大須は萌えているか?

gooブログからこっちに移動しました

F1[21] フランスGP 予選

ここから三週連続開催となるF1。今年も中止になったり延期になったりするレースがある中で、今回の舞台となるフランスのポールリカールではボチボチお客さんも入れての開催となっており、地域によってコロナ禍の様相にだいぶ差が出てきてますねえ。鈴鹿は開催できるのかどうなのか……。そんなワケでフランスGP予選のお話。

ポールが取れないメルセデス

2018年に復活して2019年にも開催されているポールリカールでのフランスGPですが、2回とも予選ではメルセデスがフロントロウを独占しており非常に相性の良いサーキットなんですよね。モナコアゼルバイジャンとパフォーマンスが発揮できなかったメルセデスですが、ここフランスでは挽回してくるだろうと思ってはいました。……が、ポールを獲得したのがフェルスタッペンだったのにはビックリ。しかもハミルトンに0.25秒くらい差を付けてるし。

メルセデスも2・3番手を固めて意地は見せた格好ですが、ここはポールを獲れるだろうと思っていただけに「メルセデス復活」とは言い難い雰囲気。長い直線セクターでフェルスタッペンがメルセデスをコンスタントに上回っていたというのも驚きでした。バクーでのパフォーマンスもそうですけど、今年のホンダはエネルギーマネージメントの力がかなり向上しているのかなって感じがします。年間のタイトル争いを考えたときに、このポールリカールでメルセデスをこれだけ上回るコトができたというのは、レッドブル・ホンダにとって大きな意味を持つかもしれません。

メルセデスはこれで3戦連続でポールを逃したコトになりますが、これってたぶんフェラーリが(疑惑のPUで)猛威を振るっていた2019年以来ってコトになりますかね。ハミルトンはマシンのセットアップに手こずって予選前のギリギリまで調整を続けていたみたいなので、金曜からもう少しスムーズに来れていればフェルスタッペンにもっと肉薄できたのかもしれませんが。ただ、ハミルトンがそこまでセットアップに手こずる部分も引っくるめて、なんだか潮目が変わってきてるのかな、と感じたりもします。

Hamilton went on to discuss the changes he’d been making on his car, saying: “It’s been a really, really hard weekend, mentally… just trying to get the car into a happy place. You wouldn’t believe how many changes I’ve made since Practice 1, going round and round, kind of chasing the tail… and it wasn’t really making much difference, I was still struggling.

via: Gap to Red Bull in French GP qualifying ‘a lot bigger than we hoped’ says Hamilton, as Bottas disappointed to miss pole | Formula 1®

それでもちゃんと戦えるレベルまでクルマを合わせこんでくるのがハミルトンなのですが、あとは決勝のレースペースがどうなのか、というところですね。接戦なのは間違いないと思うので、面白いレース展開を期待。3番手ボタスの後にペレスもつけているので、レッドブルメルセデスのガチンコバトルになりそうですね。

予選ではコンスタントに速いフェラーリ

トップ2チーム以外に目を向けると、5番手にフェラーリサインツ、6番手にガスリーを挟んで7番手にルクレール。さすがに3戦連続ポールとはいきませんでしたが、なんか「3番目のチーム」としての地位を確立しつつある感じしますね。決勝で予選順位をなかなか上回れないのがフェラーリの悩みですが、トップ2チームの存在が頭一つ二つ抜けているコトを考えると、ルクレールの4位3回・6位2回という今シーズンの成績は上々といって良い結果。サインツは予選ペースではルクレールに肩を並べますが、あとの課題は決勝ですね。予選順位より上でフィニッシュできたのはイモラとモナコだけなので。

フェラーリと争う立場のマクラーレンのノリスは決勝に強く、ほとんどのレースで予選順位を上回るポジションでフィニッシュしてるんですよね。予選順位だけ見るとフェラーリのほうが優勢に見えるけど、コンストラクターズ争いで接戦になっているのはノリスの頑張りによるところが大きく、あとはリカルドが本来のパフォーマンスを出せるようになってくれば状況がひっくり返る可能性もあるワケです。今回のマクラーレンはノリス8番手・リカルド10番手と2台ともがトップ10に入ってきているので、決勝でこの2チームがどう絡んでいくのかっていうのも見所。

アルピーヌもフェラーリと同様に予選ではそこそこ速くて決勝で伸びない傾向ですが、オコン曰く決勝のペースが伸びない状況を解消すべく手を入れているみたいなので、それがどう転ぶか。

“Obviously we are investigating why the pace is worse on Sunday than it is in qualifying,” Ocon said. “Only time will tell if we’ve found the issue. If we come back tomorrow and have good race pace then I think we’ll know what it is obviously. If we are still struggling a bit then it will need further review but we are on it and we have a few areas we can focus on.

via: ‘We have some theories’ says Alonso, as Alpine search for answers to race pace struggles | Formula 1®

角田は3度目の予選クラッシュ

バクーで2度目の入賞を飾り、その良いムードをこの3連戦で継続してくれれば……と思ったりもした角田ですが、Q1の1発目のアタックに入った直後にやらかしてしまいました。

Tsunoda explains what happened with early Q1 spin that leaves him on the back row for the French GP | Formula 1®

まーやっちまったものは仕方無いんですが、角田が予選でクラッシュしてしまうのは今シーズン7戦目で3度目、ちょっと目立つよねえ……っていう。前戦のバクーではQ3まで進出してのクラッシュだったので決勝へのダメージはほとんど無かったワケですが、イモラとここポールリカールではQ1でやっちゃってるのが辛い。少なくともQ2にはほぼ確実に進出できる力があるマシンなんだから、なんでそんな1発目から力の入りまくったアタックしようとしちゃうの……っていう。こういうアタックラップに入ると無我夢中になっちゃうタイプなのかなあ……。

なかなか走行機会も多く無い中でのルーキーシーズンなので大目に見て貰っている部分もあるとは思いますが、さすがにQ1でクラッシュして予選をダメにしてしまう、というパターンはこれ以上繰り返さないようにすべきでしょうね。今回はミック・シューマッハもクラッシュを喫してしまいましたが、彼は一発目のアタックでハースとしては思いの外良いタイムを記録したあと、Q2進出を狙ってさらなるプッシュをした(あえて大きめのリスクを取りに行った)結果なので、まだ理解できるものではあります。今回の角田は、リスクを取らなくていいところでスピンしちゃってるんでね。