大須は萌えているか?

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年を取ると新しいアニメやゲームが楽しめなくなるのは、柔軟さや吸収力が落ちているからなのか?

若い頃はアニメやゲームが大好きだったのに、年を重ねるにつれ新しい作品に対する興味が薄れていってしまう現象について、最近以下の2つの記事を見かけたんですけども。

どちらの記事も言っているコトはほぼ同じで、年を取るにつれ新しい作品が楽しめなくなっていくのは、新しいものに対する「吸収力」もしくは新しいものを受け入れる「柔軟さ」が無くなるのでは無いか、というコトを言っているワケですね。

私ももはや、押しも押されもせぬおっさんになってしまった身として思うのは、確かに年を取るにつれ新しいアニメやゲームに対する興味が薄れていっているなあと。特にゲームに対する興味は激減しておりまして、今ではたまーにグランツーリスモやる程度です。ソシャゲは最初からまったく手を出しておりません。

ただ、これが「吸収力や柔軟性が無くなった結果」だと言われると、なんだか納得できない感じもします。イヤ別に自分の老化を認めたくないとかそういうんじゃないですよ、たぶん。だってさ、アニメやゲームに対する興味が薄れてきたといっても、「新しいもの」を受け入れなくなったワケじゃないですし。若い頃よりも読書量は確実に増えているし、主に読む本は古典よりも新しく出版されている本のが多いし。テレビ番組も、若い頃だったら観なかったような番組を観たりもしてますしね。もっぱらNHKですけど。

それになにより、新しいアニメも観る数は減らしているものの、コンスタントに観てはいるし、気に入った作品はBD買ったりしてますしね。ただ、若い頃に比べて好みが変わってきたのは確かだと思います。コテコテなハーレム設定の作品やバブみが強すぎる作品、あるいは俺TUEEE系作品のような、視聴者の欲望に忠実すぎる作品はわりと苦手。これらの作品群、10代の頃なら受け入れていたようにも思います(ていうか、こういう作品群って主に10代~20代前半くらいをターゲットとして想定しているでしょうし)。

年取っていろいろな経験を重ねていくと、視聴者の欲望に忠実すぎる作品を観ると「そんな都合のいい話があるかー!」という思いが先に立ってしまいまして、素直に観られなくなっちゃうんですよ(個人的な見解です)。でも、作品のテーマにちょっとした「毒」があったり、キャラクターの心理描写に深みがあったり(キャラの良いところだけではなく、イヤな部分まで踏み込んで描くとか)、あるいは上手いこと風刺を効かせたコメディーだったり、そういう作品は好きだし今でも観ますね。あとは作り手のコダワリやフェチがビンビン伝わってくるような作品とか。

こういうのって、柔軟性が無くなったというよりは、「好みが変わった」というだけの話だと思うのです。

そこに加えて、どうしても可処分時間の問題が絡んできてしまいます。私なんぞは気軽な独身者で、社会人としては可処分時間はかなり多い方だと思うんですが、それでも録画した番組観たり、本を読んだりしていると「時間が足らん」と感じてしまうんですよね。ゲームをあまりやらなくなった理由はこれが大きくて、ゲームにハマっちゃったりしたらもう最悪の時間泥棒になるコト請け合いじゃないですか。それが怖くて、ゲームは意識的にハマらないようにしている部分があります。5年プレイした艦これ止めてからは特にそうかな。ゲームに楽しさを感じなくなった、というよりは、ゲームに費やしてしまうであろう時間を考えると純粋に楽しめなくなってしまった、という感じ。

三度の飯よりゲームが好き、くらいの人であれば、それでもゲームをやり続けるんでしょうけど、自分の場合「そんなに時間を費やしてまでやるもんじゃない」という感覚が強いのも確かです。RPG1本クリアする時間で、本が何冊読めるんだか……。あ、でもFF7リメイク出たらちょっとやりたい(思い出補正)。

要は、自分の好みが若い頃から変化してきていて、それに伴って相対的にアニメやゲームに費やす時間を昔よりは減らしてる、そしてその分、他のことに興味を向けている、というだけのコトだと思うんですよね。なので、別にそれを悲観的に考えるコトはないんじゃないかな、と。ただ、昔からアニメやゲームのオタクを自認してきたような人は、自分の価値観の変遷を受け入れられず、悲観的な気持ちになっちゃうのかも知れませんけど……。

新しいアニメを観る気が起きないのなら、観なけりゃいいのです。その分、今の自分が好きになれるものを探したほうがいい。別にそれはネガティブな話じゃないんだから。

あと、「自分がアニメやゲームに対する興味を無くしてしまったのは、最近の作品がクソばかりだからだ」みたいに思い込んでしまうと、一気に老害一直線になってしまうので気をつけたいところです。