赤旗出すぎのドタバタセッションでしたねえ……F1アゼルバイジャンGP予選。
- 予選結果: FORMULA 1 AZERBAIJAN GRAND PRIX 2021 - QUALIFYING
- 予選ダイジェスト: Leclerc takes shock pole in dramatic Baku qualifying session as FIVE drivers crash out | Formula 1®
- 予選後各チームコメント: What the teams said - Qualifying in Azerbaijan | Formula 1®
- 予選後記者会見: FIA post-qualifying press conference - Azerbaijan | Formula 1®
ルクレール連続ポール
モナコに引き続いてのストリートコースとなるアゼルバイジャン、金曜日からメルセデスの出足は鈍く、一方でフェラーリは好調を維持しているもんだからモナコに引き続き面白い予選になるかな?と思ったりしていたら、ある意味面白い(?)結果にはなりました。しかし1時間の予選で赤旗4回はちょっとないよねー。予選でこんだけ赤旗が出たのは、2016年のハンガリーGP以来とのことですが、いやはや。
Q3の最後のアタックも、角田がクラッシュして赤旗が出るコトで上位陣がアタックできないまま終わるというアンチクライマックスでしたが、結果としてルクレールがモナコに続く連続ポールを獲得。このバクーはモナコと同じストリートサーキットとはいえ、長いストレートも持っていて性格はモナコとはまた違うコースなだけに、ここでもフェラーリがこれだけ強かったというのは面白いですね。フェラーリはコーナーの多いセクター2に強みがありますが、ルクレールはQ3の1回目のアタックでハミルトンのトウをちょっと使えていたのも良かった。アタック入った直後はハミルトンとは大きく離れていたものの、メルセデスはアウトラップのあとにビルドラップをさらに挟んでいたもんだから、それがルクレールには有利に働きましたね。
フェルスタッペンは最後に赤旗が出たコトを恨んでましたが、最後アタックできていればポール獲れる公算はそれなりに大きかっただけに、気持ちはわかるところではあります。ましてや、ペースを立て直してきたハミルトンに前を行かれちゃいましたしね。ハミルトンはハミルトンでボタスのトウを利用してアタックしており、これが無ければおそらくフェルスタッペンのが前だったとは思います。
フェラーリ・メルセデス・レッドブルの順でトップ3が形成されるというのも見ている側としては面白い展開で、かつここはモナコと違ってオーバーテイクのチャンスはそれなりに多いハズなので、決勝がどういう展開になるのか楽しみなところでもあります。今回はボタスがかなり出遅れてしまっているので、メルセデスは決勝の組立方の自由度がフェラーリやレッドブルよりは低くなってしまいそうなのと、フェルスタッペンのスタートタイヤが5周オールドになっているところがちょっと気になるところではありますね。
ちょっと辛いマクラーレン、トップ5の座をもぎ取りたいアルファタウリ
現在コンストラクターズランキング3位のマクラーレンですが、ここんとこフェラーリのパフォーマンスが一気に向上してきており苦しい立場になりつつありますね。フェラーリはマクラーレンから2ポイント差の4位ですが、このレースで一気に逆転してきそう。マクラーレンはノリスがペナルティ喰らっちゃったのも痛かったですが、まー気の毒といえば気の毒。ただ、ピットインできなかったかと言われると、そうでも無いように見えるのでなあ……。
2021 Azerbaijan GP Qualifying: Lando Norris investigated after staying out as red flags waved(動画)
一方で、リカルドの方はクラッシュして13番手で終わっちゃったのは痛かったですね。フェラーリのサインツはだいぶマシンに適応してきているだけに、マクラーレンにしてみたらリカルドのパフォーマンスがコンストラクターズ3位を勝ち取るカギになるんだと思いますが、さてどうなるか。リカルドほどの実力者がこのまま終わるとは思えませんけどね。
今回は角田が初めてQ3進出を遂げて7番手スタートという好位置(ノリスのペナルティで1つ繰り上がり)。開幕戦以来のポイントゲットを確実に狙って欲しいところですが、まーとにかくミスしないコトでしょうねえ、ここは。しかし角田以上にガスリーが絶好調で、4番手を獲得してみせたのは驚き。フェルスタッペンとの差はわずか0.002秒。もちろん、フェルスタッペンが2回目のアタックできていればまた結果は変わったんでしょうけども。
ロングランがどれくらいかっていうのはまた別問題ですけど、ここでダブル入賞できれば大きいでしょうねえ。アルファタウリは現在コンストラクターズ6位、5位のアストンマーティンとは1ポイント差という状態ですが、今回ストロールもクラッシュで沈んでいるだけに一気に逆転するチャンス。コンストラクターズ3〜4位はマクラーレンとフェラーリでほぼ決まりでしょうから、アルファタウリにしてみたらアストンマーティンとアルピーヌが直接的なライバルってコトになるでしょう。今回はアルピーヌもあんま調子良くないので、アルファタウリにしてみれば大チャンス。
アロンソはクラッシュして赤旗の原因になったマシンが、ペナルティ無しでマシンを修復してグリッドに並べるコトを批判してたりもしますね。
モナコでもちょっと話題になっていたコトではありますが、ただ予選でクラッシュした結果トクをするパターンなんてのもあんまり無いですからねえ。クラッシュしたマシンを修復して決勝に出る場合はペナルティ、なんていう風にすると、予選でリスクを取った走りができなくなり、結果予選セッションの面白みが無くなってしまうコトにもなりかねない気がしてしまうんですが。もちろん、クラッシュに故意性が認められる場合には罰せられるべきですけどね。