な指示は出せないし。

そのほか

レッドブルはフェルタッペンが今季2度目の表彰台獲得。早々に2ストップ作戦を確定させたときは微妙な感じもしたんですが、結果的にセーフティカーのおかげで労せずして3位の座をキープできましたね。もしセーフティカーが無かったら、1ストップのルクレールを仕留め切れていたかどうか、というのも興味があったんですけど。ただ、レースペース的にはフェラーリと互角以上に戦えてましたね。

ガスリーも6位入賞、クビアトも9位入賞でホンダ勢は4台中3台入賞。アルボンは11位だったので惜しかった。トロロッソ含めてホンダ勢が全体的にパフォーマンス良かったですねえ。こういう総合力の問われるサーキットでの好結果は、ホンダのドライバビリティ重視の開発姿勢が功を奏した格好でしょうか。レッドブルモナコとの相性が良いので、次戦はより楽しみですね。あとは、ガスリーがもっとフェルスタッペンに迫ってくれれば言うコト無しなんだけど。

逆にいうと、スペインでも表彰台に登れなかったフェラーリは、モナコではもっと悲惨なコトになるんでしょうきっと。直線番長だし。