大須は萌えているか?

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F1[20] アイフェルGP 予選

今年、ドイツでやるのってこのレースだけなんだから「ドイツGP」で良いじゃん……と思ったりもするんですが、国名を冠したレースはあくまで本来の(?)開催契約を結んでいるレースだけってコトなんですかね。F1アイフェルGP予選。

金曜日のプラクティス、無くてもいい?

ロシアからの好調を持続しているかのように、ボタスがポールポジション獲得。風の影響もあったのか、最終アタックでハミルトンらがタイムを伸ばせない中、盤石のアタックでした。金曜日は霧の影響でドクターヘリが飛べなかったためセッションがまるっとキャンセルされてしまい、予選前のプラクティスは60分のFP3だけという状況。そんな中で如何に素早くコースに順応し、セットアップを見つけ出すか……という勝負でもあったワケですが、ボタスは上手くやってのけた感じですね。

ボタス自身、短い時間でコースに習熟しマシンを煮詰めていく作業は好きなようで、他のグランプリでもプラクティスの時間はもっと短くて良いんじゃないの的な発言もしてますね。そのほうが、ドライバーとチームが素早く状況に順応するスキルが試されるからと。

So, I think with more practice would have been a tiny bit quicker. I can’t say a number but honestly, I think currently, in the normal weekend, I feel like there’s too much practice. Everyone finds their ways and set-ups and the optimal things in terms of driving and the car set-up – but if there would be a bit less practice, maybe some teams can get it right, some drivers can get it right, and some don’t. I kind of like it with a bit less practice.

via: FIA post-qualifying press conference - Germany | Formula 1®

ハミルトンやフェルスタッペンもこの意見には賛成のようですが、その場合新人ドライバーやリソースの少ないチームは不利になりそうな気もしちゃいますね。金曜のプラクティスは経験の少ないドライバーだけ参加できるようにするとか?まあ、レースの開催数を増やしていく流れを考えると、運営側としても金曜セッションは無くしていく方向にしたいんでしょうけども。次々回にイモラで行われるレースがまさに土日のみの開催として設定されており、コンパクトなグランプリフォーマットの試金石となる位置づけだったんでしょうが、図らずもこのニュルブルクリンクでも同じ状況になったワケですね。

記者会見で「イモラが楽しみ?」と聞かれたボタス、「もちろん」と答えて自信満々。トップドライバーからも「金曜日無くても良いんじゃね?」という意見が出てきているのを見ると、F1全体のフォーマットとして金曜日を無くす方向に傾いていくのかしら……。観戦する側としては、鈴鹿の金曜ってグランドスタンド以外は自由席になってて好きな場所から見物できるので、無くして欲しくはないんですけど……。

それはさておき、あと注目するべきはフェルスタッペンのタイムがメルセデスにかなり接近しているコトでしょうね。2番手ハミルトンとの差はわずかに0.04秒。Q31発目のアタックではトップタイムを記録したりもして、ポールを狙えるんじゃないかってくらいの勢いでしたし。レッドブルがここに持ち込んだ空力アップデートが上手く機能しているようで、アルボンも5番手と悪く無い位置。

各チームロングランが出来ていないので、決勝のタイヤがどんな塩梅かっていうのが気になるところ。気温が非常に低く、かつ決勝も雨になる可能性もあるみたいなので、不確定要素が多いですねえ。メルセデスが結局2台ともスタートタイヤをソフトにした理由はスタートでの出遅れを気にしてのコトみたいですが、これは気温も考えての判断なのかなあ。

Mercedes: Starting F1 Eifel GP on mediums would have been ‘big gamble’ - F1 - Autosport

フェラーリが好調?(ただしベッテルは除く)

トップ3以外で目を引くのは、4番手に飛び込んで来たルクレール。4番手はシルバーストーン以来ですね。フェラーリもエアロのアップデートを持ちこんでいるようですが、ここまでタイムが伸びた理由はルクレール自身にもわかっていないようです。フェラーリはタイヤの作動温度領域に上手く入れられない現象で悩んでいるコトが多いので、ここまで寒いコンディションで上手く一発のタイムが出せたというのは確かに不思議な話。

Leclerc ‘very happy but quite surprised’ as Ferrari upgrades help him to shock P4 at the Nurburgring | Formula 1®

ただしベッテルはQ2でルクレールに0.5秒差を付けられてノックアウト、これで7戦連続でQ3に進出できていないコトになります。ベッテル自身、マシンのフィーリングは悪くないとコメントしているんですが、だとするとこれは本人のメンタルの問題なのかなんなのか。レッドブル最終年なんかもそうなんですけど、ベッテルって強力なチームメイトが現れて自分が明確なナンバー1では無くなったときにやる気を無くすイメージが……。チームが自分を最大限もり立ててくれないと力を出せないタイプに見えちゃうんですけど、どうなんでしょ。ストロールと組む来年は間違い無くベッテルがナンバー1だろうとは思うんですが、なんせストロールもオーナーの息子なので邪険にはされないハズで、そこでどういう力学がチーム内で働くのか興味津々ではあります。

ルクレールはここ2戦連続でポイントゲットして上り調子なので、決勝でこのポジションのままチェッカーを受けられるかどうか気になるところ。

まさかのヒュルケンベルグ再登場

レーシングポイントのストロールが体調不良によりFP3に出走できず、シルバーストーンに続いてまたしてもヒュルケンベルグが急遽ピンチヒッターとして登場。しかも今回は、ぶっつけ本番での予選という前回以上の無茶ぶり。さすがにQ1突破はなりませんでしたが、セットアップもクソも無い状態で107%ルールはクリアしてみせたんだから、仕事はきっちり果たしたと言えるでしょう。

そもそもFP3からヒュルケンベルグを乗せられなかったのか、って気もしますが、ストロールがギリギリまで出場を考えており、断念したのがFP3開始30分前だったとのこと。COVID–19テストは陰性とのコトですが、かなり体調が悪いようなのでインフルエンザか何かに感染したんでしょうか。

Racing Point explains Stroll’s condition which forced him out of F1 Eifel GP - F1 - Autosport

トロールは念のため隔離処置を受けているようですが、まあインフルエンザだった場合でも他の人に感染させちゃマズいしねえ……。そういやメルセデスのスタッフにCOVID–19陽性者が出たって話もありましたが、これからのシーズンはますます注意しないとね。ヨーロッパで再び感染拡大が起きているようですが、残りのレースが無事開催されるコトを祈っております。

しかし現実問題として、コンストラクターズランキング3位を争う立場としては痛いですよねえ、これ。サフナウアーはヒュルケンベルグがポイントゲットする可能性はあるとコメントしてますが、現実問題としてはなかなか難しいでしょうし。マクラーレンルノーはきっちりそれぞれ2台ともトップ10に食い込んできてますしねえ。ていうか、ここ最近のルノーのパフォーマンスはホントに一貫性がありますね。アロンソがドライブするとどこまで行けるのか、ちょっと楽しみ。