大須は萌えているか?

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F1[21] オーストリアGP 決勝

先週以上の圧勝ぶりでございました。F1オーストリアGP決勝。

ホンダ5連勝

フェルスタッペンが前戦に引き続き圧勝。前回以上に文句無しの勝利でしたね。スローパンクチャーが見つかって余分なピットインをするシーンもありましたがフリーストップだったし、結果的に全体のファステストラップを叩き出して自身初のグランドスラム(ポールtoウィン、全周回ラップリード、ファステストラップ)を達成できたワケですから、結果オーライ過ぎますね。これでレッドブル・ホンダは5連勝となったワケですが、ホンダの5連勝はかの16戦15勝を達成した1988年のマクラーレン・ホンダ時代以来というんだからまあ。

フェルスタッペン圧勝の要因はハミルトンの失速にもありそうですけど、ハミルトンはハミルトンでマシントラブルを抱えていたみたいですね。29周目に縁石に乗りすぎてしまったかなんかでボディワークの一部が壊れてしまったみたいで、その後ペースが上がらなくなってしまったという話。リヤのダウンフォースだけが失われたおかげでバランスが崩れ、滑りやすくなったおかげでタイヤライフにも影響が出てしまったという悪循環。

Bodywork damage cost Hamilton over half a second per lap, say Mercedes | Formula 1®

ハミルトンにしてみれば確実に2位を手に入れてダメージリミテーションを図りたいレースでしたが、このペースダウンにより4位フィニッシュがやっと。フェルスタッペンとのポイント差は32となり、レース1勝分以上の差がつく格好になってしまいました。今回はマクラーレンのノリスも絶好調で、5秒ペナルティが無ければ2位に入っていたかもしれないコトを考えると、メルセデスにしてみればますます危機感を募らせる格好になった週末なんじゃないでしょうか。

次戦イギリスではメルセデスもアップデートを持ち込むようですし、シルバーストーンはとにかくハミルトンの地元であり得意なサーキットでもあるので、ここでどういう結果が出るか、というのは要注目ですね。ここでもメルセデスが不発で終わるようなら、今シーズンの流れはかなり決定的なものになるかも。ただ、おそらくピレリが新構造のタイヤを正式に持ち込むコトになるんでしょうし、予選もスプリントレース形式で行われるという不確定要素の強いイベントでもあるので、ほんとにフタを開けてみないとどうなるかわからない感じ。

5秒ペナルティ祭り

レース全体の印象としては、なんか5秒ペナルティが多いレースだったなあというところでしょうか。角田が2回もピットレーン入り口の白線カットでペナルティ喰らってたのはいただけません。ペナルティが無くても苦しいレースではあったでしょうけどね。ただ、ガスリーが上手いことソフトスタート勢としては唯一ポイントゲットしているのを見ると、悔しさの残るレースですねえ。特にレース中盤以降のペースでガスリーと大きな差が付いており、凡ミス以外にも改善の余地はいろいろありそう。

ペレスはノリスとのバトルで「押し出された側」になった一方で、ルクレールとのバトルでは「押し出す側」になるという、これはこれでなんだかなあというレースでした。正直、ノリスとペレスの件はレーシングインシデントでも良いんじゃないかって気がしたんですが、ペレスとルクレールの件はありゃあペレスが悪い。コーナーの進入時点でルクレールが頭取ってますからね。なお、レッドブルクリスチャン・ホーナーはいずれのインシデントもペナルティの必要が無いと主張してますね。

F1 must avoid equivalent of diving footballers, says Horner

ちなみに、記者会見でペレスとノリスのインシデントに対するコメントを求められたボタスは「僕はスチュワードじゃないからね。彼らが戦ってチェコグラベルに飛び出した、そういうことだ」みたいな端的すぎるコメントしてますね。アクシデントについては不満を隠そうとしない様子のノリスでしたが、ハミルトンが無線でノリスのことを「グレートドライバー」と言っていたと聞かされると満更でもない様子。そりゃ現役最強のドライバーからそう讃えられれば悪い気しないですよねえ。

他にもストロールがピットレーンの速度違反で5秒ペナルティ、ライコネンが最終周のベッテルとの接触でドライブスルーペナルティ(20秒のタイムペナルティに換算)、マゼピンとラティフィはダブルイエローの無視でそれぞれ10秒のストップ&ゴーペナルティ(30秒のタイムペナルティに換算)と、なんだかペナルティ多いレースだなあ……。最後のライコネンのクラッシュは本当に意味がわかりませんでしたが、本人もなにが起きたか理解できないようです。

Dramatic last lap collision with Raikkonen a ‘misunderstanding’ says Vettel | Formula 1

ライコネンオンボード見てる感じだと、まるでベッテルに気付いていないかのようなライン取りをしているように見えますが……。

そのほか

ラッセルは今回こそポイント取れるかと思いましたが、アロンソにやられてしまいましたね。かなり粘ってはいたんですが、今回のアロンソ勢いがありました。ただ、ラッセルがオーバーテイクされたときのウィリアムズのピットクルーの表情がなんだか気の毒で……。

予選で出遅れたフェラーリルクレールがミディアムスタート、サインツがハードスタートと戦略を分けましたが、50周近くハードで引っ張ったサインツが最終的に5位フィニッシュ、これも印象的な結果でした。ルクレールにしてみればペレスの「押し出し」が無ければ……という思いもあったでしょうけど、前戦同様フェラーリは決勝では悪く無いレースペースでした。あとは予選と決勝の両立がテーマでしょうねえ。マクラーレンのノリスはそれができているだけに。

そういう意味ではリカルドも同じなのかもしれません。予選では出遅れてましたが、決勝では7位フィニッシュに持ち込めたワケですし。前戦もレースペースは悪くなさそうだったんですけど、トラックポジションに恵まれなかったんですよね。