大須は萌えているか?

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F1[21] アメリカGP 決勝

週末が始まるまではメルセデスが有利だと思っていたのに、予選が終わってみたらレッドブル有利、でもスタートしてみたらハミルトンが前を取って……という目まぐるしい展開、そして最後はこの週末を締めくくるのにふさわしい大接戦。面白いレースでした、F1アメリカGP決勝。

フェルスタッペンとハミルトンのガチンコ勝負

タイヤに厳しいコンディションとなった決勝レース、鍵を握るのは当然タイヤマネージメントなワケですが、追い抜きが難しい現代のF1の性格を考えるとトラックポジションを守ることも重要。特にタイトルを争っているハミルトンとフェルスタッペンはホントに速さが拮抗しているので、お互いにそう簡単に抜ける相手でもありません。その兼ね合いの中でどの様にピット戦略を立てていくのかが大きなポイントになっている感じでしょうか。

ただ、今回のレッドブルはハミルトンのアンダーカットを警戒するあまり、2回目のピットストップを速く動きすぎたのではないか、って気はしましたね。まだ残り25周以上あるのに大丈夫なの?っていう。それを見たハミルトンは逆にピットストップを37周目まで引っ張り、タイヤのオフセットを作る方向にシフト。最終スティントでグングン差を詰めるハミルトンを見て、これは最後の最後で勝てるのでは……という気がしたんですが、そこはフェルスタッペン上手かったですねえ……実に上手かった。

二度目のタイヤ交換したあとのフェルスタッペンのラップタイムを並べてみると、すごい一貫性のある走り方をしているんですよね。43周目まではキレイに1分40秒台を並べて、44周目から54周目までは39秒台をキープ。猛追してくるハミルトンのペースに慌てず、最後までタイムを大きくを崩さずに走り切ることを考えた配分だったのかなと。DRS圏内ギリギリまでハミルトンが迫ってきたときにもミスを犯さなかったし、ホントに冷静にレースをまとめ上げたなあ、と。むしろ、クリスチャン・ホーナーのほうがハラハラしていたみたいですね。

レッドブル代表「このレースで25歳は老けたかも…内心ではマックスが勝つのは難しいと思っていた」/F1第17戦 | F1 | autosport web

当のフェルスタッペンは「最後の数周は楽しんだよ」なんてコメントもしているんだから、ホント大したドライバーです。ラスト2周は相当キツそうでしたが、ファイナルラップ手前でミック・シューマッハをパスして、ホームストレートでフェルスタッペンがDRS使える状態になっていたのもラッキーでしたね。あれでちょっと時間稼げたでしょうし。

メルセデスにとっては残念なレースではありましたが、予選で劣勢が明らかになっていたところから、優勝まであと一歩というところまで詰め寄るコトができたのはハミルトンの力があればこそでしょう。ドライバーとしての力はハミルトンとフェルスタッペンの2人とも突出している感じだし、最後にどちらが勝ってもおかしくないシーズンですね。ただ、このあとの南米ラウンドはレッドブル有利にも見えるので、もしここでレッドブルが連勝してくようだと一気にフェルスタッペンに流れが傾く可能性も。得意だったハズのCOTAで敗れてしまったぶん、南米の連戦でやり返せるかっていのはメルセデスにとっては鍵になるのかも。

アロンソ vs アルファロメオ

今回のレースで、トップの2人以外で目を引いたバトルといえばアロンソアルファロメオの2台がやりあっていたシーンですかね。

‘I nearly crashed’ – Alonso on why he retired in Austin, and THAT battle with Raikkonen | Formula 1®

アロンソライコネンがやりあっていた際、ターン1でライコネンアロンソに押し出される形でコース外に飛び出したものの、そこからアロンソに並びかけていってオーバーテイクしていったワケですね。アロンソはこれが許されることに納得できず、同じようなコトをやり返してやろうとターン12でわざとコース外に自分から飛び出すような格好でジョビナッツィをパス。コレに対してはポジションを戻すように求められたため、アロンソとしては不満たらたらだったというワケですが……いやさすがにアロンソオーバーテイクはいかんじゃろ。ライコネンがコース外に出てしまったのはアロンソに押し出されたからであったのに対し、アロンソがジョビナッツィに仕掛けた際は自分から飛び出すような格好でしたからね。

ただ、アロンソとしてはその後ジョビナッツィに再度仕掛けた際の判定(アロンソにインを突かれてコースオフしたジョビナッツィがアロンソを抑える形でコースに復帰し、アロンソにポジションを譲るよう指示された)や、序盤のサインツマクラーレンとのバトル(サインツがコース外にはらみながらノリスをパスし、その後サインツは後ろでノリスの前に出ていたリカルドをノリスと勘違いしてポジションを譲り、ノリスに対しては譲らなかった)とライコネンの判定を並べてみると一貫性が無い、と批判しているワケですね。

これなかなか判定が難しいところなんじゃないかと思いますが、マイケル・マシもライコネンの件は許容範囲ギリギリだったとは認めているみたいで、新たに話し合いの場を持つみたいですね。

Raikkonen call was ‘marginal’ FIA admits as Alonso highlights ‘inconsistency’ · RaceFans

確かにこれらのケースを並べてみると、どこが線引きなのかよくわからなくなってきたりはします。しかしそれ以上に、結局これだけのバトルをしながらアロンソアルファロメオの2人も入賞できなかったというのがまたなんとも。ライコネンはあと少しで入賞だったのにスピンしちゃうし……。

そのほか

今回、角田はソフトスタートということでどうなんだろなーとは思っていましたが、堅実なレース運びで9位入賞。入賞ってハンガリー以来で、夏休み明けてからは初めての入賞になるんですね。今回はガスリーがリタイヤに終わってしまったので、チームにとっても貴重なポイント。角田にとってはいい流れができつつあるので、ホンダが得意とするメキシコでも結果を期待したいところです。

ただ、ガスリーがサスペンショントラブルでリタイヤしたっていうのはちょっと気になるところですね。アロンソもリヤウイングが壊れたとか言ってリタイヤしていたし、COTAのバンプ問題と関係しているのかなと勘ぐってしまうところ。MOTO GPのレースでかなりのクレームが出て、その後F1が開催される前に改善されたっていう触れ込みだった気がするんですが、抜本的な改善には至っていないようでもあります。川井ちゃんが元々サーキットが建設された地盤がよろしくない、みたいな説明をしていましたが、そうなると今後もっとガタガタになっていくってコト……?

レイアウト自体は面白いサーキットだと思うので、なんとか解決してほしいなあとは思うものの……。